2話
どんな顔して会えば良いのか分からず、だらだらとシャワーを浴びていたむつだったが、だんだん暑くなり出た。バスタオルをキツく巻いて、ドライヤーで髪の毛を乾かした。髪の毛を乾かしながら鏡を見ると、目の下に隈が出来ていた。寝起きで、素っぴんで隈がある顔を見られたのかと思うとそれは単に恥ずかしかった。
髪の毛が乾くとむつは部屋に戻った。西原はベッドに横になっていた。起き上がらないのを見ると、もしかしたら寝ちゃったのかと思い、むつはそっと顔を覗きこんだ。
「先輩?」
「起きてる…早く服を着ないと、また襲うぞ?あそこにあるから」
西原の指差した方、ベッドの隅に軽く畳まれた服が置いてあった。むつは頷くと、そそくさと下着を身に付けた。
シャツのボタンを止めながら立ち上がり、振り返ると西原と目が合った。
「良い眺めだな。ってか、お前ダイエットしたってわりにシャツがキツそうじゃ…あぁ、おっぱいデカくなったんだな」
「見ないでーっ‼ばかっ」
むつはバスタオルを投げたが、西原はめげなかった。むつが着替えている様子をにこにこと見ていた。
「もぅ‼先輩も着替えなよ‼置いてくよ‼」
「お前より着替えるの早いと思うけどな」




