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2話『地獄』

ちょい、グロ?エグい?かもです。

「……ここは、どこだ?」


気が付くと、俺は不思議な空間に立っていた。


目の前には巨大な扉がある。

扉は木造で、和風なデザインだ。


後ろには果てしない暗黒の世界が広がっており、行けそうな所は扉の方しか無さそうだ。


俺は、特に何も考えずに扉に近付く。


すると、扉は勝手に開いていき-----------




「うぎゃぃぁゐあ゛ぁぁあぁ゛!!!」


背後から此の世のものとは思えない程に醜い断末魔が聞こえた。


俺は咄嗟に振り返る。


「じに゛っ!じに゛だぐなぁい!!!」


小春の視界に映った光景は、血だらけの男が涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら全力で走っている光景だった。


「なっ!」


俺は余りの迫力に思わず後ずさってしまう。


「おれはっ生ぎるぅ!」


血だらけの男は扉へと近付いていく、


後少しで扉の隙間から指す光に触れられる------------------------------------------その時、


男の目の前に注連縄しめなわが現れた。

男を通さないように現れた注連縄しめなわは、

光に触れようとした男に牙を向く。


そう、文字通り牙を向けた。


【赦ァァァァァァァ!!!】


注連縄しめなわの1本が動き出し、男に飛び交った。


縄の先が二つに割れ、下顎と上顎となり、

蛇のように男の首に巻き付いて締め上げる。


「ひぎっ!だ、だずげっ……」


男が悲痛な叫びをあげようとした時。


【ヴォァガァ”ァ”ァ”ァ”ァ”!!!!!!!!】




とてつもない咆哮が鳴り響く。


男の血の気がサッと引き。

それと同時に男の背後からとてつもない

地響きを上げながら何かが迫ってくる。



暗黒の中から、まず先に現れたのは。


赤黒い、血のような肌の色をした巨大な手であった。


続いて5mを優に超える巨大な体。


赤黒い肌に筋骨隆々な肉体。

獰猛な顔付きに巨大な角が二本生えている。

巨大な口はガバッと開いており、鋭い牙が見える。


手には棍棒……というには、余りにも暴力的な

巨大な鈍器を片手で保持している。



その見た目は、誰が見ても分かる。


「ぁあ……赤鬼っ!!!」


俺は、あまりに恐ろしい容姿に腰を抜かしてしまう。


小春の心臓は激しく脈打ち、恐怖で体が震える。

気温は高くも低くも無く、風も無いのに寒気がする。



恐ろしい形相をした赤鬼は、

猛烈な走りで血だらけの男に急接近。


一瞬で距離を詰めると男をサッカーボールのように蹴り飛ばした。



蹴り飛ばされた男は悲鳴を上げる間もなく、

巨大な扉に叩き付けられる。


叩き付けられた位置は5mほどの高さ。


本来ならそのまま落ちるのだろうが、首に巻き付いている注連縄しめなわがそれを許さなかった。


【赦ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”!!!!!!!!】


「ぐぎいっ」


注連縄しめなわは男の首を絞めたまま、

空中を飛び、赤鬼へと急接近したのだ。


当然、注連縄しめなわに首を絞められている男もそれに引っ張られる。


とてつもない勢いで飛来してくる注連縄しめなわと男を見た赤鬼は、獰猛な笑みを浮かべると、片手で保持していた棍棒を両手で持ち、上段で構えた。


その構えを見て、次に赤鬼が何をしようとしているのかを察した小春は、思わず目を背けてしまう。


「ひ、だずげっ---」


【怒ォオァ”ァ”ァォォォ!!!!】


命乞いをする間もなく、上段に構えた赤鬼は

咆哮を上げながら全力で棍棒を振り下ろし叩きつける。


振り下ろされた棍棒は男の体を捉えた。


そして、そのまま男の体ごと地面に叩きつけられる。


次の瞬間、とてつもない衝撃が地面と空間を揺らした。


とてつもない風圧と衝撃波で

小春は吹き飛ばされそうになってしまう。


だが、なんとか堪えた小春は恐る恐ると瞳を開けてみる。


空へ舞った砂埃は先程まで居た赤鬼も隠してしまっている。



…少し経って、砂埃が散ってきた頃。


薄らと、人影が見えてきた。

見えてきた人影は、やはり大きい。


砂埃が散って、ようやく赤鬼が視認できるようになった時、思わず小春は息を呑んだ。



赤鬼が右手で男の首を絞めている注連縄しめなわを握っていたからだ。


首を吊られる形で捕まっている男の体は、だらんとしており。力を感じなく、目も生気を失っている。



明らかに、死んでいた。


だが、暫くすると体を痙攣させる。


ビクンビクンと体を震わせていると、


「ぐ……ぐぎぎっ」


自分の首を絞めている注連縄しめなわに苦しみだした。


その顔は絶望と苦痛に満ちており、

希望は感じられないが、明らかに生きていた。


そんな男の様子を見た赤鬼は、

注連縄を振り、男を地面に叩きつけ、意識を奪う。


再び体から力が失われた男を見て鼻で笑うと、




俺の方を見た。


目が合った、バッチリと。


遠目に見ているのだが、ハッキリと分かった。


今、アイツは俺の事を視認した。




俺は言い難い恐怖を覚えたが、奴は何もせずに男を引き摺りながら暗黒の中へと消えていった。


「……な、んなんだよ。これぇ………」


小春は恐怖と不安で耐えきれなくなってしまい、


目に涙を浮かべた。



すると、扉が再び開き始める。


優しい光が扉から溢れ出て、小春を包み込む。


何故か、その光を浴びていると懐かしい気持ちになって------------------------------------------小春は意識を手放してしまった。

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