朝出がけに、いつの間にか同じ道を歩く女子高生がいた。やがて駅前で見かけ、近所の本屋で見かけ、そして牛丼屋に入ればアルバイトをしていた。近所を歩いていたら、角の家から出て来た。なぜかお互い会釈した。
別にドラマとも、映画のワンシーン、とも思わない。人生たまには偶然が重なることもあるのだろう、くらいにしか感じなかった。
「あら?」
初めて牛丼で見かけられた時は、そんなものだった。
「おじさん、ご近所さんだったのね。」
おじさんかあ、まあお爺さんって言われるよりはいいけど。
日曜日、犬を散歩させている瑠璃と会ってからだ、話をするようになったのは。
