らくがきまとめ②
●定例のらくがきまとめコーナー
枚数と容量と文字数などの都合によりまさかの分割。
こちらは神サイドとなっております。
◎ヌダ・アフラムシカ
南部の盟主にしてクシエリスル提唱者であるライオンの神。火の神の末裔。後半までの仕事のなさっぷりにメインヒロイン♂呼ばわりを(作者から)受けている不遇のヒーロー。
公的な一人称は「私」でプライベートにおいては「俺」。後者のほうが素なんだけど近年はほララキと二人きりのときくらい。
クシエリスルの平和を恒久に保つためにクリャと取引したが、見込みが甘かったせいでチロタが土地ごと滅んでしまった。
っていう作中最大のやらかしがクローズアップされているせいで無能感が目立ってしまっているのが悲しい。で、その責任を一人で背負おうとした結果が本作になります。
なまじ力が強くて真面目すぎたのが裏目に出てしまった感じ。
ララキにとっては魂の恩人であり大切な人。すべての行動理由。
彼もまたララキの想いに応えているが、その理由は昔愛した女神と彼女が似ていた説や、痛いの痛いの飛んでけのおまじないが強烈に効いた説などがありつつも詳しいところは不明。というか神のみぞ知る。
◎タヌマン・クリャ
呪われた民の国ことチロタの主神で外見は不死鳥…じゃなかった始祖鳥。闇属性。
何を司っていたかは不明だが(信徒が実質絶えたため)もしかするとヴニェクと対になる月の神だった可能性もなくもない。
最後の信徒である幼女の子宮に己の本体を隠していたため、ララキには月経が来なくなってしまった。という地味にえげつない設定。
まあそれ以前に魂癒合して人間じゃなくなってるんですけども……。
◎ドド
南部のもうひとりの盟主にしてラスボス。雷属性のヒヒの神。
自他ともに認める女好きの乱暴者。しかし神がこれであっても、信徒は厳格な戒律を守っている敬虔な人たちであるらしい。
カーイほどではないにしろかなり若い神で、部下にあたるヴニェク・スーのがよっぽど古いので、今なお彼女には頭が上がらなかったりうるさがったり、認められたくて悪戦苦闘していたりする。
あくまでヴニェクへの気持ちはこじらせたシスコン的な感じであって恋愛感情ではない。
逆に考えて、超女好きなのにヴニェクだけは性の対象より一段階上に置いてめちゃくちゃ大事にしているということなので、下手すると恋愛のそれより重いのかもしれない。
◎ヴニェク・スーとヤッティゴ
南部の姐さんと坊や。
●ヴニェク
ララキの旅に立ちはだかる第一の壁であり、なおかつ恋敵的な立ち位置も兼ねる、やたら気性の荒いハヤブサの女神。
つねに目隠しをしている(太陽神なので「太陽を直接見たら眼が潰れる」的なニュアンスの設定)。
ドドとは姉弟のような仲であり、傍若無人な彼を引っ叩いて諫められるのは彼女くらい。アフラムシカの前ではわりとデレている。
●ヤッティゴ
ヴニェクを止める係が南部にいない(アフラムシカほぼ不在でドドは彼女を基本的に放置する)ので生まれたトカゲの神。そのため陽気で温和な人当たりのいい性格に。周りにいろいろ振り回されて苦労している。
名前は出てないけど神々の会議のシーンで一応セリフがあったりする。そして農耕神(トカゲが害虫を食べてくれることから神格化された)。ラグランネからはヤッチーと呼ばれている。
◎カーシャ・カーイ
北の盟主でオオカミの神。昔は「眼が合えば骨まで喰われる」と恐れられた荒神だったが、クシエリスルに加わってからは一応大人しくしている。氷雪を司る神。
ルーディーンへの食欲だけで精霊から神に成り上がったという経歴があり、今も彼女に執着している。彼女に対してのみ二人称が「あんた」。おまえとか姫呼びしてるのは偽者。
精霊上がりの盟主だったり粗暴ぶってるけど頭が切れるところはドドに似ている。ただあちらは明朗に振る舞っているがこっちは普段から露悪的。
メタ的にはアフラムシカと対の存在。特定の女に固執するところは同じだけど、相手を護りたいか喰いたいかっていう感情が異なる。
同盟を外側から守りたいシッカに対して内側から壊したいのがカーイ。自己犠牲的⇔平気で他を踏み台にする。炎を司る古い神の後継者⇔氷雪の精霊で成り上がり者。
全体のために犠牲になったけど結果周りを巻き込みまくった⇔私利私欲を優先してたつもりが結果的にひとりの犠牲でみんなを救った。
◎ルーディーン
中央の盟主でヒツジの女神。地の神の末裔である地母神であり、豊饒を司るのが体型(主に胸)に表れている。
争いごとが苦手な温和な性格で、存在するだけで周囲を心身ともに癒す能力を持っている。またあらゆる攻撃や悪意を完全拒絶する「不可触の女神」の異名を持つ。
本来彼女以外にララキに友好的にな神はいない設定だったのに「ルーディーンが言うならそんなに悪い子でもないんじゃない?」みたいな日和見野郎が大量発生したおかげでララキの旅は当初よりずっと楽なものになった。どうやらこの世界の男神連中はみんなマザコンかおっぱい星人のようですね……。
◎ペル・ヴィーラ
後半から出番が増えた魚の神。基本的にはオスだけど雌雄両性。水の神の後裔であり大陸で二番目に古くから存在している。
性格はプライドが高くめんどくさがり屋、一言で表すなら「有事の際は本気出すけどそれ以外は絶対何もしたくないニート系盟主」。このポリシーを貫いた結果ほんとにギリギリまで何もできなかった迂闊な神でもある。
一応本気出せばそれなりに強いが性能は防御寄り。なぜならそのほうが生存率が高いから(=長生きしている神は防御が得意な面子になりがち)。
◎オヤシシコロカムラギとパレッタ・パレッタ・パレッタ
北の盟主にして最長老のおじいちゃんとその世話係のようじょ。
●オヤシシコロカムラギ
現存する樹の神そのもの。外見はメタセコイア並みの大きさの大樹(イラストでは再現できませんでしたが)。
若いころはアフラムシカとカーイを足して2で割った感じのお調子者だったが、加齢とともに落ち着いていろんな意味で食えないジジイになった。数少ないどうぶつの姿じゃない神。いろいろ不自由。
カーイをおちょくってくれる作者の味方。
●パレッタ
スズメの女神。というかほぼ精霊ないし妖怪の類。
オヤシシコロの庇護下にあるので同クラスの別の精霊たちに比べたらめちゃくちゃ楽している。
初期プロットからいるわりにこれといって変更も出番の増減もなかった。たぶん本作のマスコットになるべきだったのは彼女なんだろうけど、なんかフォレンケにお株をとられてしまった感。
◎ガエムト
西の盟主であり忌神の長。外見は牛の頭骨被った腐ったゴリラみたいな何か。知能が低く片言で話し、喰うとか喰わんとかの話しかしない。
アフラムシカを食べたがっているのは、自分を除いて神界でいちばん強いのが彼だから。つまり単純な攻撃力でいえば最上位であり、こいつを野放しにしておくのはあまりにも危ないのでクシエリスルが発足した。
本来はこんな危険なアホではなく忌神たちを束ねるに相応しい威厳を備えていたが、忌神の増長を抑えるべくガエムトが自ら己の力を分離したところ、知性を切り離してしまったのでフォレンケが生まれた。しかしそれによって「暴力の塊が非力な知性に従う」という逆に平和な構図になったので結果オーライ、というかガエムト的には初めからそのつもりで分離した。
ちなみに外見デザインは全神中いちばん気に入っている。
◎フォレンケ
ヤマネコの姿をした西の神。ショタなので下は穿いてない。力は弱いがガエムトの指示役としてヴレンデール全体を仕切っている。
あまりにも動かしやすいことから作者の寵愛を一身に受けて出番が増えた。ガエムト関連の設定も八割がた後付け。
ガエムトにとっては命綱でもありフォレンケに何かあるとガエムトまでも危機に陥る。逆にフォレンケさえ無事ならガエムトがどんな細切れにされようが復活できる。
あとガエムトの正式な紋章はガエムト単体の紋章+フォレンケの紋章を組み合わせた形になるので、じつはクシエリスルはちゃんと彼らを取り込めていなかったりした。
◎アニェムイとオーファト
イラストの都合で地方違うのにセット扱いでごめんよ。
●アニェムイ
北方のシロクマの神。おっとり系おじさん。釣りとか狩猟・採集を司っている。
ほんわかしているが腕力が半端ないので絶対に怒らせてはいけない感じの人。ていうかそうでもなきゃカーイに喰われずに生き残ってない。
●オーファト
後半やたら出番のあったサソリの神。サムライ。刑罰と武芸の神であり神界の裁判官。
節足動物を獣に数えていいかはわかりませんけど魚もいるんだから別にいいよね。フォレンケと仲良く喧嘩してくれるところが好きです。
◎カジンとサイナ
陰険&根暗な忌神たち。
●カジン
ワニの姿をした忌神。の中でも古株にあたるので立場的にはサイナよりも上。地属性。
異称が厨二くさいのは作者の趣味、もとい大陸西域の荒地〜砂漠地帯はその昔旅人の客死が絶えなかった(地元民と違って気候に慣れてないし水場や風砂をしのげる場所などを見つけられない)ことから。
●サイナ
紅一点の忌女神。岩属性。ハイエナの姿を持つけどハイエナのメスって性器オスのと見分けつきにくいんだよね…。
中身入りのガエムト様至上主義の(脱いだら)美女。たぶん肉体関係あるし、アホのほう嫌ってる理由もそれ関連ではないかと思われますが、作者も詳しいことは教えてもらえませんでした。
◎ゲルメストラとラグランネ
中央の神々。盟主含めてここだけ全員草食動物だって連載終わってから気づきました。
●ゲルメストラ
嫌味なシカのおじさん。哲学と瞑想の神。けっこうな古株だけどわりと小心者で上昇志向がないのでヒラで細く長く生きている。まあ直属の上がルーディーンなのでかなり口は挟める環境。
古い神といいつつ服装はわりと近代的。意外とおしゃれ好きなのかもしれない。
迷路の試験は書いてるこっちも意味不明すぎて表作らされました。たぶん一読して理解できる人小数だろうし何人かあそこで読むの止めるだろ……なんてもんやってくれたんだこの神……。
●ラグランネ
タヌキの女神。運命と縁を司り、アトリビュート的に蔓草など植物属性を持つ。
幼少期の虐待経験から歪んだ処世術を身につけてしまったビッチであり、近い経験をしたティルゼンカークは盟友、その友アルヴェムハルトはある意味保護者。自分は結果的に地獄から救ってくれたカーイに片想いしていた。
明るく奔放に振る舞っているが、根っこの性格は怖がりの自家中毒症。
◎ティルゼンカークとアルヴェムハルト
東部でヴィーラはんにこき使われている神々。
●ティルゼンカーク
カワウソの神。商売繁盛と流通を司る水属性。ちなみにカワウソも人化かしの民話持ちの動物。
ラグランネと同じく地神(かつてそこに栄えた神)から虐待を受けていたが、たぶん独立するまではお互いちゃんと面識はなかった。そのトラウマで長いものに巻かれがち、初対面には敬語で口達者(地神の機嫌を損ねまいとする涙ぐましい努力の結果)。
同じ傷を持つラグランネをひそかに好きだったけど、たぶん近すぎてダメだった。良くも悪くも盟友でしかない。
●アルヴェムハルト
キツネの神。学問と知識を司る氷属性。
昔からヴィーラに子分扱いされてきた結果(自分の意見を言えずいつも相手=ヴィーラに従うの意で)風見鶏呼ばわりされた可哀想な神だが、最大の不幸はよりによって好きになった相手が大陸屈指のビッチだったことに違いない。
複雑な感情が相まってラグランネに対してはツンデレになる。
ティルゼンのラグランネへの気持ちはたぶん知らなかった。なお彼女をラグ呼びするのはこのふたりだけ。
以上です!
最後までご高覧ありがとうございましたー(*'◇')ノシ
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