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臨時休業

店のPOSが壊れた。

あ、POSってのは『レジ』って言えば解ると思うんだけど、アレ無いと色々不便でさー大変なんだよね。


データを1つ1つ取ってるから、後からアナログ入力も出来なくはないけど『めんどいからやらない』って方針なんだ。

それに、たまには休みたいってのもあるかなー。

あ、ほぼ毎日ある配達はこなしてからね。

じゃないと飲み屋とか俺が行った時に割引してくれなくなっちゃうし・・・・・、ねぇ。


と、いう事で本日は『臨時休業』とさせていただきます。

紙に書いてシャッターに貼って・・・・・はい、おしまい。


さーて、仕方ないからジム作業・・・・・・事務作業を、と。

POS修理の依頼OK。

店の電話を留守電切り替えOK。


完了。

ついでにディスプレイ変更と在庫管理、掃除もやっとくかなぁ。


うんとこしょーどっこいしょー。

まだまだ店は片付かない。


ふむふむ、七田と景虎の配置はこれで良いかなぁ。

いや、もっとこっち寄せると獅子の里もいけるよなぁ。

もうホントこんなこだわり過ぎて普通の酒が無いという笑えない状態になってるもんなぁ。

それもこれも親父さんが原因なんだがね。

『美味い酒が飲みたい』だなんて言いだしたから、色々探してこんなのどうよ?って出したらまぁ好みにドンピシャだったみたいでさ。

それ以降も同じような事の繰り返しと親父さんの口コミとでも言うのかな、周りの飲み屋とかでも使ってくれるようになったし。

その点は親父さんに感謝してるよ。

こっちも蔵元さんと『かなり』懇意にしてもらって『都内では超プレミアム価格』な酒が3千円程度(ほぼ適正価格)で売ってたりする。

例で言うが「ピンクなドンペリ」がホントは2万もしないとか。

じゃあ何故に高いか?『ブランドネーム』ってやつだ。

それはもうある意味諦めないとダメだね。


そんなこんなしてたら昼だな。飯を食うか。

さてさて、今日の昼はなんだろなーっと。


昼飯を食べ終わり店に戻ると、子供がいた。

おかしいな。入口は開けてないんだがな。

するってぇと、何かい。

『あっちからのお客様』って事か~。

夜だけじゃねぇーんかよッ!

・・・・・・・・・・・あ、もしかして、シャッター降りてるせいか?

夜だって閉店後にしか来てないしなぁ。

シャッター降りてる&入口施錠が条件なのかもな。

まぁ、そんな考察はあとにして。

「いらっしゃいませー。何か必要なモノはありますかー?」

と、お菓子の陳列棚を一心不乱に見ていたお子様に声をかけた。

「おじちゃん、コレなーに?」

チョコレート菓子を指さし、不思議そうな顔をしていた。

・・・・・・・・おじちゃん?

あぁ、年齢不詳だったか。

まぁ、実際に三十路超えてしまったからなぁ・・・近所のがきんちょにもオジサンと呼ばれ出してちょっと心が痛い今日この頃。


はっ、そんな事やってる場合ではない。

「コレはねーチョコレートっていう甘~くて溶けるお菓子だよ」

「甘くて・・・・溶けちゃうの?」

さらに不思議そうな顔をした。

「何で溶けちゃうの?」

キターこの質問。これは答えにくい。

似たような質問で『虹はなんで7色なの?』と『海は何でしょっぱいの?』や『空は何で青いの?』とかがある。

「バターって知ってる?」

「うん、知ってるよ。それがどうかしたの?」

バターとチョコに何か関係があるのだか理解していない様子だ。

「バターっていうのはね、溶けるよね?」ここで顔を見たら頷いていた。

「このチョコレートにはバターが使われているんだよ。だから溶けちゃうんだけど、解ったかな?」

「う・・・・・・・・ん、なんとなく分った感じがするよ」

まだ理解の範疇になかったようで目をぱちくりさせていた。

「そっかーゴメンね。よく分らなかっただろうから、今回だけ特別にこのチョコレートをあげよう。お金はいらないよ」

あんまり子供から(しかも異世界から)お金を取りたくはない。

ただの買い物ならまだしも、ある意味『迷い込んできた』迷子からはお金は取れない。

それに少額であれば気にするレベルではないし。

「いいの?」

顔には満面の笑み。モノ欲しそうにしていたから余計に嬉しいのだろう。

そういう顔をされるとこちらとしてもあげた甲斐がある。


「そういえば、どうやってここまで来たんだい?」

肝心な事を聞いていなかったので、改めて聞いてみる。

「あのね、いつもは何にもないところにおっきなドアがあったの。でね、そのドアが気になってどうなってるのかなーって思って開けたらここにいたんだ~」

ニコニコとチョコを食べながら少年・バーナードが言う。

名前を聞いて『バーニィだな』と言った時にビックリした顔をしていたなぁ。「なんでその呼び方知ってるの?」って。

もちろん「さぁ~てね~」と誤魔化しておいた。


「バーニィ、口の周りを拭くんだ・・・・・よし、これでいい。で、さっき言ってたドアなんだがな、普段はあのドアは見つからないようになっているんだ。だからほかの人に言ってはダメだよ」

「なんでダメなの~?」

「バーニィが言ったドアが無いって事になるとバーニィが嘘つきって事になる。だってドアがないんだから。ここまでは分るか?」

コクリと頷く。

「で、実際にドアがあってこうやって他の誰かが店に来ると、バーニィがこの店に来られないかもしれない。それでもいい?」

「やだ。来られないのは嫌だよ~」

「いやだよな~。じゃあ、どうすればいい?」

「そう。誰にも言わない事。そうすればまたバーニィがここに来る事が出来る」

「うん。わかった。言わないよ」

「よーし良い子だ。今度は30日後・・・・30回寝て、朝が来たらまた会おうか」

「うん!」

バーニィは笑顔でドアから帰って行った。


30日後か・・・・。

カレンダーにチェック入れておかないとな。




これから先『マイショップたかはし』では休業日を設ける事となる。

通常は1日だけだが月によっては2日の休みになる場合もあった。


感想で要望があったので何とかやってみました。


バーニィはもちろんアレです。特に死んだりとかは一切考えてませんので。

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