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半妖師〈ハンヨウジ〉  作者: 神暁翼
40/51

鋼鉄の復活

なんだ・・・この寒気は・・・

何か祓いの気を感じる。

そして禍々しい妖気も感じる。

くっ!僕の世界パラレルワールドに侵入者が訪れたということか。

早い、流石に見つかるのが早すぎる!!

俺はメロスの様に必死に山を登り、その現場へ向かう。

もしこの気が阿倍野波流斗から感じるモノだったなら、俺達は終わりだ・・・

そんなことを考えていた時!

その2つの気が激しいぶつかり合いを始める!

つまり、この2つの気は敵同士!

陰陽師がここに来ている。

何故だ、何故ここが・・・

俺はスピードを上げるために、心の底に眠るモノを解放する!

その瞬間、俺の身体は雷に包まれ服装が学生服から着物に変わり、 見た目は普通の高校生から鬼の様な人間に変わった。

さて、久しぶりに変身したぜ!

ここで挨拶をしようか。

よう、茨木大輝だ。

さて、一気に近づこうか!

俺は大きな声でいう。

 

「時よ、止まれ!!」


その言葉を叫んだ瞬間、俺の周りの時空が歪み、その場にいる俺以外の物が動きを止める。

さて、瞬間移動するか!

俺は光のスピードで動き、モノの数秒でその場に着く。

おっと!あそこにいるのは?

あの眼鏡姿に、刀を持った陰陽師と言えばあの人しかいない、

草野大和さんだ。

周りには死体が1体とこの感覚は1体を祓ったばっかだな。

そして草野さんの目の前にある草むらに2体、その真上の左の木に1体ずついるな。

おっと時止めの時間が終わった。

さて、草野さんはどうでるか?

その直後、真上から敵が現れ、草野さんは冷静に右に避けその敵の刀で首を突く。

さて、あとは草むらに隠れている2体か・・・これはまずい何も能力を持たない人間にとっては1体しか倒せない状況だ。

そう思った瞬間、その2体の敵が襲いかかる!

草野さんは考えがまとまってないのか棒立ちだ。

こりゃ、俺が行くしかないな!

俺は再び言う。


「時よ!止まれ!!」


そして奴らに近づき、首をはねる。


「さてこの陰陽師さんがここにいるのか、そしてあの巨大なリュックは何か聞かなきゃな」

 

時は動き出す・・・ってね。


「君が茨木大輝・・・だな」


俺は言う。

 

「いかにも!俺は茨木大輝

茨木童子の子孫だ」

 

「なら、君が我々の戦いにふさわしいかどうか、手合わせ願おう」


草野さんは刀を抜き正眼の構えで俺との戦闘を望む。


「あのー草野さん、俺はけしてあなたとは戦いたくないんですが・・・」


「問答無用!」

 

あーーこの人、あれだ

日の丸の魂を熱く持つ者か。

こういう人はやらなきゃ気がすまない人だからやるか。


「お手柔らかにお願いしますよ草野さん」


「よろしい!行くぞ!!」


そう言うと草野さんは俺に向かってくる。

あの目! 本気で殺る気の目だ

俺は草野さん攻撃を受ける。

そして俺は叫ぶ!


「時を止まれ!!」


その瞬間、俺は草野さんの裏に回りこみ、刀を首もとに近づける。

そして、時は動く。


「草野さん、一本とりましたよ、終わりにしましょう」


「確かに一本とられたようだな、だが!!まだ甘い!」

 

草野さんは俺の腹に札を着ける。


「まずい!」


例え半妖と言っても陰陽師の術式は毒だ、しかも今は妖怪の力が強い。

つまり、今の俺がくらった場合は死ぬ!


草野さんは叫ぶ!

 

「弾け飛べ!」


その瞬間、俺は背後に勢いよく飛ばされる!

だが、死んではいない。

何故かって?

それは・・・

 

「素晴らしいぞ、茨木大輝。

私の攻撃をくらう瞬間、人間に戻りただの反動だけをくらった」


「ってわけ」


でも、その反動は俺の体にダメージを与えたようだ。

腹の底から熱いものが込み上げてきてそれを吐き出した。

ま、吐血ってことさ。


「だが、半妖ということだな

攻撃は痛かろう」


俺は立ち上がる。


「まぁね、痛ぇーよ」

 

「では、再開しようか!」


草野さんは再び、俺に襲いかかって来た。

しょうがない、刀と刀のぶつかり合いをしなくてはいけなくなったな!!


『柊!いつもより激しく行くぞ!!』


『ふん、いつも以上に乱暴ってことね』

 

『そういうこと』


俺も彼に向かって走る!

そしてお互いの刀が激しくぶつかり合う!


「うむ、いい筋だ。手が痺れたぞ」


「あぁ、今度はどうなるか知りたいか?」


「あぁ知りたいね!」


「んじゃ、教えてやるよ!」


俺は草野さんの腹を蹴り、彼との距離を放す。

そして素早く近づき鐺で部分で殴り、峰で草野さんの手と足を殴る!

そして雷の衝撃で草野さんを弾く!


「ぐっ!」


草野さんは血を口から滴ながらこちらを睨む。


「今のは痛かったよな、草野さん」


「あぁ、痛かったよ。

一つ質問していいか?」


「なんですか?」


「なぜ、刃を向けない?

武士たるものいつでも死の覚悟ができている。

だがお前はその覚悟をしていないどころか私と戦おうとはしていない!

これは私にとっては屈辱だ!

正々堂々と戦え、私から逃げるな!!」


俺は言う。


「今は内輪揉めをしているときではない、俺はただなぜあなたがここに来たのかを知りたいだけだ」


「なら私に認めてもらうんだな!」


そう言うと、草野さんはまた俺に向かってくる!

ったく!すげぇー執念だ!

そしてあの気高きプライド。

今なら第二次世界大戦のアメリカ兵の気持ちがなんとなくわかると思う。

日本人は厄介だってことだよ!


「ぬおおおおお!!」


草野さんが刀を振り下ろす!

俺はそれを避け、峰で腹を殴る。


「グハッ!」


草野さんは再び血を吐く。

マズイ!勢いよくやり過ぎた!


「草野さん、もう止めにしよう。

このままだとあんたを殺してしまう!」


「うるさぃ、言ったであろう!死の覚悟はできている!!

こんな攻撃、屁でもないわ!!!」


 

草野さんは刀を横に振り、俺の銅を狙う。

だが、俺は一歩先を読み、うまく避ける。

だが、草野さんはその先を読んでいた。

俺の右肩を突いてきた。

それは避けることはできなかった!

グチャリ!!という音が俺の中で響き渡る。


「うっ!」

 

「どうだ!本物の痛みは!

痛いだろ?だがまだまだ終わらんぞ」


草野さんはそのまま俺の右手

斬り落とす!

くっそぉぉぉ超痛い!!!

回復するからって痛いって感覚がないってことはねぇからな。

ただ再生するってだけで感覚はあるんだぞ!

くっそぉこの野郎!

俺は草野さんを睨み付ける。


「ほう、やっと殺る(やる)気になったか」


「いいえ、殺る気にはなってません・・・ただあんたを認めさせてやんますよ!」


俺の右腕はもう再生されている。

俺は両手で刀(柊)を握る。

今は彼に刃を向けている。


「では、行くぞ」

 

草野さんはこっちに向かってくる。

俺も草野さんに突っ込んでいった途端、足元が熱くなる。


「なんだ!」


すると草むらに2つの札を見つける。

その直後、俺の足は消える!

大きな爆発音と共に。


「うぐっ!」


俺はその場に倒れこむ。

草野さんは言う。


「足元も注意しないな!こんなのじゃ波流斗には勝てん!!」


草野さんは俺の顔に刀を突き刺そうとする!

俺の弱点は脳だ、脳を吹き飛ばされた瞬間俺は死ぬ。

だが、ここで俺の新技を見せる。

俺は草野さんに向けて手を向ける。

そして手に一瞬だけ雷を起こす。

簡単に言えば目眩ましだ!

 

「くっ!見えん!!何も見ない!!」


俺は草野さんの目を潰している間にその場から這いつくばって距離をとる。

目が回復する時間はそんな長くない。

少しでも距離をとって足を再生させるんだ!


「このくそ野郎!!卑怯な真似をしよって!」


草野さんは大きな声で叫ぶ。

俺はバレないように静かに動く。

これは戦略だよ、卑怯でもなんもない!

そして少しずつ足が生えてくるのが感じられた、この感じだとあと1分で復活するだろう。

だが、あと30秒ほどで草野さんの目が回復してしまうと思う。

マズイ、目眩ましが決まるのは一回だけだろう。

今の状況では時を止めても距離をとることはできない!

ここからは草野さんがどういう立ち回りで来るかで決まる。

少し距離をとれたからな、相手が遠距離攻撃(札を使った攻撃)をしてくるなら俺にはもう一つ手がある、だが刀で攻撃してくるのであれば俺はどうなるかわからない!

あと5秒で運命がわかる、くっ頼む、遠距離で来てくれ!

すると、草野さんは予定より早く攻撃を仕掛けてきた!

腰のホルスターから札を取り出す。


「目が見えなくとも妖気でお前の位置はわかる!お前は今、右30°の木の付近にいるな。

隠れているつもりなのだろうが私には無駄だ。くらえめつ!!」


草野さん、さすが"本物の陰陽師゛だ。

俺の位置を正確に当てている、だが俺はそれを待ってたのさ!

札を俺の方に投げようとしたとき、俺は札と指が擦った時の僅な静電気を操り、その札に火をつける!


「アッツイ!」


草野さんは火のついた札を投げ捨てる。

だが草野さんは言う。


「やはり炎をつけたな、俺はそれを待っていたんだ!

この札は小型式神の札だ!」


何、小型式神だと!!

札から出ている炎が徐々に蛇の形になる!


「行け、我、炎の蛇よ!

奴に炎の毒を食らわせるのだ!」

 

『ジャァァァア!!!』


炎の蛇は奇声を上げながら俺を向かってくる!


『柊!喰らえ!!』


『わかっとるわい!!』


俺は炎の蛇を斬る。

そして柊はその式神を喰らう。

だが、それはフェイクの攻撃であった!

炎の蛇が消えた瞬間、草野さんが俺の真上まで来ていた!!


「トドメだ!!!」


俺は草野さんの攻撃を受け止めるが足がないから踏ん張れない。

草野さんの刀が少しずつ俺の体へ近づいてくる。

俺はたまらず声が漏れる。

 

「ぬぅお!!」


「人はなぜ自分が絶体絶命になると叫ぶのだろうな?茨木大輝」


「さぁな!!くっおっ!!」


「おい茨木大輝、私を認めさせるのだろ?ならもっと私を楽しませろよ!!」

 

その言葉に俺はプツンとくる。

俺は一つ思いついたことがあった。


『柊、少し痺れるぞ』


『ふん、私は雷ガード付いてるわ!』


『お前は延長コードか』


『お前の最高の相棒じゃ』


『そうだな!!』


俺は瞬間に集めた雷を柊を通じて草野さんに流す!


「ヌワゥァ!!」


激しいスパークをくらった草野さんは宙に吹き飛ばされる!

その直後、俺は立ち上がる。

そう、足が再生したのだ。

そして俺は叫ぶ!

 

「時よ!止まれ!!」


さぁ、反撃の時間だ!

俺は草野さんの元に駆け寄り宙に浮いている草野さんの顔面に一発に鐔で殴り、腹に一発峰で殴り飛ばす。

そして時間切れだ。

草野さんは血を吐きながら地面に叩きつけられる。

俺の攻撃はまだ終わらない!

刀で攻撃を繰り出す、だが草野さんは避け、立ち上がる。

その後数秒の睨み合いをした後、俺達の激しい剣劇の幕が開いた。

まず俺が攻撃を仕掛けた、俺は右肩から下にかけて斬ろうと仕掛けるが受け止められる。

そして草野さんは鐔で俺の刀を弾き、俺に斬りかかる!

だが俺は避け、草野さんの銅を狙う!

それを草野さんは刀で受け止める。


「なかなかやるな、いいぞ」


「そろそろ認めてくれませんかね?」


「まだだ!!」


草野さんは俺の首ら目掛けて突きにくる。

俺は右に避け、その直後草野さんの足を狙う。

だが草野さんはジャンプしそれを避け、刀を横に振り俺の目を狙う。

だが、再び雷の衝撃で草野さんを吹き飛ばす!

そして草野さんに光の速さで近づき草野さんの顔面を殴る!

草野さんは勢いよく岩に叩きつけられる。

俺は地面に突っ伏してる草野さんの右足を狙い刀を振り下ろす!

だが草野さんの右足にぶつかる時に刀を峰の方に持ち直す。

そして刀の峰が草野さん右足に

食い込む。

 

「うぉぉぁぁ!!」


草野さんは悲鳴を上げる

それもそのはずだ、草野さん足は曲がってはいけない方向に曲がっているからだ。

俺は草野さんに近づきながら言う。


「草野さん、これで分かったでしょ、ハッキリ言って僕はまだ本気を出してませんよ」


俺は懐から一つの小瓶を出す。


「さぁこの回復薬を飲んでください、応急用の回復ですがそのくらいの傷なら瞬時に治りますよ」


草野さんは激しく痙攣しながらこっちを向く。


「茨木大輝・・・確かにお前は強い・・・だがっ!俺の攻撃はまだ終わってない!!」

 

草野さんはそう言いながら岩に手をかけて立ち上がる。

そして4つの札を地面に投げつけ叫ぶ!


「我、鋼鉄の手枷足枷よ、目の前の敵を捕まえろ!」


その瞬間、札から手枷と足枷が俺を縛り上げようとする!!


「時よ!止まれ!!!」

 

捕まる直前に時を止めた。

さてここから逃げだそうと後ろに飛びあがろうとした瞬間、俺はある異変に気づく。

なんだこの密室な感じは、俺は柊で目の前を叩く。すると目の前に見えない障害物がある事がわかった。

今、思い出した。草野さんがなんて呼ばれてたのかを・・・

草野大和、通称 鉄壁の侍。

敵の身動きを止めて斬り倒す。

彼もまだ本気を出してなかったってことか、油断した。


『どうするのだ?大輝』

 

柊が俺に尋ねる。


『捕まるしかないな』


俺は言う。


『死ぬのか?』


『いや、"塵"になるんだ』


 

そして時は動き出す。

俺は、手足に枷を付けられてその場に立っていた。

すると草野さんは言う。


「今、捕まる瞬間に時を止めて逃げ出そうとしたろ」

 

「あぁ」


「だが立ちはだかる光の壁のせいで逃げ出せなかった」


「その通りです」


草野さんは大きな声で笑いながら足を引きずりながらこっちに近づいてくる。


「お前は自分の力に慢心し油断した、それがお前のっ!敗因だ!!

この光の壁は私以外の出ることを許さない、つまりお前はもうお仕舞いだ」

 

草野さんは刀を振り下ろす。

刀は身動きのできない俺の右肩に当たり、俺の体を斬り裂く。

だがそれが俺の狙いであった、カバの口のように大きく開いた傷口から小さな粒湧き出る。

つまり塵だ。

俺は塵になっていく波流斗の前でなったように・・・



「なんだ!何が起きている!」

 

軽いパニックを起こしている草野さんを置いてきぼりにしながら、俺は光の壁にできた少し隙間から脱出する。

そして塵は一つの塊になり、俺になる。


「草野さん、こっちですよ」


草野さんはこっちを向く。

そして青い顔をして言う。


「どうやった?」


「俺の能力ですよ」


「塵になるのか?」


「そうです」


「どうやって身につけた」

 

「伴示ですよ、化け狸の」


「あーあの変態か」


「そうです、彼を柊で斬った時に能力をコピーしたんです」

 

「君の刀は優秀だな」


「えぇ、僕の大切な相棒なので」


「そうか」


草野さんは軽く笑いながら言う。


「私の負けだ大輝くん。君の力を認めよう」


草野さんは手を差し出す。


「ありがとうございます」

 

俺も手を差し出す。

そして俺達は和解の証しでもある握手を交わす。


「なぁ、大輝くん」


草野さんは震えた声で言う。


「なんですか?」


「その回復薬を早くくれないか?痛くて死にそうだ・・・」


俺は急いで彼に薬を渡した


**********


俺は草野さんをみんなのいる家まで招き、草野さんの話を聞いた。

今の日本の状態や、阿倍野波流斗の攻撃が始まったことなどを聞いた俺達の目は絶望に満ちていた。

元々あいつが約束を守る男だとは思っていなかった、だがここまで早く侵略されるとは思わなかった。


「あの時・・・彼と戦っていればこうはならなかったかしれない・・・俺の間違えだ」


と自分を責めていると土蜘蛛は言う。


「大輝、あそこで我々が戦っていても何も変わらなかった、むしろ我々は全滅していたさ」

 

「なぜだ?土蜘蛛、なぜわかる」


土蜘蛛は少しの沈黙の後言う。

 

「あの時だ、お前がパラレルワールドを開く寸前に巨大な化け物見えたはずだ」


「あぁ」


「そいつが一番の理由だ」


「何?」

 

「あいつは阿倍野波流斗のペットであり、妖怪の中でも最悪で慈悲もない野郎、まるで魔王のような存・」


「山ン本五郎左衛門・・・」


「そう山ン本五郎左衛門の使い魔でもあった、あいつの名は・・・龍鬼りゅうきだ」

 

「龍鬼」


「だが今までの龍鬼にはそれほど強い能力はなかった、せいぜい人に化ける能力くらいだろう

その能力を使い今まで身を隠し山ン本五郎左衛門の血を引く者、阿倍野波流斗を忠実に守っていま・・・つまり」


「陰陽師なのか?」

 

「あぁ、そしてその陰陽師をこの前知った。

有沢咤柘ありさわたつという少年だった」

 

「名前は知ってる、多重人格の陰陽師だとかなんとか」


「そうだ、この前は澤田羅夢という人格を作っていた。

そして阿倍野波流斗が今真しんの魔王となったあの時、龍鬼は元の力が戻ったって訳だ」

 

「今はどんな能力なんだ?」

 

「詳しくは知らんが、噂によると無限の傷を与えるとかどうとか、奴に噛まれた者はどんな能力も無効化していまうらしい」

 

「チートだな、確かにそんな奴とあんな少人数で戦ったら勝ち目はなかった」

 

「そう言うことだ、だが今は全ての陰陽師がお前を味方している、勝ち目はある」


草野さんは言う。

 

「期待に背くことになるが言おう、今戦える陰陽師は1000人弱、敵の数はわからない。

君達の力が1人500人の敵に匹敵するとしてもだ、現状こっちの勝ち目はない」

 

「なら、援軍が必要だな」


とある聞き覚えのある声が会議に割り込む。俺達は皆、声のしたを向く。

そこには烏のような黒い翼を持つ男が藍架先生の手を借りて立っていた。

そう、烏間先生だ。


「烏間先生!! 」


と小雪ちゃんは先生に駆け寄る!


「もう傷は大丈夫なの?」


「あぁ大丈夫だ、俺が援軍を呼んでくるぜ大輝、任せろ」


 


藍架先生は烏間先生の脇腹を肘で殴る。


「バカ言わないであんたは今さっき目が覚めたばっかの怪我人なのよ!

まだ1人で歩くことすらできないのに一体なにができるのよ!」


「藍架、仕方のないことなんだここは人脈のある俺が働かないといけない、わかってくれ」


「でも・・・」


藍架先生は僕の方を向いて言う。


「茨木くんからも何か言って!お願いだからこんな怪我人になにもできないって!」


俺は少し考えたあと言う。


「藍架先生すみません、今は一時を争う時なので、烏間先生の力が必要なんです。

烏間先生、援軍を頼めますか?」

 

「あぁ」


藍架先生は烏間先生から離れ、俺の方に近づいてきくる。そして俺の頬を掌で殴る。

要するにビンタされた。

そして罵声を発する

 

「ふざけないで、私の大切な人なのよ?これ以上危険に巻き込まないで!! 」


俺は何も言い返せなかった。

何故なら先生は無関係だからと言うより巻き込んでしまった人だからだ。

すると、烏間先生がヨロヨロと歩いてきて藍架先生を抱き締める。


「藍架、許してくれ。

確かに俺はまだ起きたばっかの怪我人だ、だが今はそんな怪我人でも出きることしなくてはいけないんだ」


「でも・・・」


烏間先生は藍架先生に軽くキスをして言う。


「大丈夫だ、俺は死なない」


「孝・・・」


「信じてくれ」


「・・・わかったわ」


「ありがとう」


「ただし、私も連れて行って!妖怪の世界に興味があるの、いいでしょ?茨木くん!」


烏間先生はアタフタしながら言う。

 

「んな!お前みたいないい女、妖怪にとってはいい餌だ!

そんなの許すなよ、大輝!」


「条件を飲み込まないならあなたの翼をもぐわよ」


俺は笑いながら言う。


「らしいですよ、烏間先生。

こればっかりは僕は何も言えません」


「チッ、逃げやがって・・・

あーーー!もっ!!!わかったよ、だが俺から離れるなよ」


「離れませんよ」


と藍架先生は言うと、烏間先生と熱いキスを交わす。

 

その光景を見た、健翔は言う。


「いいムードを壊して申し訳ないがところで、藍架ちゃん達はいつ頃からそんな関係になってたんだよ」


烏間先生は健翔の方を向いて言う。


「大人の事情だ。あと先生をつけろよ、若造」


「そりゃないよ先生、教えてくれたっていいじゃないかよ~」


と烏間先生カップルは険悪なムードを壊してくれた、その中1人今まで以上に険し顔をしていた、土蜘蛛が言う。

 

「ふん、今の若い奴はけしからん」


そんな土蜘蛛に俺は聞く。

 

「お前はどうなんだ?土蜘蛛

最後にキスをしたのはいつ?」


土蜘蛛は顔を赤くして言う。

 

「・・・2ヶ月前」


「へーそうなんだ、意外と愛妻家なのかな?」


土蜘蛛は更に顔を赤くして言う。

 

「うるさい!そんなことより俺も里の皆に話してみる、があまり期待はせんでくれ」


「わかった、頼んだぞ土蜘蛛。奥さんによろしくな」


「くっ!死んだらお前の父親に言いつけてやるからな!」


「はいはい」


と土蜘蛛の気分を晴らす、すると草野さんが話す。


「では、皆さんは我々の戦いに参加してくれると言うことでいいんですね?」


「勿論です」


「そして援軍を烏間さん、土蜘蛛さん、頼みますよ」


「あぁだがまり期待はしないで欲しい、相手は妖怪だからな」


「私もだな」


草野さんは少し顔を暗くして言う。

 

「妖怪に手を貸してもらうのは少し抵抗がありますが、今はそんなことを言ってられません。

1人でも多くの助っ人が欲しいのでよろしくお願いします!」


「「おうよ」」


土蜘蛛は立ち上がり言う。


「では早速に俺は里へ向かうとしよう」


そう言うと土蜘蛛はその場から居なくなる。


「俺たちも荷造りしようか、藍架」


「そうだね」


と藍架先生は言うと俺の方に来て、俺を抱き締める。


「さっきは殴ってごめんなさい、可愛い私の教え子なのに・・・許して」

 

俺は言う。

 

「大丈夫ですよ先生。

僕の方こそごめんなさい、色々な事に巻き込んできしまって」


藍架先生は涙を拭いながら言う。


「うんうん私は大丈夫よ、絶対に死なないでね、みんな」


「はい、わかりました」


藍架先生は自分のこの部屋にいる生徒を1人、1人抱きしめて烏間先生と共にこの場を去っていった。

草野さんは言う。


「健翔くん、君にプレゼントです」


「俺にですか?」


「えぇ」


草野さんは、持ってきていた大きなリュックの中からデカいモノを取り出す。

 

「陰陽師特性の義手です。

あたなの大きさに合うかどうか着けてみてください」


そう言われると健翔は小包を開ける。

そして中からさシルバーに光る新車の車のような義手を着けるそして言う。

 

「いい感じだ。そして動きやすい!」


「気に入ってくれました?」


「勿論です!ありがとうございます!!」


「これで双銃の陰陽師の復活ですね、ついでに義手にはM92Fが収納されているので使ってみてください」


「え!マジで!!」


健翔は義手のあるボタンを押した。その瞬間、手にはベレッタを掴んでいた。


「おおおおお!!すげぇよこれ!」


「あとそのインカムは敵の位置を特定してくれるアイテムなのでそちらも使ってください」


「おおお、新しいロッくんだ!ありがとうございます!」


「いえいえ」


こうして、双銃の陰陽師が復活したのであった。


「それでは皆さん、京都に向かいましょう!」


と草野さんは叫んだ。

 

次回、遂にクライマックスに突入。



第38章 終

どうもオハヨーダ!神暁翼です!

また投稿が遅れてしまってすみませんでした!

さて、今回のお話は少し長いくしました。

前回が短すぎたからですw

今回は戦闘シーン(陰陽師風の)を自分流に書いてみました。

とても難しくなかなか思いつかず大変でした。

さて、次からは遂にクライマックスに突入します!

これからの戦いはどうなるとかお楽しみに!

では、また次回お会いしましょう!バイバイ!

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