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修ズ!スター!中学生編 〜未来からやってきた友達!?林修が巻き起こす青春群像劇〜    作者: まくお


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青木くん編第一話 水泳の青木くん

 長谷川陸《はせがわりく》。医者を目指している。背が高くて頭が良いメガネのイケメンと女子にウワサされる。

 中学三年生だ。ちなみに彼女はいない……

 まあ、そのうち出来るだろう……


 ***

 ある日の昼休みに未来からやってきたと俺は信じている。林修《はやししゅう》と憎いライバル矢部秋男《やべあきお》の彼女、春野桜《はるのさくら》の二人が俺のクラスの三年五組までやって来た。


「長谷川くん!青木くんはなんで学校に来てないの?」

 修《しゅう》は開口一番にこう言ってきた。


「青木は水泳の練習で来てないぞ」

 青木とは同じクラスの青木一樹《あおきかずき》のことだろう。

 

 青木は幼稚園の頃から水泳を習っていて、中学に上がってからはオリンピックに出るために本気で水泳に打ち込んでいるって言っていた。


「長谷川くん。それが同じクラスの子に聞いたら、練習にも来てないみたいなんだよ……」

「は!? 青木が!? そんなはずは……」

 春野が淡々と衝撃《しょうげき》の事実を話す!……そのことを俺はすぐには受け入れられない!


「うなぎ蒲焼小学校ネットワークで調べたからね! これは確かな情報だよ!」

 修が自信満々《じしんまんまん》に胸を張って言ってくる!


 ……修、いやお前は俺たちといっしょに小学校通ってなかっただろ!

 

 と、俺はツッコみたい気持ちを抑えて、別の大事なことを聞く。

「青木に何があったんだ?」

 

「青木くん。夏の大会で全国行けなかったみたいなんだよ。それからサボることが多くなったみたいなの。最近は全く来なくなったんだって!」

 春野が教えてくれた。

「なにぃ!」

 ……それはなんとかしないと!


「修。策は練っているのか?」

 修はこんな時は考えがあるはずだ!


「何も練ってないよ」

 修はあっけらかんと言い切る!


「はぁ!? どうするんだよ!?」

 俺は呆れて大きな声を出して修を責める!


「それを今から会議するんだよ! 三人寄れば文殊《もんじゅ》の知恵《ちえ》って言うでしょ!」

 修は前屈みになりながら大きな声で反論してくる!


「た、確かに……」

 俺は少し冷静になった。でも気になることがある。

「修。1991年生まれの青木はどうだったんだ?」


 ここまで俺たちの問題を解決してきた修はおそらく知っているはずだ!


「知らないよ。中学三年の時の僕は忙しかったからね。だから会議するんだよ!」

 修は胸を張ってこう豪語《ごうご》する。

 ……知らないならしょうがないか!

 

「うーん。わかった! 今日の放課後にこの三人で会議しよう!」

 俺の提案に二人はうなずき、昼休みが終わる。


 修はともかく春野とじっくり話すのは初めてだな……


 ***

 ――放課後

 俺たち三人は俺のクラスに集まって会議をすることになった。

 

「これから『2011年生まれの青木くんをどうするか?』会議をするよ!」

 修が壇上に立ち、議長《ぎちょう》をする!


「長谷川くん! 青木くんは学校ではどんな子だったの?」

「いや……普通だぞ。学校に来たら授業もまじめに受けてるし、クラスのやつらとも話しているよ」

 修に聞かれて俺はありのままを答える。


「うーん……なるほどねぇ。桜《さくら》はどんな情報を仕入れてる?」

 修は少しうなったあと、春野に話を振る。


「彼女と遊んでいるって、ウワサになってるよ」

「春野! それは本当か!?」

 あのまじめな青木が学校にも行かず練習にも行かずに彼女と遊んでいるだって!?


「長谷川くん。それが本当なんだよ。修。アレを」

「長谷川くん証拠もあるよ」

 春野が指示を出し、修はスマホを取り出し写真を見せる。

 (いや……春野もスマホで写真を見せてくれたらいいんじゃないか?)

 ……っと少しツッコみたかったが、写真を見たらそれどころじゃなかった!


 そこには笑顔でゲーセンでユーフォーキャッチャーで遊んでいる。青木とその彼女の白波瀬奈《しらなみ せな》の姿が写っていた!


「青木のヤツ……! 女と遊んでいるのか……なら無理じゃないか? 修も女で辞めて行った選手を何人も見ているんだろ?」


「数え切れないほどね!」

 修はこう胸を張って言い切った後、さらに続ける。

 

「でも青木くんが女で水泳を辞めるとは思えないんだよね〜長谷川くんはどう思う?」

 

「俺もそうは思えない……! アイツはまじめだし! 今までの青木の頑張りを俺は知っているからな!」

 修の問いかけに俺は即答する! 俺と青木は幼稚園からいっしょの幼なじみだからな!


 これを聞いた修は「うーん」と考え込む。そしてこう言葉を絞り出した。

「ねぇ桜。瀬奈ちゃんはどう思っているのかな?」

 

「瀬奈ちゃんは青木くんに水泳続けて欲しいみたい。本人に聞いたから確かだよ!」


「よし! それなら青木くんをなんとかできるかも……! 策を練ったから二人とも聞いて! ――その策は――」


 俺と春野は修の練った策に同意した!

 ――そしてその後なぜか俺と春野と修の三人で帰ることになった。

 ……一体なぜ?


 ***

 俺たちは修を真ん中にして俺の実家。長谷川医院《はせがわいいん》まで帰っている。

 修の居候先《いそうろうさき》の不動山部屋《ふどうやまべや》はちょっと方向が違うけど、それでも良いと言って二人ともついてきた。

 春野の家は知らないけど、こっちだったっけ?


「二人ってあんまり仲良くなかったよね?」

 修が話題を振る。

 俺は「そうだな……」とつぶやきそれに春野が「そうだね。長谷川くん」と返してくれた。


「二人は仲良くなれると思うよ! ロイン交換しなよ!」

 修が提案してくる。

「いや……でも矢部はどう思うんだ? なあ……春野?」

 春野はいいヤツだが……


「やべっちはなにも言わないよ。もし言ってきても無視するよ! 長谷川くん。交換しよ!」

 春野は少し怒ったような口調で言ってきた。


「そ、そうか……じゃあするか!」

「うん!」

 春野と俺は笑顔でロインを交換した。

 ……女子とロインを交換したのは久しぶりだな……


「桜! そろそろ門限じゃない? 帰らないと!」

 修が春野に呼びかける!春野はスマホを見て「ホントだ!」と言いながら、スマホを見つめている。どうやら焦っているようだ。

 

「そうなのか!? 春野の家はこの辺だったけ?」

「うんん。反対だよ。私、帰るねー!」

 春野は走って帰って行った……反対方向ならいっしょに帰らなくても良かったのでは!?


「長谷川くん! 必ず今日中にロインするんだよ! じゃあ僕も過去の取組《とりくみ》を見なきゃいけないから帰るね〜」

 修も走って帰って行った。


 取り残された俺は一人でこうつぶやいた……

「アイツらなんなんだ……」


 俺はその場でとりあえず春野に『よろしく』とだけロインしてやった。


 ……調べてみたら女子とロインしたのは一年ぶりだった。

 しかも一年前は姉ちゃんとだった……三年からやる気なかったからしょうがないな!

 ***


 ――春野桜《はるのさくら》視点

 私は家に帰ってきてロインをチェックすると長谷川くんからロインがきていた。

 私、サッカー関係の男の子の以外とロインを交換したのは、ひさびさかも……


「よろしくってきたから。とりあえず『よろしくね』って返したけど良かったかな?」

 こんな独り言をつぶやいていると、長谷川くんからロインの返信がきた!

 ドキドキしながらロインを見ると……


 その内容は『矢部のことで不満があるんだろ?』だった!

 (そうだ! 長谷川くんには、やべっちの不満を聞いてもらおう)


 そう思い立った私は長谷川くんと寝るまでロインしていた!

 今日だけはやべっちのロインは無視した。

 やべっちなんて未来の嫁の生瀬真央《なませまお》とかいう子とロインすればいいんだよ!

 

 

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