2-4 「鳥」の願い。
今日も街に雨が降る。
ざぁざぁと降り注ぐ雨。
その雨は不快であり、厄介な敵でしかない。
雨は羽を濡らし、白く汚し、餌となる魚を隠す。
隠すだけならまだしも、川は荒れ、近づく事で何かあってはたまらない。
山にもそうだ。雨露を凌ぐ所もあるが、結局は濡れなくてはならない。
人の夢で出てきたように、街がコンクリートで覆われてなければ苦労はしていなかったと思う。
街の全てが人工的に作られ、何もかも計算し尽くされて出来てる街。
その木々の生える位置、枝の伸び、葉の付き方ですら計算されて作られているのかもしれない。
餌となる虫の多くも寄り付かないように、何もかもが計算されている。そう思いたくもなる。
はやく、雨が止んでくれればいいのだが。
そう願わずにはいられない。
雨もそうだが、子供達のお腹の空き具合に問題がある。
この雨の中では飛ぶにも力が必要だ。羽が濡れて体力を奪われるだけではない。
目を直撃すれば、結構痛い。いや、かなり痛い。
餌が動かないものなら良い。ミミズなどの生き物になると、つい落としそうになる。
1度落としてしまうと、もう、拾うことなど怖くて出来はしない。
車などに引かれてしまっては、元も子もないからな。
くっ。文字通り過ぎて笑える。
夢の中の里のような状態なら、餌を探すのも簡単なのだろうが…
空から見ていても場所すら見当たらない。山や海、川の位置を考えて、この近くだと考えている。
だが、解った事もある。
彼らは田畑を耕すのみ。鳥を食べる事も無かった。
理由は良くわからないが、肉を食べる習慣というものが無かったのだろう。
羨ましいものだ…
少し前には、山で人に命を奪われる獣いて危なかった。人とはなんと危ないものだろう。
だが、上手くいけば・・・
その人とも意志を伝える事ができれば… 自分には人の言葉は解らない。だが。
夢の中の人に、人の言葉を教わることが出来るのならば、簡単に餌を得る事が出来るのやもしれない。
妻や子達を安心させる事もできるというものだ。だが、一歩間違えてしまえば、取り返しの付かない事になる。
慎重に考えないとな。
ふふ・・・ 少し前まで、群れの事、妻の事、子達の事…
それだけで手一杯だったというのに。
今では、これからの事を考える余裕すらある。
まずは、妻に話し、群れに抜けるよう伝えてからか…
渡り鳥から、留鳥へ。一歩一歩だが、良い未来に進めてると実感できる。
これからのためにも、何か必要か考えておかねば。
今日も鳥は夢を見る。
幸せを得るために。
咳酷いです(´-ω-`)
私の咳ではありませんが…(; ・`д・´)
兄の咳なのですが、ヘッドセットに歌を流していても聞こえるくらい。
悪くは無いのですが、流石に咳が大きすぎます(´xωx`)
只今、真夜中。ご近所迷惑にならないかと心配です(; ̄□ ̄A