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緑の聖女は転生先を間違えられたようです~植物スキルで、それなりに楽しくスローライフをしてます  作者: 楊楊
第五章 神獣と神木

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56 神獣を救え 2

 オルトロスを診断した結果、ヨルやフェニーたちと同じ症状だと判明し、白ドラの葉っぱを食べさせることにした。食べさせる時、左の頭が少し暴れたけど、主さんを筆頭に力自慢たちが必死で押さえつけ、何とか食べさせることができた。


 オルトロスの体が光り輝き、しばらくして左の頭が落ち着きを取り戻した。


「あれ?どうしたのかしら?怖い夢をずっと見ていた気がするけど・・・」

「変な冒険者に剣で斬られて、大変なことになっていたんだよ」

「そうなの?それにしても懐かしい顔があるわね。久しぶりねグレートボア!」


 主さんも答える。


「久しいな。それよりも少しこの者たちの話を聞いてくれんか?」

「いいわよ」


 餓狼族の族長であるウルバが代表して説明した。


「それはごめんね・・・迷惑を掛けたみたいで・・・」

「本当に大変だったんだよ。僕からもお礼を言うよ」


 これで問題は解決した。


「グリューン殿、聖女殿、その他の皆さんも大変世話になった。それでささやかだが、宴を開こうと思う。すぐに里に戻ろう」


 獣人たちも魔族と同じく宴会が好きなようだった。

 帰り際、主さんがオルトロスを誘う。


「オルトロスも参加すればいいのではないか?里の者たちも安心するであろう」


「えっ!!行っていいの?」

「グレートボアがそこまで言うなら、行ってもいいわよ」


 これにはウルバが感激の声を上げる。


「それは光栄なことです。最大限のおもてなしを致します。おい!!里に急ぎ知らせるのだ!!」


 ウルバはお付きの餓狼族の青年に指示していた。



 里に帰り、宴会が開かれた。

 皆、楽しそうだ。オルトロスはもちろん大人気だったが、ウリやヨル、フェニーたちも人気者だった。餓狼族の人に聞いたら、オルトロスと同じカテゴリーの幻獣扱いらしく、高待遇を受けていた。


 もちろん私たちも高待遇だった。

 オルトロスを治したことも大きいが、大量にお酒を持って来たので、それを配ったからだ。お酒を飲ませて眠らせる作戦も考えていたからね。



 ★★★


 次の日、私以外のメンバーは軒並み二日酔いだった。

 普段は節制しているグリューンも飲み過ぎたようで、少し辛そうだった。


「流石に飲み過ぎたな・・・もう一日滞在を延ばそう」

「そうしたほうがいいと思います。他のゴブリンたちは、動けない者もいますからね」


 そんな話をしているところに、怒鳴り合う声が聞こえてきた。

 慌てて、外に出てみると、ウルバとライオンっぽい獣人が口論をしていた。


「我らにあんな仕打ちをしておいて、今更助けてくれとはどういうことだ!?」

「そこを頼む!!幻獣様が危険な状態なのだ」

「知るか、そんなこと」

「頼む・・・他に頼るところもないんだ!!」


 宰相のルナールが解説してくれる。


「彼は獅子族の族長の長男でライオスという者です。実は獅子族を庇護している幻獣様も同じような襲撃に遭い、苦しんでいるようなのです。聖女様に取り次いでほしいとのことで、ウルバ殿と喧嘩になっているのです」


 餓狼族と獅子族の間には確執があり、犬猿の仲だという。

 それでもここに来たということは、どうしようもない事態ということだ。


 グリューンが二人の間に入る。


「ウルバ殿、話くらいは聞いてもいいのではないか?」

「グリューン殿がそう言うのなら・・・仕方ない、ライオス。話だけは聞いてやる」

「すまぬ・・・ではまず・・・」


 話を聞いたところ、オルトロスを襲った同一犯の可能性が高いようだ。

 襲われたのはマンティコアと呼ばれる幻獣で、尻尾がヘビで羽の生えたライオンのようだ。主さんとオルトロスに聞いたところ、知り合いらしい。

 それで症状だが、暴れたりすることはないが、傷が一向に治らず、尻尾のヘビが瀕死の状態らしい。


「頼む!!このとおりだ」


 ルナールが言う。


「私としては、マンティコア様の治療をお願いしたいところです。しかし、問題はそれだけではありません。マンティコア様以外にも幻獣様はいらっしゃいます。他の幻獣様も被害を受けていないか心配ですね」


 私はフェニーに言う。


「フェニー、ちょっと頼まれてくれる?」

「うむ。わらわが他の幻獣たちの様子を見に行けばよいのじゃな?」

「そうよ。大丈夫?」

「まあ、同じ馬鹿の被害者かもしれんから、今回だけは無償で助けてやろう」


 ルナールが続く。


「それでは熊人族の里、羊人族の里、それと・・・」

「詳しい場所については、わらわの従者に聞く。具体的にはどうしたらよいのじゃ?」

「無事ならば注意喚起を。もし危険な状態でしたら、獅子族が里に運ぶように指示してください」

「うむ。では早速、周発しよう」


 フェニーが飛び立ち、私たちも二日酔いの魔族たちを叩き起こして、獅子族の里に向かうことになった。


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