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緑の聖女は転生先を間違えられたようです~植物スキルで、それなりに楽しくスローライフをしてます  作者: 楊楊
第二章 移住者が増えました

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24 エピローグ

 まだまだフックスは生意気なところはあるが、何とか集落の者と溶け込むことができた。

 これは本人の頑張りもあるが、グリューンがフォローしたり、ゴブリナの指導によるところも大きい。ああ見えて、ゴブリナもグリューンと同じく信頼されているからね。あの二人が面倒を見ているのだから、大丈夫だろうというやつだ。

 それにメイドの二人が神官見習いになったことも関係している。

 一緒にフックスと指導を受けているうちに感銘を受けたそうだ。私にしてみれば、何をどう感銘を受けたのか分からないけどね。


 そういう状況なので、私たちは段階的に受け入れる移住者を増やすことにした。

 それと、新たな種族も受け入れることになった。グレートボアのウリ坊たちだ。主さんが言うには、ウリ坊たちは、ウリを新たなリーダーに認めたらしく、一緒に暮らしたいと言ってきたらしい。ウリが身を挺して、ウリ坊たちを庇ったことが大きいらしい。


 私はというと、週に2~3日、神殿の業務を行ったり、グリューンの仕事を手伝ったりしている以外は基本的に悠々自適に農業をして、スローライフを満喫している。月に1~2回、他の集落に視察に出るが、ちょっとした旅行気分だから、仕事をしているという感覚はない。

 本当にこちらの世界に転生させてもらって、よかったと思っている。



 ★★★


 その日、私はどうしても神殿の仕事をしてほしいと言われ、神殿に顔を出した。

 神殿に顔を出すと、神官見習いのゴブネしかいなかった。


「ゴブネ、みんなはどうしたの?」

「新たな移住者を連れて、聖地巡礼に行きました。それで今日、聖女様にお願いしたのです」

「聖地巡礼?」

「聖女様がこの地に降臨された聖地に向かい、祈りを捧げるのです。聖女様も何度か同行されていましたが・・・」


 あれか・・・

 私も何度か参加したが、ゴブリナが私の話を誇張して話すので、恥ずかしくて最近は行かなくなったんだよね。


「私も行きたかったのですが、神殿を空にするわけにはいきませんからね。それにしても、聖地にある「フルーツの木」のフルーツは絶品です。特別な「フルーツの木」だと思うのです」


 そういえば、私が初めてスキルを使って木を植えたのは、あそこだった。

 それにしても、あそこの木から採れるフルーツも水も美味しいんだよね。


 赤ドラと白ドラの思いが伝わってくる。


(神殿に生えている木と同じ木だよ)

(味も変わらないよ)


 多分、アレだ。同じカレーでも、キャンプの時に野外で、苦労しながら作ったカレーのほうが美味しいというやつだ。

 まあ、私は空気が読めるほうだから、そのことを言うつもりはないけどね。



 そんな話をしている内に勤務が終わる。

 神殿の業務はちょっと掃除をしたり、訪れた住民の話を聞いたりするくらいだからね。


 そろそろ神殿を閉めようと思ったところで、グリューンがやってきた。

 相談があるようだ。


「実は国にしようという話が持ち上がってな・・・」


 周辺の集落はどこも余裕が出てきた。それに交易も人の行き来も活発になった。そうなると、ちょっとしたトラブルも起きる。そうした問題を解決するために国にしてはどうかという話らしい。


「実は、フックスの父である獣王国の宰相が国同士の交流がしたいと言ってきてな。他の集落の者に意見を求めたところ、我が王となるなら承認するという話になった。まあ、王といっても、集落の長の代表みたいなものだがな」

「凄いですね・・・グリューンさんが王様だなんて・・・」

「我は凄いとは思わん。全部、女神ネフィス様と聖女殿のお蔭だと思っている。それで相談というのはだな・・・」


 グリューンの相談というのは、国名をどうするかだった。


「国名、それと我が集落を王都にするのだから、王都の名前も考えねばならん。いい案があればと思い、ここに来たのだ」

「だったらゴブリナにも・・・」


 言い掛けたところで遮られた。


「ゴブリナだぞ。ヤバい名前にされたらどうするのだ?だから、ゴブリナのいない今日を選んでここに来たのだ」

「分からなくもないですね・・・」

「ということで、聖女殿。国名と我が集落の名前を考えてくれ」

「えっ・・・」


 赤ドラと白ドラ、ウリを思い出してもらえばいいが、私にネーミングセンスなんてない。

 すぐに思いつくのは、ゴブリン王国とかゴブリンタウンくらいだ。流石に短絡的すぎる。私が悩んでいるとゴブリナたちが帰ってきた。多くの信者を引き連れている。

 グリューンに気づいたゴブリナが言う。


「グリューン様、何かご用ですか?」

「特にない。それではこれで失礼する。聖女殿、頼んだぞ」


 断ることもできず、グリューンは去って行った。


 思えば、滅びかけの集落が国になるなんて、少し感慨深い。

 私はその日、一生懸命に考えた。食事の時もお風呂に入った時も・・・


 しかし、いい国名は思いつかなかった。考えてみれば贅沢な悩みだと思うけどね。

 まあ、そのうちいい考えが浮かぶかもしれないし、浮かばなかったらみんなに意見を出してもらえばいいしね。


 私はベッドに入り、女神ネフィスに祈った。


 どうか、いい国名と王都の名前が浮かびますように・・・

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