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52/55

51 競技大会では3

会場はさっきとは打って変わって静まり返っていた。

皆、一切の動きもない。

それほどまでに緊張に包まれていたのだ。


審判が少し震えた声で二人の名を高々と呼ぶ。


「Aブロック勝者、ウィルライン・カミリア!! Bブロック勝者、フラジスト・ウィスダリア!! 今ここに決勝の戦の始まりを告げる!!」


その瞬間会場の至るところから大きな声援が響き渡った。

しかし当の本人たちは始まったにも関わらず微動だにしない。

どうしたのだろうと思った直後、戦いは始まった。


先手を打ったのはウィルだった。さっきまでは必ず致命傷は追わせなかったものの、今度は迷わず真冬くんの横腹めがけて剣を降ろす。

それを軽々と交わして大きな雷を落とした。しかしそれもウィルには当たらない。


いきなり始まった壮絶な戦いに、皆声を出すのも忘れて見入っていた。


ドカンッ、バリバリッ、といった騒音が響き、会場の振動を大きくさせる。魔法師団員総出で結界を張っているはずなのに体中まで痺れるような感覚が襲う。


そして皆思った。

"この人たちは二人だけでも国を滅ぼせるのではないだろうか"と。

まあ、実際そうだろうな。

五千年前、この国を恐怖に陥れた魔神、ギルアをいとも簡単に滅した二人だ。


二人とも疲れている様子も魔力切れの様子も一切見せずに、始まりと同じ勢いで攻撃を繰り返す。

よく見るとウィルの剣は大きな炎のような形になっていた。一瞬真冬くんの魔法かとも思ったが、ウィル本人が付与している事に気づく。

真冬くんは主に一番得意とする氷魔法を自由自在に操っていおり、全く真逆な二人が織り成す戦いは場違いではあるが、一種の幻想的な舞のようにも見えた。




やはりここは剣も魔法も使えるウィルの方が有利かと思っていた矢先、それは起こる。


決めた!! と、ウィルの剣が真冬くんの頭上に降り掛かったとき、真冬くんはそれを()で受け止めた。


か、刀だと……!?

どこから出してきたかと思えば、あの一瞬で魔法で作ったらしい。

何ということだ。この世界に刀が生まれてしまった……。

そういえば真冬くんって、前世剣道で全国大会総ナメにしてたな。剣道の剣と刀は全く違う気もするけど……使えてるのなら問題ないのか。


そしてウィルに負けず劣らずの剣捌き。

そりゃあこっちの騎士団長と渡り合えるくらいの実力の持ち主に前世の一般人は勝てるわけないわ。


ああ……と一人で納得していると、戦いはヒートアップしてきて、終盤に差し掛かろうとしていた。



いきなり大きな爆発音が響き渡り、会場はまたもやしんっと静まり返る。


どちらが勝った!? 土埃で何も見えない。


徐々に土埃も落ち着いてきて、一人の膝をついた姿と立っている姿がシルエットみたいに映し出されていた。





「勝者…………フラジスト・ウィスダリア!!!」




うおおぉぉぉぉ、と性別関わらず大きな歓声が会場を包む。

お互い握手を交わし、そのまま表彰式へと移った。

表彰は国王自らが行う。

トーナメントで勝ち上がり、見事な戦いを見せた二人にはそれぞれに言葉を。また優秀した真冬くんにはトロフィーが送られていた。


これにて競技大会は幕を閉じた。



◇◇◇


翌日では競技大会の事で話題はもちきりだった。

あの後はウィルも真冬くんも忙しそうにあっちこっちに引っ張りだこだった。

取材を受けたり、少し壊してしまった競技場の修理などなど。魔法師団員の皆、やっぱり総出でも真冬くんとウィルの攻撃は防ぎきれなかったらしく、真冬くんにめっちゃ怒られてた。

いや、でもあれは仕方ないと思う。だって……あれだよ? 逆によくあれだけの最小限で事を抑えられたと思う。

ウィルはウィルで今回の大会で筋のありそうな人達に騎士団への入団試験を受けないかと声をかけていた。

見たところ4,5人かな。


セリナともその後色々話をして、また後日お茶会の約束をして別れた。



そして私は決めなければいけない。


そういう約束だった。


絶対に無理だと思っていたが、セリナの言うとおり心のなかでは決まっていたようだ。競技大会を見ているときにはっきりとそれは確信に変わった。


今日、全てを話す。



「よお、リーナ」



─ウィルを家へ招いたのはあの日から3日立った頃だった。

後数話で終わります!

いよいよクライマックスです!!


そして皆様、ブックマーク、評価、感想ありがとうございますm(__)m

面白いなと思ってくださった方はよろしくお願いします!!


下にある☆も是非★に……。


自分のモチベに繋がっております……。

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