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BON JOVI


 明けましておめでとうございます!

 

 今年も本エッセイ「ハードロック・ヘヴィメタルを語る!」と、お暇があれば私シサマの諸作を宜しくお願いしますね(笑)。


 さて、新年1回目のアーティストは、最早ハードロックの枠で語る事が無意味な貫禄のビッグネーム・BON JOVIをご紹介します!


 MR.BIG等と並び、音楽に止まらずメンバーの人となりに至るまで、日本という国にすっかり馴染んでしまった彼等を洋楽として紹介するのも何だか不思議な気分になります。

 私自身も、洋楽らしからぬ彼等の立ち位置に戸惑い、距離を置いていた時期もありましたからね。


 しかし、今改めて彼等の作品に接してみると、30年以上も世界的な人気を保っているだけの事はある、クオリティの高い作品をコンスタントに発表しているんだなと痛感します。


 彼等は80年代初頭に、ジョン・ボン・ジョヴィ(Vo)とデビッド・ブライアン(Key)の同級生コンビが意気投合して曲作りを始めた事がきっかけとなって結成されました。

 叔父にあたるトニー・ボンジオヴィがレコーディング・スタジオを経営していた為、スタジオでのバイトや空き時間でのレコーディング経験で、プロデュース能力を磨いた事が後のキャリアに活きていますよね!


 やがてアレック・ジョン・サッチ(Ba)、ティコ・トーレス(Dr)、デイブ・セイボ(Gu.後にSKID ROWへ加入)が揃い、JON BON JOVI&THE WILD ONESを結成するのですが、このダサいバンド名でデビューしなくて本当に良かったです(笑)。


 バンドのライヴを観たリッチー・サンボラ(Gu)がデイブと入れ替わりに加入し、バンド名をBON JOVIに改めた彼等はハイクオリティーなデモテープの力もあって、1984年にアルバム「BON JOVI」でデビューするのでした。


 L.A.METALムーブメントが世界を席巻しようとする中で、名曲「RUNAWAY」等、日本人好みの歌謡曲っぽいメロディーセンスもあった彼等は日本でプッシュされる事となり、「SUPER ROCK'84」で早々と来日。

 世界のハードロック・ヘヴィメタル・シーンに顔が利く音楽評論家、伊藤政則さんと師弟の様な関係を築いた事もあり、日本でのブレイクが欧米に飛び火して世界的ブレイクへ向けた足場が固まっていきます。


 そして1986年、アルバム「SLIPPERY WHEN WET」とシングル「YOU GIVE LOVE A BAD NAME」の大ヒットで、遂に彼等はアメリカを始めとした世界制覇を成し遂げました!


 1980年代のハードロック・ヘヴィメタルの象徴的存在となった彼等は、その後もヒットシングル、ヒットアルバムを連発。

 

 音楽シーンの変わり目には無理をせずにソロ活動や長期のオフを選択し、脱退したメンバーの後任には、知名度や技術よりも近隣の友情を重視した人選を徹底する等、自らの音楽に自信があるからこそのマイペースでアットホームな活動と、ビッグネームらしいアルバムとライヴチケットセールスの両立を成し遂げた稀有なアーティストと言えるでしょうね!


 とは言え2014年に発表された、ジョンの長年の相棒・リッチーの脱退は、作曲面の負担を考えてもやはり相当な痛手で、近年の彼等が色々と試行錯誤している印象は否めません。


 ドラマーのティコがかなり高齢である事を考えても、いつの日かリッチーがバンドに戻って来た時がBON JOVIのフェアウェル・ツアーなのかな、とも感じますね。


 彼等の魅力は、メンバー全員が極めて常識的な大人であるが故の健全な価値観に裏付けられた歌詞と、時代のビートに流される事の無い、普遍的な良いメロディーに彩られた正統派の楽曲です!

 

 ジョンによる、田舎者っぽく聴こえるけれど人懐っこいボーカルも魅力です。

 正直、歌は脱退したギタリストのリッチーの方が上手いと思う事もあるんですが、彼のソロ・アルバムは淡白過ぎる様な気がするんですよね。


 ベテランになってからはカントリー的な味わいの楽曲も増えてきましたが、「LIVIN' ON A PRAYER」や「IT'S MY LIFE」、「HAVE A NICE DAY」等の、分かっちゃいるけどついつい聴いちゃうダサ格好良いアンセム(笑)を作れる作曲能力がある限り、彼等の人気はまだまだ続きそうです!


 彼等のアルバムのおすすめは、まずは意外にも(?)、一般的に評価の低いセカンド・アルバム「7800゜FAHRENHEIT」(1985)です!

 如何にも80年代のサウンドですし、これと言った決めの名曲はありませんが、彼等がまだヘヴィメタル・バンドとしての拘りを持っていた時代故の、どっしりとヘヴィなサウンドが楽しめます!一番ロックなBON JOVIが聴けますよ!


 続いてはやはり問答無用の出世作、全世界で1000万枚以上のセールスを挙げた「SLIPPERY WHEN WET」(1986)と、2000年代の代表作で、先述の「IT'S MY LIFE」やカントリー的な味わいの隠れた名曲、「SAVE THE WORLD」を含む「CRUSH」(2000)をおすすめしたいですね!

 

 ……では最後に、ジョンがその昔、日本のテレビ番組「ベストヒットUSA」のインタビューで語った名言を。


 (ファンの皆様へひとこと)


 「誰だって、なりたいものになれるんだ。大人になってデカい夢を語っていると、家族や友達からは、お前には無理だよって言われるけれど、俺達の仕事は、それが可能だと証明する事なんだ」


 これは彼等の生き様を表しただけではなく、全てのBON JOVIファン、全ての音楽ファンに向けたポジティブなメッセージでもあります。

 私も、初めてこの言葉を聞いた33年前から、今日までこの言葉を一度も忘れた事はありませんね。

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― 新着の感想 ―
[一言] ボンジョヴィ懐かしいですね。中学生の頃は良く聞いてました。アルバムは今でも持っていますが、最近は眠っています。あの頃の洋楽好きなら鉄板だったかも? 自分の中ではハードロックというよりアイドル…
2020/02/09 07:35 退会済み
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