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115 領主編9 領地経営4 星系探査2

「来たよー♡」


「おう、来たかー」


 (かえで)がアノイ要塞に来た。

防衛艦隊に迎撃されないように次元跳躍門(ゲート)手前の亜空間から次元通信で星系侵入申請を出すという正規ルートでの訪問だ。

真・帝国の艦には地球艦隊所属としての識別信号を割り振ったのでレーダーには味方()で表示される。


「とりあえず(かえで)の専用艦は改装でドック入りね」


「えー! 海洋リゾート惑星は?」


 (かえで)が新品の水着を見せながら頬を膨らませる。

カワイイ感じのビキニだ。


「ちょっとお兄ちゃんの仕事を手伝ってくれたら連れて行くよ」


「ちょっとだよ?」


「うん。超遠(ちょうとぉ)ね」


「いま視線泳がせたでしょ? 怪しい……」


 許せ妹よ。後で本当に連れて行ってあげるからな。


 (かえで)の専用艦をアノイ4軌道の工場惑星に連れて行きドック入りさせる。

改装前の諸元は以下。


KAEDE(かえで)

艦種 大戦艦

艦体 全長2km 戦艦型 4腕

主機 対消滅反応炉D型(18) 高速推進機C型

補機 熱核反応炉D型(9)

兵装 主砲 長砲身40cmレールガン単装1基1門 通常弾 80(残弾)80(最大)

   副砲 40cm粒子ビーム砲連装3基6門

   対宙砲 10cmレーザー単装8基8門

   ミサイル発射管 C型標準4基4門 最大弾数2×4 ミサイル残弾 8

防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板

   ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)

   耐実体弾耐ビーム盾C型 2

   停滞フィールド(対実体弾バリヤー)B型

電子兵装 電脳C型 対艦レーダーA型 通信機A型

空きエネルギースロット 2

状態 良好


改装後の諸元は以下。


KAEDE(かえで)

艦種 大戦艦

艦体 全長2km 戦艦型 4腕

主機 対消滅反応炉D型(18) 高速推進機C型 次元跳躍機関

補機 熱核反応炉D型(9)

兵装 主砲 長砲身40cmレールガン単装1基1門 通常弾 80(残弾)80(最大)

   副砲 40cm粒子ビーム砲連装3基6門

   対宙砲 10cmレーザー単装8基8門

   ミサイル発射管 なし

防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板

   ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)

   耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 1

   停滞フィールド(対実体弾バリヤー)B型

   次元フィールド発生装置

電子兵装 電脳C型 対艦レーダーA型 通信機A型 サブ電脳D型

空きエネルギースロット 1

状態 良好


 ミサイル発射管と次発装填装置を全廃して次元フィールド発生装置を設置。

格納庫にサブ電脳と次元跳躍機関を増設し次元跳躍(ワープ)対応に改装する。

次元跳躍(ワープ)機関のエネルギースロット使用数は8もある。

そのためエネルギースロットが足らなくなり、武装の一部が使えなくなると思っていた。

しかし、サブ電脳に余力があったため、エネルギースロットの切り替えが実現していたのだ。

次元跳躍(ワープ)機関は武装とエネルギースロットを共有し、次元跳躍機関と次元フィールド発生装置の使用中は、エネルギー供給が断たれ武装は使えないという仕様となった。

つまりどちらかが使用中なら、もう片方へはエネルギーが供給されず使えなくなるということだ。

これはエネルギースロットが足りないための苦肉の策として応用可能だ。


 ちなみに晶羅(あきら)の専用艦の次元跳躍(ワープ)機関対応後の諸元は以下。


AKIRA(あきら)

艦種 艦隊旗艦

艦体 全長250m 高速巡洋艦型+α 2腕 次元格納庫S型 (搭載艦多数 艦載機『すてるす』1 外部反応炉 外部兵装 外部電脳 予備部品多数 預かり物 巡5 駆9)

主機 対消滅反応炉G型(15)(+外部反応炉 対消滅D型(18)熱核反応炉E型(8)) 高速推進機C型 (+次元跳躍機関)

補機 熱核反応炉G型(6)

兵装 主砲 長砲身5cmレールガン単装3基3門 通常弾 2537(残弾)(最大) 特殊弾(Gバレット) 488(残弾)(最大) 特殊弾(侵食弾) 1345(残弾)(最大) 特殊弾(跳躍弾) 198(残弾)(最大)

     (外部兵装 長砲身40cmレールガン単装1基1門 通常弾 88(残弾)(最大) 特殊弾(跳躍弾) 12(残弾)(最大) 他)

      36cmブラスター単装1基1門

   副砲 40cm粒子ビーム砲単装1基1門

      20cm粒子ビーム砲単装1基1門

   対艦刀 30m対艦刀【不知火】

   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門

   ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2 ミサイル残弾 8

  (艦載機用ミサイル D型標準2基×1 最大弾数4×2×1 ミサイル残弾 8)

防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板(盾S型相当)

   ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)

   耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 1

   停滞フィールド(対実体弾バリヤー)C型

   次元フィールド発生装置

電子兵装 電脳S型 対艦レーダーS型 広域通信機S型 戦術兵器統合制御システムS型 サブ電脳C型 (外部電脳A型)

空きエネルギースロット 0(2)

状態 良好


 長砲身5cmレールガンを3基3門に増設したのと、外部兵装の長砲身40cmレールガンに跳躍弾が装備されたことは既出。

艦載機用ミサイルの搭載補充装置を次元格納庫へ移動し、空いた艦内に次元フィールド発生装置を設置。

電脳S型の次元跳躍(ワープ)機関対応に伴い、サブ電脳を高性能化し仕事を分散。次元跳躍機関を次元格納庫に設置し次元跳躍(ワープ)対応になった。

次元跳躍(ワープ)機関がエネルギースロットを8も使用するため外部反応炉に熱核反応炉E型が追加されている。

これはエネルギー供給が対消滅反応炉G型の能力を超えたため武装に回すエネルギーが不足したせいだ。

以前、エネルギースロットの数値がマイナスになったことがあるが、あれも外部反応炉が稼働していたおかげで成立していたらしい。

つまり次元格納庫内に設置された外部反応炉を増やせばエネルギーはいくらでも使えることになる。チートすぎる。

ちなみにS型装備はエネルギースロットを4、40cm以上とB型以上の装備はエネルギースロットを2消費する。

レーザーは単装4基ひと纏めでエネルギースロット1だ。

装備の産地や種類によって微妙な差が出るが概ねそんな感じだ。

次元格納庫S型のエネルギースロット使用量が4というのは能力的に疑問があるが、それは表面的なことで裏にはどんなエネルギー機関があってどれだけエネルギーを使っていたしても不思議じゃない。

専用艦本体を越える能力を次元格納庫内に持っている状態だが、まさかこれらの装備が次元格納庫内で組みあがっていたなんて、僕は気付いていなかった。



◇  ◇  ◇  ◇  ◆



 次元跳躍機関と電脳、次元フィールド発生装置の次元跳躍(ワープ)装備基本セットを準備しての融合は、艦体の拡大などの大工事が無かったため、2日という短い期間で終了した。

僕の専用艦は元々次元格納庫に次元跳躍機関があったため、次元フィールド発生装置を設置するだけで済んだのも大きい。

追加された熱核反応炉E型も次元格納庫の中なので艦体の拡張は必要なかった。


「どうだ(かえで)、お前の専用艦に次元跳躍(ワープ)機関を搭載したぞ」


「それは凄いんだけど、そんなの必要なの?」


「真・帝国から直接アノイ要塞に来れるぞ。今は次元跳躍門(ゲート)をいくつ経由してる?」


「それは便利かも……」


「だろ。よし試験航行するぞ。お兄ちゃんも一緒だから安心しろ」


「んーー。怪しいなぁ」


 僕は(かえで)を星系探査に引きずり出すことに成功した。



 僕と(かえで)はカプリース星系を目指した。

(かえで)の専用艦は試験航行なので僕の専用艦から戦術兵器統合制御システムでコントロールする。

VR画面に次元跳躍(ワープ)コントロール画面がAR表示される。

そこに(かえで)艦のコントロールも同調させる。

音声入力で「カプリース」を指定し星系図を呼び出す。

有人惑星であるカプリース3を掴んで座標セット。

次元跳躍(ワープ)シーケンスを開始する。


(かえで)、カプリース星系へ行く。次元跳躍(ワープ)シーケンス開始」


「わかった。お兄ちゃん」


 僕と(かえで)の艦が次元フィールドに包まれ七色の光を発する。

カウントゼロで光が膨張し一瞬で消える。

次元跳躍に入ったのだ。次元フィールドに守られ次元連続面を越える。

体感時間1分で目の前の光の繭が消え次元跳躍(ワープ)アウト。

そこはカプリース星系の惑星カプリース3衛星軌道だった。

ちなみにカプリースには次元通信で次元跳躍(ワープ)アウト地点を報告してある。

そこにたまたま艦でもいたら困るからね。


(かえで)、大丈夫だった?」


「気持ち悪い……」


 (かえで)次元跳躍(ワープ)酔いはあったものの次元跳躍(ワープ)は成功した。


「これからどうするの? お兄ちゃん」


「隣の星系に行く。ここから13光年離れた……あそこだ」


 僕がVR画面で隣の星系の主星に向けて指差すと(かえで)のコクピットのVR画面に光点が表示される。

そこからは艦の観測装置を使っての星系座標算出作業を行い、安全な場所を探す。

変な場所に次元跳躍(ワープ)アウトして恒星の中とか勘弁して欲しいからね。


「まず12光年詰めて1光年の位置から再観測する。そして惑星と重ならないように星系内に次元跳躍(ワープ)だ」


「小さな小惑星ぐらいは次元の(はざま)に落ちて入れ替われるんでしょ? そこまで安全策が必要なの?」


「大事な(おまえ)がいるからな。安全第一で守るのが当然だろ」


「っ!! もうお兄ちゃんったら♡」


 無理やり連れて来て怒っていた(かえで)の機嫌がなぜか良くなった。


「よし、次元跳躍(ワープ)後安全確認して再次元跳躍(ワープ)する。連続次元跳躍(ワープ)だ」


「わかった」


 二度目の次元跳躍(ワープ)は自動観測の結果で自動座標修正する。

次元跳躍(ワープ)が開けたらそこは未知の星系だ。


「連続次元跳躍(ワープ)開始!」


 僕達ふたりは未知の星系への探査を開始した。

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