〔第40話〕行先ハ地獄行キ
時系列ややこしくて、すみません。
最初のちょい話はツグネが初めてヴェルサイユの雫(涙)を盗んだ次の日です。
それ以降の話は前回の兎、フブ達の続きでしッ。
疑問や質問があればなんなりと聞いてくださいまし。
『躓くお前に、明日はない。』
カンネ•ロードの頭の中でフラッシュバックする言葉。
ずっと昔、子供の頃に言われた言葉だ、懐かしい。
今となっては失敗すらしなくなったのだから。
でも、その味を思い出した。
昨日、仕事に失敗したからだ。
男の二人組の盗人にブツを盗まれた。
一体そのブツが何なのか、六防であるアタシにも知らされていなかった。
よっぽどヤバい物なんだろう。
“それを”盗まれた。
あぁ何て無様なんだろう。
六防の、ロードの称号のアタシが居ながらだ。
子供の時の…あの日以来、初めて仕事で失敗した。
そして今日、まるで左遷されるかの様にエヴァンテから言われた。
「失敗は仕方ありません。なんせ相手が悪すぎました。貴方では到底、敵わない相手です。そこで貴方には地上で探し物をしてもらいます。」
「…探し物かァ。」
「何は共あれ忙しい事には変わりありませんわよカンネ•ロードこれから貴方は地上で“サキミネ”探しをしてもらいます。」
「例の…222の対抗策ッて、奴ァか…。」
「えぇ。最強の手札です。しかし、新世界の地上は未知数…なので六防の4人を動員させましょう。カンネ•ロード、カスミ、ヴェル•ロード、ネネ、を行かせましょう。」
「いくら何でもやり過ぎなんじゃねぇか?都市の防衛が粗末になんぜ?」
「そうですね。今が踏ん張り所でしょう。しかし、この都市は六防がいなくても充分に強いですよ。ふふ。貴方達六防が鍛えている兵隊さんも頼りになりますし。」
「いや、んでもそんな中の何人かは連れて行くぞ。エウレカは絶対に連れて行く。」
「えぇ、わかりました。」
「…にしてもだ。防衛が薄くなるのはマズい、やはりィ六防の動員を減らすべきじゃないのかァ…」
「今私の手元には222に対抗できる様な最強のカード…はありませんが、無敵のカード…いえ、無敵の家族がいます。それがこの手元にある限り負ける事はありません。」
「…そうかよォ。ッまさか、ソイツが昨日の盗人かァ?」
「えぇ。ご察しの通りです。それと家族です。」
「キッショ、妄想は頭ん中だけにしとけやァ…。お前結婚してねぇだろがァ。」
「もう未来が見えていると言っても過言では無いでしょうふふっ。」
「はァ…。あー後、地上にまだP個体は居ねェんだろうな?」
「今の所報告は上がっておりません、が。未知数の世界なので何とも。」
「じゃぁ、サキミネ探しは2人1組で動く。六防も全員だ。いいな?」
「えぇ。現場の判断に任せますわ。」
「もう話す事は無いな?じゃぁアタシは寝てくんよ。最近ろくに寝てねぇんだ。」
「えぇ、もう話す事はありません。それと、サキミネ探しに失敗はありません。安心して下さいね。」
エヴァンテの言葉に含みを感じるが、そんな事どうだっていい。
その言葉の意味。
「それァ…いったいどう言うこった?」
エヴァンテは心底幸せそうな顔をしながら言った。
「時間制限が無いということですよ。」
「いや、んなァ訳ぇねぇだろ?222が都市に来ちぃまったらその時点で終わりだろ。」
「その時は“ツグネ”に助けてもらいましょう。例の盗人さんけん、家族です♫」
「…ダルい。はっきり言え。眠い。」
「まぁゲームオーバーになった時、ネタバラシと行きましょうか。」
「チッ…。お前って昔っからそういうダルい所あるよな。どーせ、時間の行き来とかだろ。そんぐらいしかねぇだろ。じゃぁな汚夜酸未。」
「ふふっ。えぇ、おやすみなさい。カンネ。」
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目の前に散らかる腸を見て慌てるフブ。
そのまま階段に向かって走り出そうとした所をカンネ•ロードが引き止めた。
「何!今ッ…今、急いでるんだけど!私の友達がッ…」
「落ち着け。噛まれたら終わりのこの世界で焦りは命取りだ。」
「ッ…」
ぐぅの音も出ない正論。
そんなフブにカスミが声を掛けた。
「よし、噛まれても大丈夫な私が先頭を行こう。」
「え、噛まれても大丈夫な人っ…?」
「カスミは獣人だからなァ。」
「あぁ。」
「今はツッコんでる時間はないの!早く!」
その言葉を聞き不満げな表情のカスミは先頭に立って階段を降り始める。
帽子をかぶっているので耳が付いているかどうかは確認できないが、獣人…。
もし、それが本当だとしたら耳ついてるのかな。
いや、今はそんな事どうでもいい、早く兎なら元へ…。
——————ガガガガシュンッ!プシュー。
カスミの腰につけている機械は音を出しながら、小さく変形した。
これで狭い階段でも入れるようになったらしい。
が、それでもギリギリ階段に入るサイズになっただけだ、まだとてもでかい。
「もっと急いで!」
「焦るな、さっきカンネにも言われただろ。」
カスミはフブに説教する。
フブは焦る気持ちを抑え言われた通り慎重に周りを見ながら階段を降りる。
——————所々で血がポタポタ落ちている。
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兎はドアの外から聞こえてくる声に警戒する。
——————開けろ。あのゾンビはボクが倒した。…もう隠し事はしないと約束しよう。
兎がドアな外に向かって問いかける。
「かか隠し事…?」
——————開けてくれたら教えよう…と言っても君は開けてくれないのだろう。
「…あ、ああ開けない…。」
——————ボクは噛まれても感染しない。そしてどんな怪我でも死なない。そういう生き物なんだ。
「ななな尚更、開けられない…」
——————まぁいいか。じゃぁボクはフブが帰ってくるまでここで待っている。
「そ、そそそれも迷惑…」
——————ちょっとひどすぎないか?
「も、もももし、貴方が感染してたら…フブが危ないし…」
——————まぁ信じてくれないよなぁ…僕は感染しないんだって…。
「…。」
——————…。
「…。」
——————…。
「…。」
しばらく静かな時間が流れた後、兎が再び言う。
「で、でで出てって…」
——————このビルの外までかい?
「う、うん…出来れば…もっと遠くに…。」
——————…わかったよ。はぁ…。でも…最後に名前だけ教えてくれ。
「さささサキミネ兎です…では、さよなら…」
次の瞬間、頑丈な部屋のドアがひしめき出した。
——————ギィ…メキメキッ!!!!
「アッ…アッ!!!」
黒い腕が鉄のドアを捻じ曲げて、部屋に進駐しようとしてきている。
——————メキメキッ。
ドアがひしめき曲がってゆく。
「やややややめて…はは入ってこないで…」
怯える声で言う兎に美少年が答える。
——————酷い君に朗報だ。
完全にドアが“取れる”。
——————ガンッ。
美少年は美少年ではなかった。
ドス黒い鎧を纏った悪魔騎士みたいな姿で、こじ開けたドアの前に立っている。
「ひぃッ…」
兎は腰を抜かし意識がないサムの後ろに隠れる。
『大丈夫、僕はゾンビじゃない。これから君の安全は僕が全力で守ろう。』
とても人間に見えないドス黒い鎧姿、どうにも信用できない。
しかも、メイトンの様にドアを怪力で捻じ曲げた。
「やややややででででてって…!」
焦る兎に対し、美少年が騎士の様に片膝を立てて言う。
『改めて、サキミネ兎さん。僕の名前はエウレカ。周回移動都市 第Ⅲ師団カスミ部隊 隊長を している者だ。』
「アババババッ。」
兎は話も聞かず怯えている。
——————『兎!!!』
ドアの向こう側から声が聞こえてきた。
フブと言う名の希望の声だ。
兎はその希望に向かって必死に叫んだ。
「た、助けてフブ!!!」
その瞬間、青白い光と共に凄い勢いでドス黒い騎士が地面にめり込んだ。
——————ドゴォォォオンッ!!!
コンクリートを下にぶち破って姿が見えなくなる。
砂煙が舞って視界が遮られる。
「兎!!!大丈夫!!!」
視界が悪い中、近くからフブの声が聞こえてきた。
「ここ!助けて!!!」
兎が必死に声を張る。
しかし、次に聞こえてきた声は知らない人の声だった。
「おい!カスミ!流石に人間かどうか確認してからやれやァ!」
「あぁすまない。よく知っている姿だったからつい…な。」
砂埃が薄くなりフブが兎を見つける。
「兎!!!大丈夫!?どこも怪我してない!?」
「だだだ大丈夫…そそそそんな事より…これフブがやったの?」
「違う。あの人達がやったんだよ。」
フブが指差した先にカンネ•ロードとカスミが居た。
背の高いスラッとした女と、腰に凄いSF的な青白い光を放つ機械をひっさげている帽子の被った女が立っていた。
カスミと呼ばれていた女の手にはSF的なそれぞれが独自に回転している棒の様なものを持っている。
あれで美少年…を地面に叩きつけたのだろう…。
そのチカラ…。
メイトンが頭にチラつく。
しかし、今回はフブが連れてきた人達だ。
しかも、私を助けてくれた敵じゃ無いはずだ…はずだ…。」
『痛いじゃないですか…やめて下さいよ…。』
穴の下から声が聞こえてきた。
あんな一撃を喰らって尚、悠々と喋っていられるドス黒い悪魔騎士に怯える兎。
フブの後ろに隠れて震えている。
「不意の一撃だが、喰らうお前が悪い。」
カスミが穴の下に向かって言う。
口ぶりからして知り合いなのだろうか。
「早く上がってェこいやァ。」
カンネ•ロードが穴に向かって言う。
その間カスミは寝転がされているサムに近づき腕を診察し始めた。
行動が早い、流石医者と言ったところから?
あのドス黒い騎士は味方…なのか?、、、
——————ダンッ。バンッ!!!
ドス黒い騎士が穴から飛び出てきて着地する。
『ふぅ…。カスミ様、報告致してよろしいでしょうか?』
「この男を治療しながらでいいか。なんでここに居るかも説明してくれ。エウレカ。」
エウレカと呼ばれた騎士が兎の方をいちべつした後、カスミに言う。
『偶発的にサキミネ様を見つけました。あの方です。』
エウレカが兎の方をもう一度見る。
「アレが、か?」
「は?!エウレカお前ェ見つけたのかァ?!」
カスミとカンネ•ロードが極端に驚いた反応で兎を見る。
「君がサキミネか?!」
「お前ェがサキミネかァ?!」
問い詰められる兎。
フブが兎を庇う様な立ち位置に行き、カスミとカンネ•ロードを睨む。
「何…貴方達も、メイトン…の仲間なの…?兎に手を出させないから。」
ピリピリとしたフブにエウレカが言う。
『初めまして、フブさん。僕達は君達の味方だ。』
フブの後ろで震えている兎は喋らない。
「何で私達の味方…なの…。」
『サキミネが222から周回移動都市を救うから、だよ。』
ドス黒い騎士の鎧がボロボロと消えて人間の美少年が出てくる。
「かかか噛まれた…腕が…治ってる…」
兎の呟きにフブは何となく事態を察した。
「周回移動都市の説明はした方がいいかな?」
優しく語りかける美少年、いや、エウレカ。
フブがエウレカに噛み付く様な視線を向けて言う。
「なんか、さっきまでとキャラ違うね…。」
「もう素性を隠す必要性が無くなったからね。」
フブは周りを警戒する。
機械をサムの傷口につなげて治療しているカスミ、目の前にいるエウレカ、エウレカを後ろからダルそうに見ているカンネ•ロード。
そんな中、怯えていた兎がエウレカに聞く。
「しし周回移動都市って…何…。ななな、なんで私を探してるの…。」
「都市についての説明は少し長くなるから今は大雑把に言わせてもらう。まぁつまりはノアの方舟みたいなものだ。洪水ではなくゾンビのだな。君を探していた理由はサキミネが周回移動都市にとっての最強カードになるからだ。」
エウレカが話し終わった後すぐカンネ•ロードが兎に対して話す。
「サキミネ。お前どうやってメイトンから生き延びた。」
カンネ•ロード目線、シンプルに疑問だったのだ。
連合の圧倒的な破壊者メイトンから逃れた方法が。
「いいい言わない…」
「クソガキがァ…。」
フブがエウレカとカンネ•ロードに向けて言う。
「兎も私も貴方達を信用出来ない。信用にたる根拠がない…ごめん。」
「あ?根拠なんてェ要らねェよォ。お前らずっとここに居んのか?」
核心をついた言葉だ。
確かにそうだ。
私達は弱い、次、メイトンと遭遇したら多分死ぬ。
故に、弱い私達はカンネ•ロードやカスミ、エウレカと一緒について行くしかない。
それを理解した上での発言なのだろう。
「こここの女…」
兎がボソッと言った言葉にカンネ•ロードが少しニヤけて言う。
「お前は理解出来た様ォだなァ。」
1人取り残されているフブ。
「え、何…どういう意味…?」
カンネ•ロードの発言の意味を、兎はフブに耳打ちして説明する。
そして念の為に、エウレカがフブに向かって説明する様に話す。
「まぁ、ここにずっと隠れているにも限界がある。食料や水、外に出ないといけない様になってきて、メイトンと遭遇する。はい。君達はその時点でゲームオーバー。しかし、私達についてくれば少なくともメイトンの手から逃れることは出来ます。」
「…。」
兎はフブの後ろに隠れながら考える。
一体どうすればいい。
今私はどう動くべきだ。
この人達は私に危害を加えるつもりはなさそう…だけど、私に何かをしてもらいたそうにしていた。
私のメカニックの技術が欲しいのだろうか。
分からない。
周回移動都市ってなんだ。
ノアの方舟…。
私が最強カード…?
つまりこの人達はもうこの世界が終わる事を知っているのかな…この世界に巻き返しはない…と言うことかな…。
その周回移動都市は安全なのかな。
分からない。
何も分からない。
情報が無さすぎる。
それに何故ゾンビに噛まれてもエウレカは平然としているのだろうか。
噛まれたところの怪我も治っている事や、ドス黒い騎士になった事を考慮すると…人間、では無いのかな…。
兎が頭を回す中、カンネ•ロードが言った。
「カスミ、そいつは置いていく。もう行くぞ。」
「カンネあぁ、そうだな。もうこれ以上、出血する事はない。まぁ応急処置はこれぐらいでいいか。」
カンネ•ロードとカスミ、エウレカは怪我したサムを置いて兎とフブを囲む。
「何……。」
「ななななッ…。」
カンネ•ロードが兎に手を伸ばした瞬間、フブがその手を跳ね除ける。
——————バシッ!
「兎に触んないで…まだ信用してないし、どこかへ行くなら、サムも連れて行く。美少年、じゃなくてエウレカ、サムは友達じゃなかったの…。」
「サムはこの世界の住民で僕達の仲間では無…」
「違う!友達じゃなかったの?」
フブの真剣な眼差しにエウレカがやれやれと言ったら態度で返す。
「サムは死にませんよ。しかも、僕はサムを助けられる。」
「…でも、この状態で置いて行くってそんな事出来ない。」
エウレカの説明に納得しないフブに対し、カンネ•ロードが反応した。
「まぁ今説明してもよォ。どーせ納得しないだろ。助かるッつってんだから助かんだァよォ。」
「行かないし、行かせない!!!」
フブの確固たる意思にカンネ•ロードとエウレカは困り、カスミは何故かフブの心根に関心している様に見える。
「チッ、しゃァねェなぁ…。」
その瞬間、フブは確かにその目で捉えた。
カンネ•ロードの腕がブレた瞬間を。
——————ドンッ!!!
カンネ•ロードの拳がフブの腹に突き立てられる。
鈍い音からして腹を殴られたらしい。
「グッ…ァ…」
——————ドスッ。
フブはその場に倒れ込んだ。
「フブ!!!」
後ろから見ていた兎は結果しか分からなかった。
殴るまでの過程が早すぎて殴った後の残心しか見えなかった。
兎はフブを守る様に覆い被さり、カンネ•ロードを睨む。
「行くぞォ。サキミネ。」
兎はカンネ•ロードに腕を掴まれる。
「いいい行かないッ…。」
抵抗するが虚しく圧倒的な力差で引きずられる様に連れていかれる兎。
「フブ!!!わわわ私、連れていかれるッ!!!うわぁぁ!!」
「ちょっ、うるゥせェな!大袈裟ァ何だよォ!!!」
呆れるカンネ•ロード。
くすくす笑うカスミ。
驚いた表情をしているエウレカ。
各々が各々の反応を示す中、フブが兎の叫びを聞き目を覚ます。
「ハッ…グハッ…ゲホッ…」
フブが兎の腕を掴み引き止める。
「いッ…行かせないッ!」
カンネ•ロードの腕がもう一度ブレる。
——————シュッ!
しかし、今回フブはカンネ•ロードの拳を見切った。
ぎりぎりで体をのけぞらせて交わした。
「お前ェ…やんじゃァねェかァ。」
「腹の次は顎…だと思ったよ。」
——————「ままま待って!」
兎が叫んだ。
全員の視線が兎に向けられる。
「わわわ私ッ、行く。行くからッ!」
「兎!」
止めるフブを無視して、続ける兎。
「ややや約束、して!私に酷い事しないって!」
それを聞き、ついカスミが兎にツッコむ。
「まぁ言いたい事はわかるが、そのセリフなんとも情けないな。」
そして、兎の言葉を返えすエウレカ。
「保証はしかねる。が、君は周回移動都市の宝だ。君が都市にどんな形で貢献するのか分からないが、必ず歓迎され大切にされるだろう。」
「ややや約束破ったら…秘密兵器で、ここ殺すから…」
「どーでもいい。破るわけねェだろ。んなァ事より、行くぞ。早く。」
カンネ•ロードが先陣を切り、ひしゃげたドアを最初に跨ぐ。
兎はそれに続きドアの外に出る。
ドアのすぐ外にエウレカが殺したと言っていた喋るゾンビが真っ二つに割られて死んでいた。
(ひぇ…グロい…)
フブも兎と一緒にドアを跨いだ後、後ろを振り返る。
まだ部屋にサムが…いる。
結局、私達はカンネ•ロード達の言葉を信じサムを置いて行くことにした。
どう言う原理なのか全く分からないが、私達がカンネ•ロード達について行く事によってサムが“確実”に助かる…らしい。
嘘かもしれない。
きっと嘘に違いない。
私達がカンネ•ロードについていけば…。
いや、そんな都合のいい話はない。
嘘をつかれているのだろう。
しかし、今後を思えば私達はカンネ•ロードに従うしかない。
チカラの差は圧倒的だ。
メイトンみたいな変なチカラを持った人が今目の前に3人もいる。
しかも、この街の外のどこかにメイトンがいる。
はなから私達に選択肢なんぞ無かったのだ。
「…ねぇ、カンネ•ロード。私達これからどこへ向かうの…?」
どこか不満気な声で聞くフブの質問にカンネ•ロードが答える。
「決まってェんだろ“周回移動都市”だ。」
六防は6人。そしてその6人がそれぞれトップに立ち部隊を作る。そして、六防のカスミが作った部隊の隊長がエウレカで副隊がセネカです。
それと、サキミネにどんなチカラがありどんな事をして都市を救うのか六防にも知らされてません。
ドップシークレットなんですね。
これは余談なのですが、やっと物語が動き出しましたね。




