表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/76

バトルアーマの意外なデメリット

 ネズミは芋虫のエイリアンを倒しつつ、地下道辿り着いた俺たちは、入口で少し準備をする。


 武器のチェック、防具の確認、仕様する荷物を取り出したりだ。


「曲がった鉄パイプーよーし!ボロボロの服よーし!タバコよーし!素足ダメー!」


 ヤケクソになって自己点検を済ませると、周りから笑い声が上がる。


「靴無しは確かに厳しいじゃろ、気づかなくてスマンな」


 とドワーフのカンタが謝りながら草履のような物を渡してくる。どうやら昨日武具屋で買ってきてくれたらしい。


「ありがとう、助かるよ。いつか分からんが酒で返すわ」


 と朝に話し合った結果、素の対応で話せと言われたので軽い感じで返す。


「おお、そりゃ楽しみじゃ。期待して待っておるぞ」


 と返されたので頷き返すと、約二名様からブーイングが飛んできた。エルフのリリアと獣人のルフだ。


「剣で切られると痛いらしいぜ」や「魔法と銃弾、どっちが良いかしら」などと物騒な声が聞こえる。いや、どっちも死ぬから。


「いやいや、二人にもちゃんと返すぞ。酒で良ければいくらでも」


 と言うと二人は嬉しそうに頷き返してきた。現金な奴らめ。


 ふと斜め下を見ると、ムイムイが涙目でズボンを引っ張りながらこちらを見上げていた。


「わたし、何もしてない。だめ?」


 何がダメなのか分からんが、世界を敵に回しても俺は君の味方だと宣言しておこう。


「いや、ムイムイちゃんの出来る事をしてくれれば嬉しいから。今度何か奢るから」


 と宥めつつ頭を撫でると周りから冷たい目で見られた。


「ムイムイに甘くねーか?」


「アキラ、ムイムイはそれでも大人じゃぞ?」


「ムイムイ泣かせちゃダメよ」


 子供とか可愛い生き物が好きってだけで、そんな反応しなくても。


 あと、泣かせたくて泣かせたわけじゃないです。

 


 







 俺たちは地下道に潜り込んだ。明かりなんてものはないので、リリアの魔法で明かりを灯しながら進む。どうやらここは昔のトンネルのようなものらしい。


「うん、罠らしいものは無いみたい。右から風が、左は何か小さな音がするよ」


 ムイムイちゃん大活躍!どうやら調査や偵察なんかが得意らしい。


「ふむ、どっちにするかのぅ?脱出するなら右なんじゃが」


「じゃ、左にしない?小型のエイリアンならなんとかなるかもだし」


「昨日見たとき、周辺に穴らしきものはなかったから風も気になるんだがなぁ」


 それそぞれ意見を言い合う。リーダーが居ないからこそできることかもしれない。緊急時はルフがリーダーなんろうけど。


「アキラ、どっちが良いと思う?お前が決めてくれ」


 俺のBA(バトルアーマー)だからか、皆俺を見つめてくる。


「なら左で。理由はなんとなくだ」


 と適当な返事をしたら左に行くことになった。何が出るやら・・・。










BA(バトルアーマー)だ!俺の勘も捨てたもんじゃねーな!」


 喜びが溢れんばかりに仲間が飛び上がる。しかし、何か思ってたより小さいな。もっとデケーとか思ってたわ。


「あとはアキラが操縦出来れば良いわね。で、いけそう?」


「取り合えず試してみるわ。動かせなかったらスマンが」


 と、二メートルぐらいのBAに乗り込もうとする。胸部に取っ手があったので、多分これだろう。


 ガシャンと音を立てて入口らしきものが開いた。操縦席は思ったよりも狭いんですけど。


 窮屈な操縦席に座り込むと、左手に操縦桿、右手に六つのボタンがあった。これ、格ゲーのアケコンじゃね?


『パイロット認証します・・・。認証完了。パイロット名を入力してください。』


 目の前に緑色した表示板が現れた。ハイテクだなぁ。


「ア……キ……ラ と。入力が面倒なんですけど!なんで文字探しながら打つんだよ。こういったときは音声がお約束だろ!?」


『パイロット名を決定しました』


 まぁ、これで役立たずからの脱却は計れたもよう。説明書が近くで見つかったらしく、ムイムイちゃんがBAに上って渡してくれた。ええ子や。








 BAは痛覚アリだってさ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ