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未来がずっと、ありますように  作者: おじぃ
百合丘花梨の日常2

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幕間∶片瀬東浜で踊ってみよー!

 ばあちゃんといっしょに、飴玉を舐めたりお茶を呑んだりしながらのんびりまったり過ごした日々から仕事に追われる現実に戻り、悠くんと過ごす大船での日々も戻ってきた。神奈川という地が、すっかり身に馴染んでいる。


 挙式をするカップルは減り、顧客の質は低下傾向。少子化がどのようなものかを読み解くにはカップルを観察すると良い。


 SNSではイジメとして括られた犯罪が私刑として晒されている。犯罪者の中に我が子を放り込みたくない。ならば最初から子を授からなければ良い。


 そういう方向に、社会は動いていると感じる。


 経済的事情もあるだろうけれど、犯罪者の親は貧乏な場合も多々ある。貧困層と準富裕層以上が子を設ける印象。


 いまや社会人となった私も子どもの頃は犯罪者と同じ教室で授業を受けていた。ほとんどの人間がそうだろう。


 そんな悶々とした日々の中で、花梨ちゃんからメッセージが来た。


『片瀬東浜で踊ってみよー!』


 唐突になんなんだろう。


『どういうこと?』


『配信だけだったのに全国上映になった某アニメに登場した片瀬東浜で腰をフリフリしながら踊ってみよー!』


 腰を、フリフリ?


 某アニメはどれだかわかった。光る電柱から生まれてくるやつだ。


 その主題歌は東日本大震災を機につくられた曲のカバーで、ミュージックビデオでは3人のキャラクターが腰をフリフリするほか、人間離れしたダンスをする。しかし振り付け師による実写動画が公式からアップロードされており、人間に不可能な動きではないと公にされているのである。


『知ってると思うけど私、運動苦手なんだ』


『知ってる。えりちゃんにも交渉中だけど物凄く嫌がってる。郡山こおりやまに逃亡するかも』


『私も仙台に帰ろうかな』


 そんなやり取りをしつつ、公民館などを借りてダンスレッスンに励む日々が始まる。


 いまの私は停滞気味だし、気分転換にはちょうど良いのかもしれない。


 私の周りで停滞を感ないのは、錆びたチェーンで少しずつ前進する花梨ちゃんくらいだ。


 そういう意味でも、身体を動かして鎖を振り解くヒントが得られればとも思った。

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