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未来がずっと、ありますように  作者: おじぃ
百合丘花梨の日常2

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イラストレーター、百合丘花梨の日常

 風呂から出たらお絵描きタイム。風呂上がりは副交感神経が優位になって猛烈な眠気が襲ってくる。そんな中で液晶タブレットにタッチペンを滑らせ、素人の閲覧者は気付かないような微細な線を描き込んでゆく。不要な線は削ってゆく。自己満足の不毛な作業かもしれない。


 心のどこかでは理解していた、貧乏なアニメーターである父譲りの職人気質。


 のらりくらりと生きてやり過ごす日々ならば、出勤した、乗務した、一晩明けて帰宅した、ゲームして風呂入っておやすみ。


 たったこれだけの人生。乗務に関してはその筋の質があるから別途語れることはあるにしろ、何ら矜持なく惰性で生きているだけと息継ぎなしで語れるほど人生とはつまらないものだと気付かされる。そして安定した暮らしを求めて大企業に入社した私がほんの少し前まで理想としていた人生の理想である。


 大人になるって、なかなか厄介だ。


 どうもそういう人生を心から幸せだと思えぬようになってきた。


 五体満足、衣食住に不自由しない。それだけで十分幸せじゃないかと、昔の人に説教されそう。


 でも、こだわりにこだわり抜いて描いたイラストは


「やば、めっちゃ可愛い……」


 心の声が漏れるほどに多幸感を得られる。


 ロリっ子キューティーな萌え萌え系。そこに宿る職人魂。大御所クリエイターからは冷笑されるかもしれないが。


 そして就寝。いつの間にか交感神経が活発になって、でも疲労感はしっかりあって、なのに眠れそうにない。だが気が付けば、イラストを描かずフラストレーションを溜めたまま床に就いた日よりも睡眠の質は高く感じる。


 だらだら過ごすより、生きる意味を果たせ。


 数年前の私だったら何それ固いとか思っただろうに、なんだかなぁ。

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