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お父様との話が終わり、執務室の外で待っていたアルマと共に王女宮に戻ろうとしたが、ノアお兄様に休憩がてらお茶をしないかと招待をされた。
なので、アルマには誕生祭に必要なもの、ドレス装飾品、私に関する物をリストアップしてもらうことにした。
西宮は王子と王女の宮2棟で構成されているが、現在西宮に住んでいるのは、私だけだ。
腹違いの兄様たちは公爵の地位をもらって臣籍降下している。
今から向かうのは王太子宮は、ノアお兄様が住んでいる宮になる。
義姉は現在妊娠中で次代の王子、または王女が生まれる予定だ。
案内されたのは東の庭園が綺麗に見渡せるテラスで、侍女にお茶の用意をとお兄様が指示を出すと、私をお気に入りの席に座らせてくれた。
「メリー先ほどの父上の言っていた縁談のことなんだけれどね?」
そう切り出したお兄様はどこか困ったような表情をしていた。
「はい」と返事をしながらもどこか聞きたくないという自分の気持ちが浮上するが、王女としてその気持ちには蓋をする。
「義弟、義妹たちがメリーの婚姻も意中の相手とさせてください。と父上に進言したそうだよ?」
「え?」
「ほら、私も含めてだけれど皆、好きになった相手と婚姻してるだろう?国が絡むような婚姻でもまぁ、よほどのことがない限り問題はないんだよ?私たちはね、メリーには好きな人がいるんじゃないか?と考えている。それもお相手はフレイアス王国の人で。思いを伝えたいけど、伝えられない状態だったか、勇気が出せなかったか。
どちらにしても、私はアイリスの代わりにメリーを連れて行ければと思っていたから、第二王子殿下からの招待は正直ありがたいと思ったよ。」
たまにしか会わない、義兄、義姉たちの言葉に驚きつつもお兄様たちの推測もハズレではないので何故そういう結論に至ったのかが気になるけれども、昔からお兄様含め私はすぐ表情に出るからと言われていたので、今回も言動に出ていたのだろうと思った。
「お兄様方は私に甘いと思います。」
「そりゃ、私とメリーは同腹の兄妹だし、第一王妃殿下の方の兄妹も年の離れた妹というのは可愛いんだよ。私だって、10歳離れているから可愛いと思うし望まぬ婚姻ではなく、メリーが望む相手との婚姻をして欲しいとは思っているし、父上だってメリーが夜会でよく話している人や、趣味などが合いそうな相手を選んでいるみたいだからね?」
「そうだったのですね。ありがとうございます。」
準備された紅茶は、私が好きな苺の香りがするモノだった。
「それよりも、ライラック第二王子殿下ってどんな方だい?エレノアール侯爵令嬢も。」
「お二人は5歳の時初めてお会いして、それから今でも仲良くしていただいております。お二人は仮婚約者同士で、とても仲がよろしいのですの。私にも仲良くしていただきました。シャルは武芸、知識、礼儀作法どれをとってもとても優秀で、魔力の量が少ないことなど気にしていないような方です。ライ様はご自身で見て聞いたものしか信じない武芸に秀でた方です。身分関係なく誰にでも優しく接していらっしゃいました。」
「仮婚約というのは?」
「お二人が仮婚約されたのは産まれたと同時だったらしく成人の義式が終わったあとに、本当に婚姻を結ぶかどうかを決めるそうです。成長過程で好きな人ができた場合解消できるようにと。フレイアス王国は婚約をすれば、“妻”として扱われますので実質婚姻をしているようなものです。半年から一年の花嫁、花婿としてお互いの家を行き来して本当に婚姻をしてもいいのか見極めるそうです。」
少し驚いたお兄様を見ながらが残りの紅茶を飲み干した。
この話を聞いた時、シャルとライ様は常にご一緒でしたから、妙に納得してしまったことを覚えている。
一緒に育ってきた兄妹のような家族のような存在だから、お互い好きな人ができたら婚姻はしないし、お互いフラれたら今までと同じ生活が続くだけだと、笑って話していたのを思い出す。
「国が違うと婚姻や婚約に関しても違うものだね。」
「そうですわね。」
と、 さらに眉を下げて笑った。




