49話
帰路を歩く。今日は流石に疲れたのでスーパーの弁当で夜ご飯を済ませようと思う。
ちなみに、丸薬は五千円で売れた。安いと思って、色々調べてみるとギルドが定期的に丸薬の採取を依頼しているから、在庫が余っているらしい。
そんな事を考えてたら家の前に到着する。
「ただいま」
玄関の扉を開けて家に帰宅する。
靴を脱ぎ、脱衣所に向かい探索用の服を脱いでダンジョンでかいた汗を流すためにシャワーを浴びる。
シャワーを浴び終えたら体を拭き、部屋着に着替える。
リビングに向かい、帰りに買っておいた弁当をレンジで温める。
温まった弁当を食卓に並べる。
「いただきます」
テレビを点ける
「今日は、特別に許可を頂いてダンジョン三階層で撮影しています!」
最近、テレビで見かけるようになったアイドルが映し出される。なんでも、アイドル兼探索者というので売り出しているみたいだ。
どうやら、バラエティ番組の企画でダンジョンで探索する様子を映すらしい。三階層を探索するのは、血が出ないモンスターしかいないからだろう。テレビ的にグロテスクな場面を映すのは、ダメだろうしな。
「あ! さっそくモンスターがいました!」
アイドルの子が指差した先にはカボチャ頭のモンスターが宙をフヨフヨ浮いている。アイドルの子は持っている薙刀を構え、突っ込んでいく。
充分、距離を詰めると薙刀をカボチャ頭に向けて横に薙ぎ払う。
よく見れば、刃先に水を纏わせている。
刃先が通った軌跡を水が描き、幻想的な光景を作り出す。水操作とかそういうスキルだろうか?
刃先はそのままカボチャ頭の弱点を切る。
カボチャ頭が持っていた鎌が、カランと音を立てながら地面に落ちる。
「やりました!!」
アイドルの子は、カメラに笑みを向けてピースをする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、刃先に水を纏わせる必要あったか? カボチャ頭は水が弱点なのか? それとも、ただ単に見栄えを良くするのが狙いなのだろうか?
まあ、気にしてもしょうがないか。
テレビの場面は、スタジオに移され番組に出ている人達は口々にアイドルの子を褒めている。
しかし、攻めた企画だな。まだ、探索者への偏見を持つ人やダンジョンを娯楽にするのに反対の人などが一定数いるというのに。
ギルドや政府の探索者のイメージアップの戦略だったりするのだろうか。
「ごちそうさま」
弁当を食べて出たゴミを分別して、片付ける。
リビングのソファーに座り、テレビを見て暇を潰す。
そうだ。ステータスを確認するか。レベルは上がってないと思うが一応見ておこう。
「ステータス」
【名前】冬野 礼司 Lv25
【称号】『禁断の果実』『人魚の真実』『闇裂く狩人』
【スキル】『影操作』『鑑定』『回復』『投擲』『危機感知』『気配隠蔽』『プロテクション』『強撃』
予想してた通り、レベルは上がってなかったな。まあ、侍を一匹倒しただけだしな。そう簡単にレベルは上がらないだろう。
ステータスの確認を終えた俺は、再びテレビに視線を戻す。
この後は、探索の疲れもありぐっすりと眠りに就けた。




