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 夕暮れ時、まるで飛ぶような速度で地上を移動する二人の人影があった。


 もちろんフレア達だか、馬が全力で駆けるよりも速いペースで移動している。


 ラディッシュが、精霊王の力を効率的に使うために編み出した、精霊の力を身体に纏わせる技術、『精霊憑依(オーラバトラ)』の副産でもある。


 精霊魔法は基本的には、対象の精霊を精霊界から呼び出すため、その実体化には対象の精霊によっては膨大な魔力を要する。


 特に精霊王などは、この世界では神に次ぐ力を持つ精霊のため、その召喚の為には一国中の魔法使いの魔力を束ねてやっとと言われている。


 それをなし得るラディッシュの魔力は凄まじいものではあるが、召喚後はほとんど魔力が無くなる為、相手との相性次第では危機に陥る。


 そこで、ラディッシュは精霊魔法と直接魔法の中間の技術を編み出した。


 それが『精霊憑依(オーラバトラ)』である。


 欠点は身体に纏わせる、つまり『高速移動』する場合は、対象の体に触れていなければできないということだ。


 ラディッシュは、フレア以外に触れる事は汚らわしいと思っているので、『高速移動』は、フレアとラディッシュだけが使える技術となっている。


 二人はが『暁の町(ドーン)』にたどり着いたのは、日付が替わる少し前だった。

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