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特に何もなく、夜も更けていった。
明かりが漏れないように、最小限の炎を灯し、交代で暖を取りながら監視を続ける。
丁度日が変わった頃、生暖かい弱い風とともに、なんとも言えない臭気が漂ってきた。
アランは水袋の水を薪に掛けて、鼻と口を布で被いながら、ドロンを叩き起こした。
薪の消される音にフレアは飛び起きていて、アランと同じように布で鼻と口を被いながら、太刀を抜いていた。
蓋の無い窓のすき間から、外を伺う。
それとほとんど同時に、鐘の位置で監視しているレイクが走り込んできた。
「た、大変だ。町の中に幽霊が溢れてる。」
外を見ているフレアの前で、風上からゆっくりと幽霊が見え始め、町の家々に明かりがつき始めた。
それを見たフレアは、
「上から確認した方が良いです。上に上がりましょう。」
フレア達は、急いで鐘の位置へ駆け上がると、町の様子に目を奪われた。
そこには幽霊達が、まるで生きているかの様に生活を営んでいる姿が眼下に広がっていた。




