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 町の索敵が終わることには、夕暮れ近くになっていた。


 建物は戦闘による破壊の跡はあるものの、どちらかといえば風化による崩壊の方がひどい。


 やはり人が住まなくなったことが大きな原因だろう。


 今までの索敵では、魔物らしいものは発見できなかった。


 町の中心に近い最も高い建物は、鐘楼(しょうろう)を持つ教会だった。


 かなり風化は進んでいるものの、堅牢な石の建築物は長年の風化にも耐え、その姿をとどめている。


 「ドロンは高台に位置して四周を警戒、対応できないほどの大部隊が来たら鐘を打って知らせろ。その他は野営の準備をする。レイクとソルトはこの建物の周囲に鳴子(なるこ)を張っておけ。儂とフレアで部屋の準備をする。準備が終わった知らせろ。」


 手早くアランが指示をすると、それぞれが示された行動に移った。


 夕暮れはすぐに迎え、闇が訪れるのはすぐだ。


 弓手のドロンは、鐘を支える外壁の死角を利用し、町を遠くまで見渡せる位置で警戒をしている。


 ソルトとレイクは、建物に通じる周囲に細いロープを這わし、細く固い木を束ねて作られた鳴子を取り付けていく。


 特に死角になる部分は建物の内側にも設置をするが、手持ち分は使い切ったので正面は建物の内側に一線だけにした。


 アランとフレアは、光が漏れないような部屋を探して回った。


 丁度、位の高い修道士の住まいだったと思われる部屋が、窓も小さく都合が良いようだ。


 蓋のなくなった窓の付近に物を積み上げて侵入者の障害を作りつつ、暖を取るための(たきぎ)を探しに建物内を物色し始めた。

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