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「本当に素早いなぁ」
フレアは次々と剣を繰り出すが、致命傷どころか、攻撃が弾かれてしまうし、10回に8回は避けられてしまう。
また、すぐに逃げ出そうとする厄介な相手だった。
幸い、ラディッシュがすぐに回り込むため、『そいつ』は逃げることができない。
昨日わかったことだが、ラディッシュは『賢者』で、しかも相当な技量だ。
『そいつ』も素早いが、ラディッシュの方がもっと素早いため、逃げられないのだ。
ものすごい数の魔法、剣擊を叩き込んで、ようやく『そいつ』こと『銀のスライム』は動きを止めた。
「ようやく終わったわね。」
ラディッシュは、『そいつ』の消え去った後に残されたモノを拾い上げて、フレアに渡した。
「まぁ珍しい『力の種』よ、食べればきっと何かの力を得るわ」
フレアは、渡された『力の種』を、口の中で噛み砕く。
突き抜ける感覚とともに、頭のどこかで、もやもやしていた感覚が消え去った。
今までとは違う感じに、何かできそうな予感がする。
「魔力の流れに違和感が無くなったみたい。今までおかしいと思っていた事が直るかも」
ラディッシュは、にっこり笑った。




