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 フレアは、『東の沼地にある洞窟』にやって来た。


 ここに来るのは二度目だ。


 最初は『城塞都市』へ行くために通過した。

 この洞窟は、大陸同士を繋ぐ洞窟でもあるからだ。

 ただ、冒険者は通ることはあっても、馬車が使えないこの道は、商人に使われることはない。

 もっぱら商人は、大量に輸送できる船を使っている。


 フレアは順調に洞窟を進み、ちょうど洞窟の中間、洞窟の最深部にやって来た。

 そしてその扉は、そこにあった。


 うっすらと青白く輝くその扉は、どこを探して見ても、鍵穴が見当たらない。

 絶対に怪しい扉だった。


 だが、最初は開く方法もなく、あきらめるしかなかった。

 たまたま『城塞都市』の道具屋に行ったときに、『東にある沼地の洞窟』の扉の件を話したところ、商人から『港町』に、『魔法の鍵束』が売られているのを見たことがあると言っていた。

 商人の話では、『魔法の鍵束』は、選ばれた者だけか使えるらしいが、今も売っているのかはわからないらしい。


 雲をつかむような話だったが、『港町』へ出向き、道具屋に話したところ、倉庫の山積みになっていた商品の下から、埃まみれで見つかった。

 売れると分かってた商品を、商人が見過ごすはずはなく、いわゆる適正価格で売られた。


 おかげで防具にまわす予定だったお金をすべて巻き上げられ、未だに『麻布の服』だ。


 ともあれ、フレアは『魔法の鍵束』を手に入れ、青白く輝く扉の前にいる。


 『魔法の鍵束』の鍵は、ラーの手紙にあった鍵とそっくりで、フレアはこれならばと思い、ここにいる。


 フレアが、扉へゆっくりと鍵を近づけると、鈍い音とともに、扉は消え去った。

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