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■つづくことば245(2014/04)
■つづくことば245
次の言葉の続きを考えましょう。 詩や小説のタイトルにするのも可
*あなたの背中を
貫く夢を見たの。
*他には何も
いらないだろう? と札束が降る。
*それだけで
私を買えるとでも思ったの?
*その青い背中が
滑稽なほどにちいさくみえて。
*不安なんて
とっくの昔に灰へ埋めたわ。
*もうあなたを
見ていられない。
――握りしめたナイフは、静かに紅く染まっていった。
弾け飛んだ血がまるで、涙のように頬を伝う。……嗚呼、馬鹿みたい。舐めるように生ぬるく、滴り落ちるは生命の滴。凍えた心に、どうしてか。こびりついて離れない、あなたが告げる断末魔の声。
ねぇ、いつか。
つぎに巡り会えたなら、まちがえずに寄り添えたらいいね。
絡まりもつれたすべてを水に流して。
あなたを壊さずに。
わたしを壊さずに。
寄り添えたなら、よかったのにね。
やがて音もなく崩れ去る、白く燃え尽きた灰の城。
灰かぶり姫の幻想は終わる。
積もり積もった灰の底、ほのかな赤が流れ滲んだ。




