アルカサンドラ家の秘密
今からおよそ5000年前に、アマドーラ帝国が初代アルカサンドラ王によって建立されてから、しばらくはカーラ家に由縁のある者が皇帝として国を統治していたが、皇帝の持つ能力の変化に感応して天変地異が激しさを増し、戦いの絶えない暗黒時代がその後、数千年間続いた。
その間、カーラ家は表舞台から一旦姿を消し、時代の変遷の中で再びカーラ家がアマドーラ帝国を統治するようになったのは、今からおよそ1000年程前のこと。
それ以降は比較的、平和な時代が続いていたが、ここ数百年間は、次第にアルカサンドラ家直系の力が弱まり、暗黒の時代が再び到来するのではないかと懸念する声も高まっていた。
それ故に、1000年に一度の逸材と言われる高い超能力を持ったレオナルシスが第8代目の皇帝に就いたことは、帝国にとって、安泰の基盤とも言えるのだが、同時にその使い方を間違えると、帝国は再び天変地異と共に戦禍の渦に呑まれ、再び暗黒時代の到来を招くことにもなりかねない。
約1000年前、一人のアルカサンドラ家直系を継ぐ騎士がいた。時代の荒波に呑まれ、アルルカンという地方都市でカーラ家の末裔はひっそりとその血脈を保っていた。アルルカンは謎の多い伝説の都市とも云われ、当時その都市にたどり着ける者とたどり着けない者が居たと言われている。
それはカーラ家のシールドの守護によるものであり、それが数百年~数千年間と時代が移り変わる中で、カーラ家が表舞台から姿を消していたといわれる理由である。
アルカサンドラ家直系のカーラ家を継ぐその騎士は【火】を司る能力が強かった。その騎士こそ、およそ数千年ぶりに暗黒の時代を終わらせ、アマドーラ帝国を再び統治したカーラ家第3代皇帝その人であり、超能力の優れた皇帝だった。またその彼を生涯支えた続けたのが【アマドーラの雫】を誕生石として持つルルド地方の姫であったという。
しかし、その【火】を司る強大過ぎる超能力は無意識であっても自然界に影響する。闇の勢力である暗黒パワーの制圧に成功はしたものの、同時に力が強大過ぎるがゆえの天変地異、ことに火山、大干魃の元凶は皇帝と感応した結果でもあった。
国を治める皇帝の超能力が弱くても大地動乱から暗黒時代を招き、また強過ぎても天災を引き起こす元凶となるのであれば、アマドーラ帝国の統治者に課せられた運命とは、なんと過酷なものであろうか。
ことに、強大な能力を持つ皇帝の出現はおよそ1000年に1度。さらに、アマドーラの雫の出現と時が重なり、この世がバランスを保つように仕組まれた不思議。
言うまでもなく、この第3代皇帝とアマドーラの雫を持つ皇后の統治により、それまでの大動乱、大干魃は治まり、アマドーラ帝国は数千年ぶりに豊かな大地、平和な日々を取り戻したのだった。
この歴史から、【アマドーラの雫】が伝説として伝えられ、ルルド地方の【ルルドの詩】としても語り継がれているのだ。
一方で、アマドーラ帝国を暗黒の時代に引き込んだ皇帝を輩出したのが、カザル家であった。タクシン カザル アルカサンドラはその15代目に当たる。
カザル家は、カーラ家と違い超能力にはあまり恵まれなかったが、武力と策略に長けた一族であった。
更に、現在は表舞台から退いているアルカサンドラ家の末裔にキーラ家が現存している。特殊な能力は、カーラ家に匹敵する超能力を持つが、今はかつて、カーラ家が血脈を保っていたアルルカンの地で俗世から離れた生活を送っており、その他にもいくつかの末裔が存在しているものの、公にされている情報は少なく、未だに謎の多い王家であることに変わりはない。




