第140話 亡国の王の行方と、父の決断
反魂の術の成功――亡ナバロー王国の王族の復活。
ローゼルは寒気を覚えた。
「まさか」
「嘘だろ」
驚愕の声が重なり、どよめく。
食堂の空気が騒然とした。
「成功しただなんて、初耳です」
ギルベルトが我慢できないとばかりに立ち上がった。
彼の顔は青から白くなっていく。
「ああ、初耳なはずだ」
一層重みを帯びたルシアンの声に、部屋は静まり返った。
ルシアンが紡ぎ出す次の言葉に、その場にいる全員が注目する。
「このことは王国民や周辺諸国に不信感を与えないため、インリューラーク王国でも極秘扱いにしていたそうだ」
「な……っ!
自国の騎士団にまで隠していたということですか?」
ギルベルトは、ますます動揺した。
「——そのようだね。恐らく王国でもほんの一握りの人間しか知らされていない事実なんだろう。
だが、それも当然のことだ」
「当然?」
「ああ。考えてみろ、アミラス教という野蛮な宗教が、反魂の術なんて倫理観や生命の摂理諸々を覆すような危険極まりない術を自国で成功させてしまったんだぞ。
それは国の大失態であり不名誉になる。
あちらも敵国の工作員が何人も紛れ込んでいるんだし、そうやすやすと明かせるわけないだろう?」
ルシアンの冷ややかな視線に、ぐっとギルベルトが詰まった。
「今回は帝国が王国と友好国であり、なおかつ双方の今までの関係性から特別に教えてもらえた事実だ。
だから、いいか。
ここにいるみんなも口外は禁止する」
ルシアンの圧倒的な口調と迫力に、その場にいる全員が静かに同意した。
「だけど、それだと――不思議ですね」
ノーランが声を上げた。
「不思議? 何が?」
クロフォードは眉をひそめた。
「ほら、王族が復活したんだ。
それって、王族の魂を呼び寄せる儀式は成功したってことだろ。
それなのにどうしてまだ呪具人形を作っているんだ?
もう作る必要はないはずだ」
「確かに。
先日の王都の婦女連続殺人の現場には、人の身体で作った継ぎ接ぎ呪具人形が完成間近だったらしいもんな。
それに反魂の術には呪具になる人形だけでなく、たくさんの魂が必要だと聞くぜ。
その魂も一体どこから調達したんだ?」
首をかしげながら、クロフォードは食事を進めた。
「それ、それなんだよ。
分からないのが……」
腕を組んだトーマスが唸るように呟いた。
「疑問が浮上するのも当然だ。
では、まず時系列で考えて、全体像を整理してみようか」
ルシアンが両手をテーブルに置いて指を組んだ。
「十一年前、亡国の王族の復活はできた。
クロフォードの言うとおり、反魂の術には少なくとも一万近くの魂が必要だ」
「十一年前ですか。
その時期に、大きな戦争とか災害はなかったはずです。
周辺諸国で魂の調達なんて無理な話です」
アランが首を捻った。
「いや、ちょっと待てよ」
トーマスが思い出したように口を挟んだ。
「反魂の術でも王族復活となると、別の王族や皇族の複数人の魂も欠かせないんだった」
「え? そうなんですか?
しかも、複数人って……」
アランはぎょっとした。
「ああ。最近テラリスが反魂の術の新しい理論を見つけたとか言ってて、報告を受けていたんだよ。
あ、これ、ちゃんとルシアン様に報告していることだから」
「っていうか、王族がそんな簡単にバタバタ亡くなるのって、ふつうじゃあ、ありえない状況だよな。
流行病とか戦争とか……。
そう相場が決まっているけど、ここ十数年で、そんな国、あったか?」
クロフォードは眉をひそめた。
「うむ、戦争とまでいかないけど、小さな戦や天災で多くの民が亡くなったことは幾度となくあった。
だが、滅亡した国や、相次いで王族が亡くなった事件はなかったはずだ。
……暗殺したとか?」
ノーランの呟きに、クロフォードが声を上げる。
「それならあり得る話だな」
「十一年前頃ですか——」
ふいに、父がぽつりと言った。
みんなの視線が父に集まる。
「インリューラーク王国の北周辺で、後継者争いが大規模な内乱にまで発展した国がありましたね」
「え?」
「北のナイトレルム侯国です」
断言する父の声。
ローゼルは、誰かが息を呑む音が聞こえた。
「ええ、そのようですね。
報告書によると、彼らはその内乱で犠牲になった侯族の魂を集めたそうです」
ルシアンは報告書をペラペラめくって、呟いた。
ナイトレルム侯国。
数年前まで帝国と協力国であったけど、あちらのクーデターの政権交代により、今は国交断絶している国だ。
父は、やや険しい顔でルシアンを見る。
「私も噂でしか耳にしてませんが、あの国の内乱――後継者争いはかなり酷かったそうですね。
文字通りの骨肉の争いを繰り広げ、生き残ったのは侯王と一人の侯女だけだとか」
「はい、それ以外の侯族は薨去されています。
その侯女も数年前に突然死で亡くなり、今はマリュード皇国と血縁関係の深い者が侯位に就きました」
「そうですよね。
新体制が帝国に対して敵対的な姿勢を見せましたからね。
かろうじてあそこは国名だけは残ってますが、すでにマリュード皇国の属国に成り下がったも同然」
「おっしゃるとおり」
ルシアンと父の堅い声に、部屋の空気がさらに重くなった。
しんと静まり返ったところに、エレナが、要点をまとめるように口を開いた。
「——つまり、その侯族の魂と内乱で亡くなった方々の魂を利用して、反魂の術が成功したってことですね。じゃあ、なぜいまだに呪具人形を作っているのか……」
そこでエレナは言葉を切った。
「キィキキィィ、チチィチチチ」
専用の胡桃から口を離した小次郎が、何かを伝えるかのように鳴き始めた。
エレナは「そうだね」と言ってそんな小次郎の頭を撫でた。
「今、蘇った魂は中途半端な器に入っているということではないでしょうか?」
「中途半端?」
ローゼルは思わず聞き返した。
「たぶん、蘇った魂にうまく適合できる器ができていない。
未完成な器に魂が入っているから、呪具人形はいずれ腐っていく。
だから、定期的に代替品の人形を作っている。
そんな気がします」
エレナの推論にみんなが納得したようにざわめいた。
「なるほど」
「それなら納得だ」
「テラリスも言っていたな」
トーマスの声が響く。
「魂と器が完全一致するのは、稀なこと。
奴らが遺体に別人の魂の入れ替えをする呪術を行っているが、大半は不適合で器の遺体がすぐ駄目になるって。
となると、彼らは今現在も呪具人形を造り、完璧な器の試行錯誤をしている最中。
そういうことか」
「う〜ん、じゃあ、その『うまく蘇った魂に適合できる器が未完成なまま説』と、イースティリア女官を『生贄様』なんて呼んでいた点。
双方を考慮すると、イースティリア女官をその完成体の器にする可能性が高い。
そう考えるのが妥当だよな」
クロフォードは、まるで砂を飲み込んだような表情を浮かべた。
「奴らがあんな大勢の官僚の前で堂々と昨日誘拐したということは、かなり急いでいる証拠だと思う。
あちらには猶予がない、そんな気がする」
ノーランはくいっと食後のお茶を飲んだ。
――素晴らしい。
あの御方の新しい器を生み、そして血肉となるすべての源だ
ふとローゼルの頭の中に、誘拐された時の一人のアミラス教徒の台詞が蘇って、思わずぶるっと身震いをした。
完成体の器。
きっとみんなの言う仮説は合っているのだろう。
彼らは私の身体を使って、『あの御方』と呼んでいた復活した王族の器にする気だ。
(やっぱり、私って、本当に運が良すぎ。
だって、あのままだったら私は他の被害者女性のように猟奇的な殺され方をされていたのかもしれないんだもの)
多くの人々と他王族の魂――それを代償に復活した亡国の王様。
そんなのが、自分の身体を完全復活させるために、私を狙っている——
なんと恐ろしい。
本当なら、私は昨日の段階でそこへ連れて行かれるはずだった。
でも、どこへ?
どこへ私を連れて行こうとしていたの?
ローゼルの中で、ふとそんな疑問が思い当たった。
なんだか、ざらりとする嫌な感じがした。
黙ってはいられず、その疑問を口にする。
「その復活した亡国の王様って、今どこにいるんでしょうか?」
再び静まり返った。
なんとも言えぬ息苦しさが漂った。
「そのとおりだ。
それが残念ながら、どこか分かっていない」
ルシアンの低い声が沈黙を破る。
彼は再び資料に目を通す。
「インリューラーク王国の報告だと、極秘で国の怪しい場所を隈なく約十年間探っていたらしい。
だが、国内ではいまだに見つかっていない」
「もしかして、『アミラス教 黒の杖』の摘発だと上官たちが俺たちに命令していたのは、その復活した亡国の王族の捕縛だったんじゃあ……」
ギルベルトがハッとして言った。
「たぶんね。
不安を煽らないために、表向きは摘発ということにしていたんだろう」
ルシアンは肩をすくめた。
「ですよね。インリューラーク王国もここ帝国と同じで魔法軍事国家です。
今更、魔法使いを弾圧していたナバロー王国に復活されても、迷惑なはずです」
妙に納得したアランが恨めしく呟いた。
「だよなぁ。アイツらの魔法への憎悪は凄まじいからなぁ。
もしこれで完全復活したら、帝国だけの問題じゃなくなるって」
苦々しくクロフォードがそう呟くと、トーマスが大きく頷く。
「だな、間違いない。
ここら魔法諸国にとって、マリュード皇国並みの呪術大国復活は脅威以外の何者でもないはずだ」
「すみません、一つ、補足させてください」
それまで静かに壁に控えていたマルスクが手を挙げて発言をする。
「僕、つい最近、帝国に白装束の者が王都に潜んでいるのを見つけましたよ」
「え?」
トーマスとアラン、ギルベルト、父はぎょっとしたような顔つきをした。
白装束。
(それって……。
先日王都で私をつけ回していた人たちのことだよね)
ローゼルは恐る恐るマルスクに視線を投げた。
「ですよね? ターラント卿」
マルスクは、含みのある視線をノーランに投げた。
みんながノーランを見た。
「ああ。そうだ」
ノーランがちらっとローゼルに視線を飛ばす。
「奴らは、イースティリア女官を尾行していたらしい」
静かにノーランが答えると、父の顔がサーッと青ざめて、問い掛ける。
「それは本当ですか?」
「はい。
……ちなみに、イースティリア女官は尾行されているのに気づいていたか?」
ノーランが穏やかな眼差しをローゼルに向けた。
「えっと……。はい」
ローゼルがおずおず頷くと、ますます父は目を剥いた。
今にもそのまま倒れそうなほど、顔面蒼白だ。
「で、でも、尾行はまいたよ。
水の幻影魔法使ったら、うまく騙されたっていうか……」
言い訳がましく言って、ローゼルは指をこねくり回した。
父は一瞬呆れたような顔をして、はあ、と大きなため息をついた。
両肘をテーブルについて、顔を伏せ、恨めしそうに呟く。
「ローゼル。そういうことは早く教えてくれないと……。
知っていたら私の護衛のエルディをつけたのに」
「ご、ごめんなさい」
ローゼルは身を縮こまらせた。
「それで、あの時点からアミラス教徒たちがローゼルをつけ狙っていたってことですか?」
父は顔を上げ、ノーランに尋ねた。
「恐らく」
「はぁ、なんてことだ」
父はますます頭を抱えた。
「——その尾行していた連中は、現在、うちの第4魔法騎士団が捕縛しています」
ノーランの一言に団長たちは、ぎょっとする。
「おいおい。
そんな怪しい団体、こっちにもすぐに情報共有してくれよ」
トーマスが不満そうに口を尖らせた。
「いやぁ……。
ルシアン様には逐一報告していたが、現状本当に何も分かっていないんだ」
「でもさぁ」
「何も分かっていないということは、口を割らないということですか?」
アランが冷ややかな声で尋ねた。
「いや、違う。
一応、あの装束の裾の紋章の刺繍からアミラス教信者であることは判明したが、言語がこの国のじゃないんだよ」
「インリューラーク王国に潜伏していた可能性もあるから、そちらの国の言語では?」
父が思い当たったように、声を上げた。
「いえ、それも違います」
ゆるゆるとノーランは首を振った。
「——奴ら、意味不明な言語しか口にしないです。
それで、かなり手こずっている感じですね」
ノーランはカリカリと後頭部を掻く。
それから、後悔を滲ませ、独り言のように言う。
「とはいえ、まさか、こんな形で奴らの犯行が明るみになるとは思わなかった。
各団長への情報共有は時期尚早かと思って控えていたが、見事裏目に出てしまった……」
「まあ、その情報共有をするよう指示をしていなかった俺の読みの甘さに責任もある。
俺も実際こんなに早く、しかも大胆不敵にローゼに手を出すとは思ってもみなかったんだ。
しかし、これで明らかになった。
奴らは着々と我が帝国に静かに侵攻しているということがね」
苦々しいルシアンの呟きに、誰からともなく複雑そうに顔を見合わせた。
(道理で。
あの人たち、第4魔法騎士団に捕まっていたのね。
その後、姿を見せなかったのも納得)
ローゼルは消えた男たちの謎が解けて、ほっとした。
だが、父はそうじゃなかった。
責めるような目でローゼルをじっと見ている。
(あっ、これ、黙っていたことをまだ根に持っているパターンだ)
ローゼルは小さくたじろいだ。
「イースティリア伯爵」
ふと、ルシアンが鋭い声で名を呼ぶ。びくんと父の身体が震えた。
「これは昨日仕入れた情報ですが――
どうやら、ローゼが幼少期からイースティリア夫人は、伯爵不在時に何度も屋敷に彼らを呼び寄せた形跡があるようです」
「なんですって」
父は仰天し、反射的に席を立ちあがった。
ノーランを始め、周囲もざわめく。
(あ、言っちゃった。
あえて伏せていたのに……)
冷や汗をかきながら、ローゼルはギルベルトに再び視線を投げた。
この話を知っているのは、ギルベルトだけのはずだ。
ギルベルトは、ローゼルの視線に気が付くと、静かに頷いた。
(やっぱり、マルコシアス卿がルシ様に昨日の話をしちゃったんだね)
ルシアンは一瞬ローゼルを見た。
だが、すぐに父に視線を戻す。
「イースティリア伯爵。
シャルル・イースティリア夫人を早急に軍部の傘下の施設に預けていただけないでしょうか?」
「軍部の?」
父が眉をひそめた。
「はい。あなたの娘、ローゼの命を守るためにも」
「それはつまり――シャルルがそちらで取調べを受けるということですか?」
父の目が鋭く光った。
「そうですね。
表向きは軍部施設は治療目的ですが、実際は観察、監視が目的。
同時に彼女からアミラス教のことを聞き出そうと思います。
もちろん、証拠はなくとも犯罪に手を染めた可能性が著しく高い患者の大半は、あそこで生涯を終えます」
ルシアンは冷笑を浮かべた。
生涯を終える。亡くなるまで、そこに幽閉されるということか。
今までシャルルにされてきた嫌がらせの数々を思い出すと、彼女がそこから出てこれなくなるのは、胸がすく思いがする。
でも、あの子、デジールは?
血がつながっていないとはいえ、デジールは弟。
まだ十歳の男の子だ。
ローゼルはそっとルシアンを見た。
恐らく、ルシアンはシャルルに怒っている。
彼女がローゼルにしてきた虐待は無論のこと、彼女がアミラス教徒を屋敷に招いたせいでローゼルがアミラス教に「生贄」として認識されただろうことに腹を立てている。
(この人は、いつも私の代わりに怒ってくれる……)
「……そうですね。
クレインバール卿のおっしゃるとおり、彼女の身柄を軍部管轄の施設に引き渡すのが賢明なようです」
父はよろよろと再び椅子に座り直す。
「――それから折を見て、離縁します。
今、離縁したくとも、いろいろ家同士の煩わしい案件もありますゆえ、なかなか難しいのですが……」
弱々しい目で父が口ごもった。
(そりゃあそうだよね。
きっとすぐにでも離縁したいんだろうけど、グロウディーナ公爵との約束もあるから簡単に離縁できないもんね)
ローゼルは肩をすくめた。
「それと、次男のデジール子息についても取り扱いが必要かと存じます」
慎重な声でルシアンが告げた。
(え、デジールも?)
「んー、ルシアン様。
夫人との離縁は追々考えるとしても、デジール子息は軍部施設では預かれないですよ。
まだ十歳なんでしょ?」
トーマスが苦言を呈した。
「そうか。子どもを預けるとなると貴族であれ、教会にお願いすることになるのか。
だが、教会では孤児扱いになってしまうなぁ」
顎を撫でながらルシアンが呟いた。
「そうですね。
将来を考えると親族に預けた方が子息のためにもいいでしょうね」
意味深な眼差しでアランが父とルシアンを見た。
父はもう一度大きくため息をつき、ローゼルに謝罪を含んだ瞳を向けた。
すまなかったね、いろいろと。
そう言っている気がして、ローゼルの胸に鈍い痛みが走った。
「では――デジールは義理の父ジル・エグアルム卿のところへ預けます」
(あぁ、やっぱりそういう結論に達するよね……)
父の発言にローゼルはがっくり肩を落とした。
先日もローゼルは、父がデジールを祖父に預けようとしていたことに反対したばかりだった。
デジールの母親はアミラス教徒で、そして、父親は呪術師かもしれない。
であれば、この国の最高峰の魔法使いと言われる祖父に預けるのが、何かあった時を考慮すると最適だと思う。
でも、祖父は親類以外には非道であり、世間では「偏屈爺さん」と呼ばれているほど悪名高い。
(おじい様からしてみたら、デジールなんて赤の他人。
ましてや、呪術師の息子かもしれないなんて知ったら、実験材料にされてしまうのに……)
なんだかんだ父は息子として育てていたデジールに対して、愛情を持って接していたと思っていた。
それでも、こうやって祖父に預ける決断をしたということは、父にとって、デジールはグロウディーナ公爵から押し付けられた血の繋がっていない子にすぎなかったのかもしれない。
(だけど、だけど。
どう考えてもそれはいい案とは思えないよ)
ローゼルは父に視線を飛ばして首を振ったり、指で×印を作ったりして小さく反対の意志を示す。
だが、父はこちらに気づいても、やんわりと微笑むだけ。
もう何も心配しなくていいよ。
むしろ、そう言っているかのようで、余計ローゼルは切なくなった。
どうやら父は本気でローゼルのために、デジールを祖父の元に預ける気だ。
(えー、デジール、おじい様の実験台になっちゃうよぉ……)
ローゼルは心の中で叫んだ。




