トパーズ共和国
今回はトパーズ共和国の話です。
「トパーズ共和国には皇族も貴族も存在しません。国民が選挙という方法で政治を行う者を選んでいます。大統領という役職の者が国の代表者です」
「皇族や貴族が居ないのに、国が問題無く回っているのですか」
「民主主義が最優先という思想の国なので、問題無く回っていますよ」
「私が大統領のパーチンです」
大統領はロマンスグレーのイケメンだった。
「ルビー帝国ルンバ公爵家長女カノンです。この度はトパーズ共和国と我が国の友好の為に参りました」
「ルビー帝国パワフル辺境伯家四女トワです。カノン様の護衛を務めております」
「幼女の貴女が護衛ですか」
此処でも幼女扱いされてしまった。
「大統領閣下、私は十五歳です。幼女ではありません」
「貴女が十五歳なのですか?信じられん。栄養失調なのですか」
誰が栄養失調よ。
「・・・・」
大統領に闘気を放ったら、多少動揺したようだ。
「大統領閣下、トワは本当に十五歳です。単に成長が遅い体質なのです。栄養失調ではありません」
「カノン嬢が言われるのなら、本当に十五歳なのでしょう。栄養失調でもないのでしょう」
大統領は一応納得してくれたみたいだ。
しかし私を獲物を狙う獣のような視線で見つめている。
もしかしてロリコンなのか。
嫌な予感がする。
「トワ嬢、貴女に内密な相談があります。私の執務室に同行してくれませんか」
「大統領閣下、トワに何の相談です」
カノン様が私の前に立って、大統領と対峙した。
不味い雰囲気になった。
「分かりました。同行します」
「トワ」
「カノン様、御心配には及びません」
「・・・・分かりました」
「実は私には九歳になる娘が一人居るのですが、甘やかしてしまい、かなり傲慢になってしまったのです。貴女からは大きな力を感じました。どうか娘の再教育をお願い出来ませんか」
ロリコンじゃなかったようだ。
良かった、助かった、安心した。
「私の一存では決められません。カノン様の許可が必要です」
「御息女の再教育ですか。国際問題になりかねませんし、長期滞在になりそうですし、トワには荷が重すぎると思いますので、お断りします」
国際問題になりかねないからと思い、カノンは拒否した。
「決して国際問題にはしませんので、お願いします」
大統領が頭を下げた。
「・・・・本当に国際問題にはしませんか」
「女神マリア様に誓って国際問題にはしません」
女神マリアに誓ってもらっても、私は無神論者なので、何の意味もありません。
「それでは書面を頂けますか」
「分かりました。書面をお渡しします」
「それから私の教育は厳しいですよ。多少の体罰を与えますが、構いませんか」
「構いません。その事も書面に書きます」
「それならお引き受けします」
「貴女が新しい家庭教師なの、幼女じゃない」
貴女だって幼女じゃない。
「私は貴女より年上よ」
「い、痛いじゃない」
彼女をムチで本当に軽く叩いた。
「家庭教師に対する態度が悪いわね。私の教育はとても厳しいわよ。もちろん体罰ありです」
「ふざけないでよ。お父様に言い付けてやる」
「まだ態度が悪いわね」
「痛い。また叩いたわね。お父様にクビにしてもらうから」
「無駄です。大統領閣下から体罰の許可は得ています」
「う、嘘よ」
「本当です」
「・・・・」
「さてと先ずは淑女教育からです」
半月の刻が流れた。
「御息女の再教育は完了しました」
大統領の娘の再教育を完了させた。
彼女の傲慢さは消えて、従順な性格になった。
「お姉さま、お別れなんですね、ムチでお仕置きしてもらえなくなるのですね、ムチで可愛がってもらえなくなるのですね」
「・・・・」
大統領の顔色が真っ青になった。
「御依頼通りに傲慢な性格は更正させました。その代償としてドMに目覚められました」
彼女がドM性癖に目覚めただけだ。
私のせいじゃない、私は悪くない、私の責任じゃない。
「次はダイヤモンド自由国に向かいます」
トワ達はダイヤモンド自由国に向かって出発した。
「怪物幼女が戻って来ない。何で戻って来ないのよ」
エターナルは酒を呑みながら、愚痴を溢していた。
次回はダイヤモンド自由国の話の予定です。




