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そろそろ、転生のお時間です ~せめて転生先は固定にしてくれ~  作者: さんも
喰われて、喰われて

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11/11

不穏

4話を少し読んでから読むのがオススメです

夜、月が綺麗な時間に俺たちは出発した


「あなた、名前はなんていうの?」


「えっと、ヒラメです」


この金髪のお嬢様と牛車に乗ったんだけど、やけに距離が近い…

そういや、この子の名前聞いてなかった


「名前なんていうんですか?」


「私はオルネアよ

身体の方は大丈夫?痛いところある?」


「あー痛いところはないんですけど

手が少し動かしづらい…ぐらい?」


「じゃあ、私がずっと握っててあげる」


そう言って右手を握られた


「ええと…あざます」


と、困惑していた俺


「というか、そんなに丁寧な口調じゃなくていいのよ?」


そういえばこの世界に来てから俺は敬語しか使ってなかった


「じゃあ、そうするね。オルネア」


「うん!」


元気良く返事した後、俺の右肩に顔を乗せて寝てしまった。おそらく、疲れてるのだろう

電車でたまに見る、あのアレだ。


「はぁ~、なんで俺はそんなイチャイチャしてる空間にいなきゃなんねーんだ」


前から男性の声がした

しかも、聞いたことがあるような


「あんたは…あ!」


少しイカツい顔をした男


「その女の妹?とやらを置いて逃げた薄情者だよ」


「やっぱりあの時の。あんたがいなきゃとっくに死んでたよ。ありがとう

薄情者なんかじゃないよ」


「ハッ、そんなの要らねえよ」


「いや、マジだって」


実際、俺はこの人に感謝してる

この人が声をかけてくれなかったら、俺は生きていなかった


そもそも、自分の命を優先することは当たり前


だから、純粋にありがとうって言ったのに

捻くれてる輩だ


「てか、この牛車あんたが操作してるのか

すごいな」


ちなみに、牛車は馬を操って進んでいる

果たしてこれを牛車と呼ぶのかは分からない

有識者お願いします


「あんたっていうな。俺はロー・ジャックだ」


「ジャックね。てか、なんでここにいるの?」


「あ?あー、逃げ切ったと思ってたんだが

途中で気絶してよ。気付いたらあの城にいたんだ」


「へー、どこから来たんだ?」


「俺に家はない。牛車で適当に旅をしてる

でも、その牛車も壊れちまった。

途方に暮れていたとき、運転できるか?って聞かれて、できるって答えたら今の状況だ」


気絶してた奴にこの仕打ちなのか…中々、容赦のない城だな…


いや、7割ぐらい俺のせいか


「そう、お前のせいだ」


心読まれてた…コイツ師匠かよ


「まあ、でもいいよ

どうせあそこに居ても暇だっただろうし

牛車もねえから、これからどうしようか考えてたところだったし」


なら、俺のおかげか


ジャックは無言で見つめてきた

すみません、調子乗りました…



揺れる牛車。今、どこへ行っているのかは分からない


俺がいた街について必死に説明したが、そもそもこれといった特徴もない。

俺が出会った人たちだって、ミラノさんと師匠と、ミラノさんの家族くらいだ。


誰も知ってるはずがないし、唯一有名だと思っていた師匠のことも、誰も知らなかった。


てか、名前名乗っとけよ

役に立たねえ


牛車の揺れる音がする

風に吹かれている木の音がする


あまりの心地よさに、俺は寝てしまった




目を覚ました――




え、



牛車は止まっていた

そして、周りには誰もいない


「オルネア!ジャック!」


叫んだが返事はない


また転生したのか…?


いや、牛車がある時点でそんなことはない…


だとするならば、俺が寝ている間にみんなが攫われた…?


他の牛車を見た。やはり、誰もいない


は…? どういう状況だ…?

意味が分からない


攫われたならば流石に音で俺が起きることができるはず

それとも、俺を起こさない魔法が…?


異世界では何でもありすぎて、俺の思考は追いつかなかった


どうすれば…俺はどうすればいいんだ?


そのとき



「こんばんは」


耳に声が入ってきた

それも、近距離で



俺は咄嗟に身体が動き、離れた


振り向く


すると


「うふふ、今夜は月が綺麗ですね」


目の前にいたのは、銀髪の女の子


でも、明らかに…何かが違う…



「失礼しました。自己紹介がまだでしたね」


その女は、細い目を見開いて言った



「私の名前は、空楽生と申します

仲良くしましょう」










自転車とか乗っているとき歌を歌いたくなっちゃいません?

で、歌っている最中に後ろから人に気付かれず来られた時気まずい

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