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この世界にクリアできないゲームなんて存在するはずがない!  作者: きたばぁ
最終章 〜光と闇の街 セイントとシュヴァルツェ〜
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最終話 終結

物語は最終章へ

ここまでお付き合いありがとうございました。


初めて後書きもしっかりと描かせて頂きました。

光の勇姿を見届けてからそちらも読んで頂けたら嬉しいです。


では、本編へお進みください。

頭の装置を外し、部屋の外に出ると明らかに今までと様子が変わっていた。今まで狭かった空間は見る影もなく、巨大な倉庫を連想させるような広さだった。

「なにが起こっているんだ。」

僕は困惑しながら、近くの扉に手をかける。

今まで、ビクともしなかった扉はすんなりと開き外へと出ることができた。

しかし、外に広がっていた光景はゲームセンターの内装とはかけ離れた状態だった。

膨大な広さの空間、まるで大きな研究上のような全面真っ白な壁と天井。そして無数の扉。そこに他のプレイヤーが幽閉されていることを考えると、恐怖を隠しきれなかった。


僕は周りを見渡しながらエイギールに言われた通りに長い通路を駆け抜けていった。

すると、突き当たりが見えたと同時に『マザーコンピューター』と書かれた扉が見えてきた。

「ここだ。」

ここに来るまでにツバキの姿を見ていないということはおそらくこの部屋の中にツバキがいるのだろう。

恐る恐る、扉を開けた。

中には無数のモニターがあり、ゲームの製作者である「ガーファレン」がカプセルの中に例の頭の装置を被って横になっていた。その正面にはパソコンを操作している長髪の女の人がいた。 おそらく、ツバキである。


「ツバキ・・?」

遠慮しながら声をかける。

作業に集中していたのだろう。今、気づいたと言うようにこちらに顔を向けた。ゲーム上のツバキより少し、若く見えるが背丈も全く同じでゲーム上のツバキと同一人物で間違いなさそうだった。


「あ、君は・・・光様・・・といえばわかりやすいかな?」

普段から、自宅警備をしている僕は友達はおろか、女の人とは全く喋らない。

しかも、ゲームの中のツバキの口調とは真逆な明るい雰囲気に余計に戸惑い、第一声を出すのに時間がかかった。

「はい、僕が光です。やはり、あなたがツバキ・・・さん?」

「どうしたの?さんなんて、気持ちが悪い。 そんなことより早くサーバーを止めないと。」

お前が言うなとツッコミを入れたいところだったのだが、慌てて作業に戻るツバキを見るとそんなこと言えなかった。

なんせ、これほどのサーバーを動かしているコンピューターだ。サーバーを落とすのも一苦労なのだろう。


「これをこうして・・・もうすぐ落とせそう・・・光くん、ちょっとこっちに来て。」

「は、はい。」

急に呼びかけられ、怯みながらツバキに近づく。


「よく、聞いて。ゲームの中の教会で言ったこと覚えてる?」

「君の事を忘れること・・・」

「よかった。覚えてくれてたか。それなら安心。じゃあもう一つ言わないといけないことがある。」

他に言わないことはなんだ。こんな時に、そんなに大事なことなのか。

僕は唾を飲み込んだ。

「私のことを忘れろって話なんだけど、このゲームはデスゲームなんかじゃないんだ。これはゲームを利用した人体実験。そして今、世間を賑わせている連続男女誘拐事件の首謀者。人の感情、特に恐怖についてこの男は研究をしていた。まだ多くの子供達がこの実験施設内に取り残されている。」

「は?デスゲームじゃないって、しかも誘拐事件だと」

僕はその誘拐事件を知っている。確か家に出る前にやっていたニュースで。

「私もその1人。長く閉じ込められていたけどこうしてサーバーを止める一歩手前までやって来た。」

「じ、じゃあ、これがデスゲームじゃないってことはこの手の切り傷は・・・お前が殺したと言った人たちはどうなったんだ。」

「それは幻覚だよ。脳にパニックを起こすガスをゲームを始める前に吸わされる。だからこれを飲んで。」

ツバキは手元に置いてあった小瓶を手渡して来た。

「その小瓶は解毒剤。脳を正常に戻すと同時に副作用でここ数日の出来事は全て忘れる。私のことも。でも中途半端な状態じゃ記憶が一部残ってしまう。それは完全に避けなくてはいけない。」

「だから、お前の事を忘れろと・・・じゃあツバキが殺した人達もこの薬を飲んで元の生活に戻っているって事でいいのか?」


デスゲームではなかったのは一安心だ。

そしてこのサーバーを落とせば全てが終わる。


「うん、私が殺した人たちはもう帰ってるはず。あとは私と君、それと君がプレイしている間に誘拐された人たちが数人。その人たちに関しても手は打ってある。覚悟を決めたらそれを飲んで。それと同時にサーバーを落とす。」


これで全てが終わる。

何日間、ここで誘拐されていたかは分からない。

外でこの事について伝えることができないのは心に残るが、命には変えられない。

僕は小瓶に口をつける。


「光様、ありがとうございました。これで全ては終わりです。貴方だけは・・・」


ゲームの中で聞き覚えのあるツバキの声が聞こえたと同時に体から力が抜け、僕は地面に体を打ち付けた。


「貴方だけは元の場所に戻してあげましょう。次、会うときはちゃんと安全なゲームの中で会いたい・・・よし、これで私を苦しめたゲームを終わらせることができた。バイバイ、おっさん。そして、ごめんエイギール・・・」

ツバキはもう片方の小瓶に口をつけ、そのまま倒れ込んだ。


気が付けば僕は路地裏の廃墟の中で倒れていた。

僕はふと、ポケットに入っていたスマホを確認する。

家を出て5日ほど経過していた。

何をしていたかわからない。

確かいつものようにゲームを買いにゲームセンターに行ったはず。

しかし、周りを見渡すとゲームセンターとは思わせないような錆びれた場所だった。

僕は力を振り絞って、廃墟の外へと出た。


眩しい夕日が照らしている。

「さあ、家に帰ろう。おかんにこっぴどく叱られる・・・」

僕はとぼとぼと家に帰った。



家に帰り、案の定こっ酷く叱られ、警察にも連絡を取り僕は事を終えた。

その晩、ニュースではあの少年少女誘拐事件について報道されていた。なんと僕がその1人であったこと。しかし、他の人たちはまだ見つからないという。


この事件は発生後、数十年経った今もまだ解決されていない。

なんせ、僕はその時の記憶を覚えていないために情報が集められないのだ。


しかし、1つだけ気がかなりなことがある。うっすらとした記憶だ。

確か、長髪の髪の女性と話したような。


まあよくある話だ。ひたすらゲームしかしてこなかった僕にはたまにゲームのキャラを現実の人と重ねる癖があった。おそらく家に帰る途中でゲームで出てきたキャラと似ている人を見かけたのだろう。

僕はまたコントローラーを持ち、ゲームを起動させた。

いつもやっているオンラインゲーム、ランキング機能が搭載されていて毎回2位だった。

「なんで毎回、1位になれないんだ。くそっ。」

この1位のユーザーはなんと僕のスコアを遥かに超えるスコアでの順位。

そのユーザーネームは『ツバキ』

どこかで聞いたことのあるようなユーザーネーム、見るだけで不思議な感覚に陥った。

でもまたよくある話で、こんな名前どこにでも存在する。きっとまた気のせいだ。

僕は今日もこいつを打破するために自宅警備の仕事に就く。


いつもは次回予告のような形で後書きを利用させていただきましたが、最終話なのでこの作品について少し語らせてください。

まず初めにこんな文法も文章構成もまだならないど素人の小説を全て読んでいただいた方、1話でもこの作品に触れた頂いた方に感謝いたします。本当にありがとうございます。

多いときは毎日、アクセス数を確認して1回でも興味を持っていただき、開いてくれたことを思うと心の底から嬉しい気持ちでいっぱいです。

この作品が今になって完成できたのもそのアクセスをして頂いた皆様のおかげです。

再度、お礼をいたします。ありがとうございます。


さて、 作品についてですがもう3年前なりますかね。その時期は丁度、現役の高校生でアクションアニメなどにはまっており普段書いているような恋愛小説ではないものに挑戦しようという意図で描いていたものです。

三日坊主で投稿しますと言っときながら何週間何ヶ月放置していた時期もありました。

何も浮かばず、諦めようと思った時もありました。


でも、小説って不思議なことに少し期間を開けたら無性に描きたくなるんです。

それがどんなにトンチンカンな物語でも・・・

さすがにこんな内容でこんなに長い期間をかけるのは論外だと重々理解しています。

そのせいか、物語で辻褄が合わない箇所が沢山出てきていると思います。

それはサボり過ぎた結果だと捉えて頂ければ幸いです。


趣味で描いてきた小説がここまで続くとは思ってもいませんでした。

おそらく、この小説を機に私はしばらく小説から遠のくと思います。

しかし、私が生み出して来たキャラは無くなることはありません。どんなにちぐはぐでトンチンカンな物語でもそのお話の中で生きています。それは忘れません。

今でも、前に書いた恋愛小説のキャラのことは好きですし、もちろんこの作品に登場して来た光やツバキのことも好きです。

もし、今後また小説をアップする機会がありましたらこの作品よりももっと面白く、心に響くような小説を生み出せるように頑張ります。

それまでしばしのお別れです。ありがとうございました。

そして、皆さんのとってかけがえのない物語が見つかりますように・・・


それでは皆様、最後にまた違う物語でお会いしましょう!!


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