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29.「ある日の昼の微笑」「腕枕」「佳き日」
「ある日の昼の微笑み」
ある日の昼 ふとこぼれた微笑み
それは日曜のカフェテラス
初夏の眩しい陽射しの中で
愛しいあなたと待ち合わせ
カプチーノを頂きながら
文庫本をめくっていると
ほら
慌てたようにあなたが
私の目の前に現れて……
そして、私はふと微笑んだ
あなたの笑みを感じながら
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「腕枕」
外は粉雪の十二月の
暖かいカフェの席で
あなたの隣に座って
はにかんでいる
ついさっきまで
あなたの腕枕で
眠っていた事を
思い出しながら
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「佳き日」
あなたが存在することを
此の世の何処かで
あなたと繋がっていることの
歓びを
ひしひしと感じてる
今日は人生最良の時




