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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

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655/1852

655 ゼルフィングスーパーマーケット

 ゼルフィング商会本店統括会頭室に転移する。


 ちなみに婦人が普段仕事しているのは執務室。統括会頭室で仕事をするときは会議するときに使うんだってよ。さらにちなみにだが、会長室はありません。オレがいるところが会長室だ!


「誰もいねーな?」


 秘書さんはいると思ったんだがよ。


「リロノリーなら他の秘書の教育してます。さすがにこれだけ仕事が多岐に渡ると、秘書が一人ではやっていけませんからね」


 ハイ、元凶が誠心誠意、謝ります。ごめんなさい!


「ま、まあ、最初の何年間は利益度外視でも構わんからよ」


 一応、アーベリアン国の商人ギルドに入っているが、村で雑貨屋していることになっている。


 登録もオレの名でやってるし、商人ギルドの年会費は払っている。村に払う税だってちゃんと納めている。書類上も立場的にも問題はねー。そのために領主も抑えてある。


 よほどのことがなければバレることもねー。バレてもエリナの国に移せばイイだけ。なんら問題はねーさ。


「そうもいきませんよ。世界貿易ギルドの立役者で異種族国家の仕掛人たるベーの商会なんです。そんな大雑把な商売はできませんし、示しもつきません。他の見本となる立場なんですからね、我々は」


 へ~そうなんだ。知らんかったわ。


「……まあ、商会の方はわたしたちがやります。ベーはベーのやりたいことをやってください。ただ、無闇矢鱈と商売は控えてください。まだ人材が揃ってないのですから」


「えーと、努力はしてみます」


 オレの出会い運は常時発動型。望むと望まないにかかわらず突然やって来る。流れでそうなっちゃうこともある。とてもわかったとは言えませんです。ハイ。


「まるっきり信用できない返事ですが、今はそれで納得しておきます」


 ハイ。それでお願いします。本当に努力はしますんで。


 頼れる婦人に敬礼して統括会頭室を出た。


 一階に下りると、ゼルフィングスーパーマーケット(?)が大反響。いろんな種族の奥様方がいっぱいいた。


「あら、ベーさん。お帰りだかや」


 店内を茫然と眺めていると、誰かに声をかけられた。


「……あ、ん、あ、ドワーフのおっちゃんの嫁さんか。なにしてんだ、こんなところで?」


 なにやらカートにたくさんの食料を入れてるが。


「なにって買い物に決まってるでねーか。食料買わなきゃ宿屋なんてできねーだや」


「なにも保存庫から勝手に持っていけばイイじゃねーか。タダなんだしよ」


 仕入れは同じなんだから買う必要ねーだろう。


「フィアラさんが帳簿つけるために食料や道具は買えって言っただよ。真っ当な商売をするためにって」


「そ、そうなんだ。まあ、婦人が言うならしょうがねーな」


 婦人に再度敬礼。ご苦労おかけします!


「そんで、宿屋は順調かい?」


 つーか、客なんて来るのか? ここに来るのオレの知り合いしかいねーのによ。


「ああ、順調だや。エルフの団体さんが来たでよ」


 エルフの団体さん?


「リュケルトか?」


「ああ。リュケルトさんとなんとかの氏族って言ってただよ」


 なんとかの氏族? リュケルトの一族じゃねーのか?


「何人連れで来たんだ、リュケルトのヤツ?」


「五十三人だや。なんだか一族総出で来たって感じだなや」


 一族総出? やっぱリュケルトの一族じゃねーようだな。リュケルトの一族、二百はいるし、村を出るような感じではなかったし。


「リュケルトは宿屋にいんのかい?」


「いや、牧場の方にいってるだや。馬の面倒を見てもらってるとかダンナが言ってたや」


 リュケルトの一族は森で暮らすエルフだが、なぜか馬を飼い、乗馬をする一族でもあったりする。


 まあ、馬と言ってもロバのようなサイズの生き物で、速さよりは長距離を走るのに進化したものだがよ。


「あーまあ、サラブレッドのような馬を見たら乗りたくなるか」


 狩人のリュケルトだが、馬を愛し、速さを求めるタイプの乗り手だ。走ることに特化したアカツキたちを見たらじっとはしてられまい。


「リュケルトが帰って来たら館に来るように言ってくれや」


「わかっただよ。ベーさんが帰って来たら教えてくれと言われてるだからよ」


 よろしくと我が家へと向かった。


 謎のキノコの集団やなんか見慣れぬメイドさんを横目に館へと入ると、まるでオレが帰って来るのを知っていたかのように執事さんとメイドさんズが並んでいた。つーか、メイドさん増えてるよね?


「お帰りなさいませ。ベー様」


「おう。ただいま。またメイドを雇ったのか?」


 うち、どんだけメイドを必要としてんのよ?


「はい。カイナ様から五十人ほどお願いされましたので」


 あの腐れ魔王、うちをメイドハウスにする気か?


「まあイイ。城を造ったときに必要だしな。よく訓練しておいてくれ」


「畏まりました。それと、牧場を世話する者を幾人か雇いました。毛長牛や家畜が増えましたので」


 あー牧場もシバダたちに任せてたが、さすがに無理な数になったか。館から距離もあるしな。


「わかった。親父殿に話しておくよ。足りなくなったら順次雇い入れてくれ。もし、土地が足りなくなったら開墾するようにしてくれ。誰もこない場所だ、文句は言われねーさ」


 あそこら辺はエリナの国になるところ。問題はねーさ。


「畏まりました。その方向で進めます」


「頼むわ。あ、ゼルフィング商会で何人か雇いてーから婦人にも言っといてくれ」


 人材がいねーって言ってたしな。雇えるなら雇い入れろだ。


「部屋にいる。リュケルトが来たら食堂に通してくれ。夕食はリュケルトととるからよ」


 いろいろやることがある。やれるときにやっておかんとな。


 まずは殿様に連絡だ。


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