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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

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1375/1852

1375 花*花

 転移結界門を出ると、ボブラ村は夜だった。


 まったく、時差とは厄介である。ブルー島時間では早朝なのにボブラ村では夜とか、ブルー島に住んでるヤツらはよく暮らしていけてるよな。オレなら時差ボケで調子を崩す自信があるぜ。


「それもべー様のやらかしですよね?」


 やらかしとか言わないで。ブルー島はオレだけ住むはずだったんだからよ。


「あ、べー様。お帰りなさいませ」


 横から声がして振り向いたら、狼系の獣人が現れた。な、なんだ!?


「あ、ああ。ただいま。なにしてんだ?」


「館の警備です」


 うち、警備するほどの家だったっけ?


「あ、おお。そうか。それはご苦労さんな。風邪引かないようにな」


 ボブラ村はまだ冬。気温も低い。全身毛で覆われていても寒いだろうよ。


「はっ! ありがとうございます。気をつけます」


「ところで、館には入れるのかい?」


 この世界じゃ、田舎ほど戸締まりは厳重にする。まあ、鍵などはないが、内締めや戸板をしたりはする。うちはオレの結界で厳重、と言うよりは鉄壁にしてたがな。


「はい。入れます」


 と言うので館に向かうと、先ほどと同じ狼系の獣人が扉を警備していた。


「お帰りなさいませ」


 一礼して扉を開けてくれた。うち、完全に魔王城になってんな……。 


「四天王とかいたりしないよな?」


 まあ、これだけ厳重にしてたら四天王なんて無駄職でしかねーけどよ。


「お帰りなさいませ」


 久しぶりに執事さんが現れた。


「おう、ただいま。家を守ってくれてありがとな」


 執事さんがなにをしているか知らんけど、メイドたちのトップは執事さんだ。とミタさんに聞いた。なら、いろいろやってるってことだ。


「恐縮です」


「ってか、寝ずにいたのかい?」


「起きて迎えるのがわたしの役目ですので」


 大変な仕事だこと。オレには絶対につけねー職業だな。


「食堂はやってるかい?」


「はい。なにか召し上がりますか?」


「いや、離れで食ってきたからイイよ。コーヒーを頼むわ」


「畏まりました」


 執事さんにお願いして食堂へと向かった。


「ん? コンビニ、どうしたんだ?」


 なにかアウト寄りの名前と外観だったのに、木目調の外観になり、名前も『花*花』になっていた。


「奥様がファミリーセブンだと言い難いとおっしゃいましたので、名を募り、厳正な審査の上、花*花となりました」


 まあ、確かに言い難いわな。アウト寄りの名前なんてよ。


 中を覗いたら中はそんなに変わらなかった。まあ、品物はこの世界で使えるものしかねーが、やけにお菓子が多いな。うち、そんなに食わしてないな?


「メイドたちの要望です。非番のときに部屋に集まってお菓子パーティーをするのが流行っておるようで……」


 弛んどるとばかりにため息をつく執事さん。女ばかりの職場を仕切るのは大変だろうよ。


「執事業が辛いならカイナに口利きしてやろうか?」


 と言うか、よく家の仕事をやってるよな。闇の世界で暗躍してそうな雰囲気なのによ。


「いいえ。わたしは、ゼルフィング家に、ベー様に仕えられたことに誇りを持っております。この命尽きるまでお家で働かせていただきます」


 どんな生き方、考え方をしてきたかわからんが、執事さんが満足してるならオレがどうこう言う資格はねー。好きにしろ、だ。


 花*花を一周してから食堂へと向かった。


 食堂には何人かのメイドがいて食事をしていた。夜中に食うとか、ご苦労さまだよ。


「オレに気にせず食事を続けな」


 立ち上がろうとするメイドさんたちを制する。貴重な休憩をオレのために使う必要なんてねーよ。


「お。囲炉裏も掘り炬燵にしたんだ」


 冬になったらしようと掘り炬燵仕様にしてたが、まさか使うとは思わなかった。誰にも説明はしなかったのに。


「べー様。炭を入れますか?」


「炭?」


 炬燵布団を捲ったら練炭コンロが入っていた。こりゃまた懐かしいこと。


 前世でも子どもの頃に見たものだ。誰からの情報だ?


「マーロー様が欲しいと仰いましたので設置しました」


 マーロー? 誰だっけ?


「つい昨日まで一緒にいたしゃべる猫ですよ」


 あ、あー! あいつそんな名前だったっけ。ってかあいつ、練炭なんて知る年代だったのか? 三十手前で死んだと思ってたのに。


「そうだな。頼むわ」


 寒くはねーが、練炭の暖かさはまだ記憶にある。久しぶりに感じるのもイイだろう。


 すぐに火がついた練炭を入れてもらい、炬燵に浸かった。


 ちなみに、オレんところでは炬燵に浸かると言ってました。皆のところはどうだった?


「おーあったけー!」


 これぞ冬の炬燵って感じだな。あ、ミカン食いたくなった。


「ミカンある?」


 控えているメイドさんに尋ねた。


「はい。すぐにご用意致します」


 あ、あるんだ。それも茶猫の要望か? 


 本当にすぐミカンを持ってきてくれ、何十年か振りにミカンをいただいた。あーすっぺっ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 電気式が出来るまで一酸化炭素中毒で 中に入り込む猫やバカップルを葬り去りまくった デストラップを配備したんか(明後日の方を見ながら
[一言] あ~♪よかったな~♪あな~たが~居て~♪(それ以上はいけない) マーロー、炬燵を求めるのは猫の本能だろうけど練炭炬燵は潜っちゃ駄目よ?死ぬよ?(べー結界があればどうとでもなるだろうけど)
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