セットアップ空間
the Holystar from a Galaxy - Souji Yamato
クリスが、気落ちしている間に、周囲の景色が変わりました。
そこは、広大な『白い空間』です。
創世神Xrokこと、天の声が告げます。
『世界システムのサブシステム【個人システム】を導入しました。
本システムは、異世界のサイボーグの【貴女】を解析して完成しました。
――そこで、早速、功労者の貴女に、説明を行います。
よろしいですか?』
「え‥‥はい」
『まずは、能力覧に、才能をセットします。
――貴女の場合、僧侶、野戦士、棍術、クリスマッシャー他ですね?
クラスの熟練や、必殺技とかも、ギフトの扱いです。
どうでしょう?』
「ギフトに、盗賊とかもあるのは、理解できるけど‥‥娼婦って?」
『貴女の場合、娼婦ギフトの必要容量が、ゼロだからです。
ギフトは、能力覧の許容量まで、詰め込めます』
「うっ、2千年間『性的奴隷』にされた、結果だろうけど‥‥」
『その通りだと、思います』
「なんか、恥ずかしい‥‥」
クリスは、赤面しながら、恥じらいました。
その様子は、彼女を2千年も辱めた『純情設定』の影響で、可憐です。
しばらく、クリスは、自分の能力覧を、真剣に眺めていました。
さらに、天の声が告げます。
『それと、貴女の服装を、村人の夜着から、狩人の服に着せ替えます。
――次は、装備システムの説明です。
狩人の服に、魔核(マナコンバーター)を適用すると、装着枠が現れます。
装着枠には、装置を格納できます』
「ん、ボクの服‥‥装着枠の装置『シールド増幅器』って?」
『いわゆるシールド【不可視防護幕】を、強化するドライブです』
「加速装置は?」
『素早さを上げるドライブです』
「なんか、ファンタジーと言うより‥‥SFっぽい」
『個人システムは、いうなれば、ファンタジーのSFサブシステムです』
「あっ、そうか、ファンタジーに、サイボーグとかの科学技術を‥‥」
『そうです。導入するためです』
「ところで‥‥『仮想ロングセンサー』発生装置って?」
『ONにすると、頭頂部が、映像の『ウサギの耳』で飾られます。
それにより、知覚に、恩恵が付きます』
「そっか‥‥野戦用の『実体ロングセンサー』の代わりなんだ?」
『ダンジョンでは、実体的なウサギの耳は、低い天井で邪魔になります。
そこで、改良してみました』
「これなら、屋内戦でも、困らないね!」
クリスは、かなり、喜んでいます。
彼女は、装備システムに、満足しました。
クリスは、自身の『能力や装備』の設定を、点検しています。
やがて、天の声が言います。
『それでは、新型ダンジョンで、冒険してもらいます。
詳しい説明は、実際に、体験してもらいながら行います。
――よろしいですか?』
「はい、楽しみです」
クリスが、そう答えると、彼女の身体が、別の場所へと転移しました。
そこは、背後に、仮想の入口らしき『両開きの木の扉』がある、石造りの部屋です。前方には、かなりの奥行きの通路があります。
こうして、クリスの冒険‥‥ただし、チュートリアル付きが始まりました。
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