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便利すぎるアイテムバック

 

 まぶしい朝日で目が覚める。

 昨日早めに寝たおかげか目覚めはすこぶる良い。

 洗って干しておいた下着は無事乾いたようだ。


 服は乾くかわからなかったので仕方がなく昨日と同じだ。

 さくっと身につけ外に出る。裏手の井戸は自由に使ってよいと教えてもらった。

 井戸で水を汲み、顔を洗う。


 うん、冷たくて気持ちいい

 このあたりの気温は年中変わらず温かいらしい

 大きな川もないため、水害もない。

 とても過ごしやすい場所だ。


 冒険者ギルドがあるためワープしてほかの拠点へ行くのも簡単なため交易は盛んだ。

 しばらくしたら違った街も見てみたい

 朝夕は食堂で各自とるようだ。

 昨日はくいっぱぐれない女将さんが気を使ってくれたらしい。

 ありがたいことだ。


 メイン通りへ出ると、昨日の夜の騒ぎは何だったのか静まり返っている。

 街の中央にさしかかると鎧などを付けた人がそれなりに見られた。


 両開きの扉が大々的に空いている建物があった。

 恐らくあれが冒険者ギルドだろう。

 入ると朝早くなせいかちらほらとしか利用者がいない。


 出入り自由でカウンターに掲示板、ワープポイント、ダンジョン入り口がある。

 ギルドの建物の中にダンジョン入り口があるとは驚きだ。


 少々眠そうな登録カウンターの受付嬢に話しかける。


「すみません、冒険者登録について知りたいんですけど」

「僕何歳?10歳にならないと冒険者登録は出来ないのよ?」

「14歳なんですけど……」

「えっあらそうなの、ごめんなさいね。」


 まるで悪いことをした子供を論すように言われてしまった。

 10歳にも見えないのか?いや、まあたしかに元兄たちに比べたら背も低いしガリガリだけど……

 いっぱい食べで寝れば伸びると信じよう。


「一応ステータスカード見せてくれる?」

「登録をするかわからないのに見せないといけないんですか?」


 そんなにうそを言っているように見えるのだろうか

 ちょっとジと目になってしまうのも仕方あるまい。


「それもそうね。説明するわ。まず冒険者ギルドに冒険者として登録すると大きなメリットは4つあるわ。

 1つ目、掲示板に張ってあるクエストが受けられるようになる。

 2つ目、ギルドで確保しているダンジョンを無料で利用できる。

 3つ目、ワープ地点の経由が簡単にできる。

 4つ目、パーティを組むことができる。

 以上よ。逆にギルドに参加していないと街に入るのに念入りにステータスカードをチェックされたり手数料を取られたりするわ。」


 冒険者ギルドに入らないとかなり不便になりそうだ。


「緊急時の強制招集などはないのですか?」

「ないわね。何かあってもその街のギルド職員や衛兵が対応するから強制招集はないわ。みんな身分証明書が欲しくて入るのが多いからね」


 冒険者ギルドの登録は国籍確保のようなものなのかもしれない。

 4つ目のパーティが組めないのは結構痛手かもしれない。


「パーティを組まずに冒険する人は少ないのですか?」

「そうね。最大6人で組めるから一人は少ないわね。奴隷を連れて行くのも無理になってしまうわ。奴隷は冒険者のパーティに入っていないとダンジョンに潜れないから」

「そうなんですか、奴隷はどこで手に入ります?」

「この街だと2日おきに冒険者ギルドで安く売り出さるか、メイン通りで奴隷商人が扱っているわね。値段はそれなりにするわ。ほかの街だともっと多くお店があるわね」


 特に入らない方が良い理由はないな。

 逆に冒険者ギルドに入らないとこの先きつそうだ。

 ステータスカードを確認される前に第一職業を入れ替えておこう。



 〚クライマー〛

 ヒューマン 14歳 男

 元貴族

 ただの人Lv.1  狩人Lv.4  薬師Lv.2

 シャツ  半ズボン  革の靴  帽子  ダガー


 ボーナススキル(隠匿)

 SP:7

 職業再振り分け

 sp再振り分け

 話術Lv.6

 鑑定Lv.2

 幸運



 昨日の夜確認し忘れていたが、キャタピラーを狩ったおかげか狩人のレベルが上がっている。

 SPも増えているので後で組み換えよう。


 ただの人Lv.1と狩人Lv.4を入れ替えておく。


「登録料として10デルかかるけどどうする?冒険者ギルドをやめるとき返ってくるわ」

「じゃあ登録お願いします」


 断る理由はないだろう。ポケットから10銅貨を出す。


「そしたらこの板の上に手を置いてステータスカードを私にだけ見せて」

「はい」



 〚クライマー〛

 ヒューマン 14歳 男

 元貴族

 狩人Lv.4  

 シャツ  半ズボン  革の靴  帽子  ダガー


「称号は伏せておくこともできるから見せなくても大丈夫よ。称号はトラブルのもとにもなるから」


 称号?元貴族って部分かな?

 消えろと念じる


 〚クライマー〛

 ヒューマン 14歳 男

 狩人Lv.4  

 シャツ  半ズボン  革の靴  帽子  ダガー



 受付嬢の言う通りきれいさっぱり消えた。


「じゃあこの情報で登録するけれどよいわね?」

「はい」


 答えると同時に手を置いていた板がほんのり暖かくなった。

 情報を入力してるのだろうか?


「はい、もういいわ。これがあなたのギルドカードよ。無くさないようにね。見えるところに括り付けとくといいわ」


 木の板でできたギルドカードを手首に括り付ける。

 身分証明書だから無くしたら大変だ


「ギルド貢献度によってギルドカードの素材が変わっていくわ。木の板の次は銅の板。鉄、銀、白銀、金、白金となるわ。はじめは皆Fランクの木の板スタートよ。ランクが上がれば受けられるクエストが増えるわ。頑張ってね」

「ありがとうございます」


 はれてこれで私も冒険者だ!

 早速多種多様なクエストが張られているクエストボードを見る。


 Fランクが受けられるものは薬草採取や洗濯、食器洗いぐらいだ。

 お使いのような内容ばかりだ。


 初心者なので仕方がない。とりあえず薬草採取5枚があったのでカウンターで受けることにする。


「依頼内容Fランク。契約期限はとくになし、契約金もなし。達成報酬は10デルです。よろしいですね?カードに情報を入れます。」

「はい。お願いします」


 黒くなった気の板が返ってきた。

 どうやら、クエスト達成可能なタイミングで元の色に戻るらしい。

 採取系であれば、手持ちに納品アイテムが一定数あること。

 討伐系であれば、指定数モンスターを倒したら。といった具合だ。


 薬草採取クエストは素材屋で売るのと同じ値段だが、

 冒険者ギルドで売るとギルド貢献度があがる。


 なので、薬草採取は当面冒険者ギルドで売るのがベストだろう。



 受付が終わるとちょうど鐘が3度なった。


 鍛冶職人と面会だ。

 材料は手に持っているのでこのまま向かう。


 昨日来たとき同様にごった返している。

 まあ、いつ来ても面会してくれるかどうかわからない職人だからだろう。


 部屋に入ると昨日と同じ席に同じお姉さんが座っていた。


「こんにちは」

「お待ちしてました。こちらへどうぞ」


 お姉さんに案内され、ついていく。

 もし面会が失敗してアイテムを作ってもらえなくても

 時間はかかるかもしれないが私自身でアイテムを生成する予定なので問題ない。

 気楽に行こう。


「こちらです。入ってください」

「失礼します。」


 小部屋には気難しそうな鉢巻を巻いたいかにも職人です!といった雰囲気のおじさんがいた。


「こんにちは。今日は時間を割いて頂きありがとうございます。」

「うむ。座れ」


 失礼しますと言って座る。


「今回はアイテムバックを作っていただきたく来ました。」

「うむ」

「素材アイテムはこちらで用意しております。」

「うむ」

「確認をお願いします」

「うむ」


 うむって返事がこの人の普通なのだろうか?

 会話をこっちが一方的に進めているがただ単に話ベタか?


「この二つの〚食用ウサギの上革〛でアイテムバックの作成をお願いしたいです。30デルでしたよね」

「うむ……32デルだ。糸がない」


 糸がない?裁縫糸ではだめか?


「裁縫糸ではだめですか?」

「食用ウサギの上革を使うのであれば裁縫糸でなければならない。普通の糸では強度が足りない」

「そしたらこれを使ってください」


 素材屋で売る予定だった〚銀の裁縫糸〛だ。ポケットに入れておいてよかったー


「うむ。残った糸はどうする?」


 アイテムバック作りに全部は使い切らないようだ。

 半端で会ってもしょうがないのでこのさいだ。プレゼントしよう


「もしよかったらもらってください。」

「ありがたくうけとろう。では早速作るので少し待て」

「はい」


 少しってどのくらいだろう。でもここで出ていって職人の気が変わったら面倒なので静観することにした。

 向かい合ったまま職人はゆっくりとした動作で〚食用ウサギの上革〛2つを右手に持ち、〚裁縫糸〛を左手にもった。


 もしやここでアイテム生成するのか?

 どうやって作るのかワクワクだ。日本の針で布を合わせるなどの方法ではないようだ。


 素材アイテムが発光し始める。

 輝きが収まるころにはアイテムバックと思われるものと、〚裁縫糸〛の半分が残っていた。


 なるほど。わからん!!!


 完璧にスキルによる生成だとわかった。


「完成だ」

「わあああ!ありがとうございます。」


 渡されたかばんを鑑定する


 〚アイテムバック中〛


 肩掛けカバンの形をしている。

 開くとアイテムボックス欄が出てきた。

 どうやら素材ごと枠で区切ってある程度数はいるようだ。


「アイテムバック中はなかなかできない。良い仕事ができてよかった。何かあったらまた来い。カウンターでトルデに取り次げと言え。」

「ありがとうございました!」


 心なしか満足そうにアイテム職人は奥の部屋に入っていった。


 店を出て、アイテムバック中を早速装備して〚裁縫糸〛を入れてみる。


 〚アイテムバック中〛

 ・〚裁縫糸〛10個

 ・〚銀の裁縫糸〛3個

 ・銅貨42枚


 きちんとまとまっているようだ。

 重さもあまり感じない気がする。こんなに早くカバンが手に入るとは思わなかった。

 最大どれだけの量が入るのかはわからないが、しばらく荷物で手一杯になることはないだろう。


 ルンルンのまま素材屋さんに向かう


「こんにちはソルティさん!」

「こんにちは!クライマー君!お、もしやアイテムバックかい!?」

「そうなんです。紹介状ありがとうございました。おかげでこんなに早く手に入れることができました!」

「いやいやいいってことよ。今日はどうしたの?売り?買い?安くしとくよ~」

「〚裁縫糸〛と、〚銀の裁縫糸〛を売りたいのと、調味料を購入しに来ました。」


「銀の裁縫糸とか、レア素材はとっておいた方がいい。追々アイテム製造で使うからね。裁縫糸は1つ2デルで買い取ってるよ。調味料はこの調味料セットがおすすめ!塩、砂糖、胡椒が1セットで10デル!」

「裁縫糸10個だけ売ります。あと調味料セットください。」


 裁縫糸を10個アイテムボックスから取り出しカウンターに並べる。

 ソルティさんは一つ一つ眼鏡をかけてチェックする。やはり魔道具的な何かなのだろう。


「そしたら裁縫糸20デルで買い取りと、調味料セット10デル販売で、10デルお渡しするね」

「ありがとうございます。」


 所持金は52デルとなった。

 調味料セットは小瓶に大さじ3ずつそれぞれ入ってる形だ。

 アイテムバックも手に入って52デルもあれば今日はこのまま何もしなくても黒字だ。

 まあ、冒険に出るんですけどね


 ホクホクと大通り、とある店を過ぎようとしたとき前方を知らない男性に塞がれた。


「奴隷はいかがかな?」


 初対面の相手だ。

 明確にこちらが欲しいものを当ててくる。

 今まで失礼にあたると思い、人に対して鑑定スキルは使用してこなかった。

 が、今回は自己防衛という事で鑑定を使う。


 〚リッド〛

 奴隷商人Lv20 ヒューマン 男 40



 この街で店を構えているという例の奴隷商人だった。

 しかもレベル20って結構高くないか?


 それよりも目的はなんなんだ。


「ぶしつけに失礼な人ですね」

「失礼いたしました。お詫びに奴隷の値段を3割引きとさせていただきましょう」


 軽く頭を下げ謝罪する奴隷商人リッド。


 いきなり交渉か?3割引きは心惹かれるが、そもそもの値段を知らないのだから乗るわけにはいかない。逆に割り増しされるかも。


 第一礼儀がなってない人は気にくわないので却下しようかと思ったが

 高級店に入る勇気がこの先出てくるだろか?

 冷やかすだけ冷やかして帰る心構えでいってやろう。


「是非一目見ていってください」


 よし言質はとった。


「案内してもいましょう」

「いらっしゃいませ」


 お店に入れてもらう。

 調度品をぱっと見る限りでもすぐわかる高級店だ。

 店内は明るく1回は高級ホテルのラウンジのような作りとなっている。


 奴隷商人案内の下、2階の来賓室へ通された。

 ローテーブルを挟んで革ソファが置いてあり、絨毯、絵画など落ち着いた色でまとまっている。


「連れてまいりますのでおかけになってお待ちください」


 恭しく男が部屋を出る。浅く腰掛けて待つことにする。

 間をおかず、紅茶が運ばれてきた。


「お飲み物をお持ちしました」


 そう言って丁寧に入室してきたのは15歳ぐらいの美少年だった。


 低すぎないあどけなさの残る声にラピスラズリのように深く輝く青の瞳。

 ゆるくカーブを描く髪はクリーム色でふわふわとしており動作の度に違う色を醸し出す。

 色白で、すらりと伸びた手足。生きた芸術品だ。




 思わず頭を抱える。

 冷やかしで済ませる予定がすごくほしくなってしまった。


 これが奴隷商人の狙いだというのか!!!!

 ちくしょう!まんまとはまったよちくしょう!!!


「お気に召していただいたようで何よりです」


 いつの間にか戻ってきていた奴隷商人が向かいのソファに座っていた。

 せめてもの抵抗に恨めしそうな瞳でにらみつける。


「……いくらですか」

「いくらで買っていただけますか?」


 奴隷商人ではなく美青年が質問に答えた。

 ぐっそんな!!!小首をかしげていうなんて!反則だよ!!

 いかん、冷静になれ。

 借金なんてできない。それに、奴隷制度もよく分かっていない。

 いざとなったら人体錬成極めてやる。

 いかんいかん落ち着け。


「あいにく昨日自立したばかりでしてお金は雀のほどもありません」

「ほう、14歳なのですね。世知辛い世の中ですね」


 何がしたいんだこの奴隷商人。

 個人情報を聞き出したいのか?まあ、どこの世界も情報はお金になるけど

 もしや、天辺を見せてほかの店に活かせないようにしている……とか?

 考えすぎかなあ?


「ぶっちゃけると奴隷制度についてもよくわかっていないので購入するしません。なのでお客にはなりえません」

「いえいえ、冒険者さまでしたらすぐこの子に手が届くようになりますよ

 ご説明させていただきます。」


 ものすごくよい笑顔で饒舌に説明が始まった。


「まず奴隷に人権はありません。

 扱い方は()()()()()()です。

 奴隷は奴隷紋で縛られ、主人に危害を加える事ができません。

 また、主人の命令に逆らうと奴隷紋が働き、度合いにより体にとんでもない痛みが走ります。」


 ひえ、人権がないとかしょっぱなからぶっ飛んでる。

 逆に奴隷紋で縛られるなら、冒険中背後から、ざっくりもないのか。


「奴隷の種類は複数あり店舗によって違います。

 当店では、見目麗しい鑑賞用奴隷。戦闘特化の戦闘奴隷。礼儀作法の教育を受けた給仕奴隷。店で働く労働奴隷。が目玉商品となっております。」


 目玉商品ねえ。

 とりあえず、高級店だけあって実用的な奴隷が多いのはわかった。


「ちなみに彼は金貨30枚となっております。」


 30万デルか……

 例えば一日100デル利益を上げて3000日か。

 おじさんになっちゃうなあ。まあ、このままこの街でちまちま稼ぐつもりはないからもっと短いだろうけど、その頃には彼は売れちゃってるだろう。


「店の1番ですか?」

「はい。当店一の鑑賞用奴隷です」


 まあ、ウッド家基準となるが、30万デルは子供でもやりくりすれば出せるかどうかのギリギリの値段だ。

 ワックス君が、装備品は30万でそろえたのだとどや顔で言っていたし。

 宿屋が1泊40デルだから、元実家は結構金持ちだったようだ。


 何はともあれ彼は無理だ。第一あんな麗しい見目を維持するのにどれだけのお金がかかるのか。

 衣食住の確保も考えにゃならん。

 前世の化粧水やらなんやらでかかった費用を考えると却下だ。


 それに完成された美は飽きてしまうだろう

 私の手で原石を磨く方がより楽しいに決まっている育成ゲーム大好きだったし

 冷静になって思う、彼とは性格が絶対合わない。


 元女の勘だ。今男だけど


 さて、ここは高級な奴隷店らしいけど、一応確認しよう。


「病気や体が欠損して満足に働けそうにない奴隷はいますか?」

「……居ますが、寿命が短いものばかりですよ」

「次回見せてもらうこととします。」


 奴隷商人の表情がすごくうれしそうな表情だ。

 新しいおもちゃを与えられた子供の笑顔だ。

 なんか気持ち悪いので颯爽と店を去る。


 やはり、欠損奴隷は存在した。

 飢餓でまず売られるのは労働力とならない人だろう。

 病気を治すには薬が必要だ。

 あとは主人が手ひどく扱って売るのも粗悪品扱いで可能なのだろう。


 しかし、今はまだ上級回復魔法も覚えいないので良い原石がいてもどうにもならない。

 すべては自分の生活基準がそろってからだ。


 今日は薬草採取のクエストを何度もクリアしたいので西方面の街道へ向かう。

 ダンジョンに一人で入る人はいないそうなので、フィールドで稼ぐとしよう。


 前回むしった薬草が枯れていなければ根こそぎ持って宿屋で育成したい。

 雑貨屋でスコップとバケツ3つ。ジョウロを購入する。

 ついでにコップと簡易水筒(冷却機能なし)、布を複数枚、

 職業取得に使えそうな裁縫道具セットと調合台もお手頃だったので購入した。

 これだけ買って計45デル。事前投資は必要経費だ。


 西の街道を進みつつ増えたSPを使う事とした。


 〚クライマー〛

 ヒューマン 14歳 男

 狩人Lv.4  ただの人Lv.1  薬師Lv.2  商人Lv.1

 シャツ  半ズボン  革の靴  帽子  ダガー


 ボーナススキル(隠匿)

 SP:           

 職業再振り分け      手当てLv.1

 sp再振り分け       

 話術Lv.6         

 鑑定Lv.2         

 幸運



 SPを6使う事でフォースジョブ欄が解放できた。

 新しくいつの間にか手にしていた商人を枠にはめる。


 ジョブによって効果も変わりそうなので積極的につけていきたい。

 回復魔法は???と表示されており、スキルにも取得条件があることが分かった。

 おそらく手当てのレベルを一定以上にする必要があるだろう。

 鑑定レベルは上がっていなかったのでもっと積極的に使っていく必要があるだろう。

 

 もうそろそろ昨日葉っぱだけむしった薬草がある場所だ。


 〚草〛

 〚草〛

 〚薬草〛

 〚草〛


 どうやら1日で葉っぱがまた生えてくるようだ。

 購入したスコップで根っこをできるだけ傷つけないように掘り起こす。

 バケツにそれぞれ無事3束収穫できた。

 アイテムボックスにそっと収納する。まだまだたくさん入りそうだ。


 大部分の掘り起こしはスコップを使ったが泥だらけになってしまった。

 顔にも泥が付いていそうだ。鏡がないのがつらい。


 作るか。

 アルミ二ウムとか金属にしては柔いから頑張って伸ばせばいける気がする。また明日、素材屋さんで聞いてみよう。

 明日は冒険者ギルドで奴隷販売がされるのだ。できるだけ稼ぎたい。

 もしかしたらってことがあったら逃したくないし。


 今日はこのまま森に入ってみることにする。

 恐らくだが薬草がこれだけいっぱいあるのなら、毒消し草や木の実などより多く手つかずで生息してるはず。

 予想は当たっていた。

 アイテムボックスに片っ端から詰め込む


 〚薬草〛

 〚草〛

 〚ララの実〛


 新発見。ララの実。ラズベリーより深い赤身の甘酸っぱいフルーツのようだ。

 遠慮なく採取する。


 時々食用ウサギを倒しつつ黙々と作業したおかげでアイテムが結構増えた。

 太陽の位置からして、今は大体16時ぐらいだろう。


 川で泥のついた服をすすぐ。今世は男だから上はさっと着替えるくらい大丈夫だろう。

 服屋で購入した予備の上を着てびしょぬれの服はアイテムボックスに入れてもほかの荷物はぬれなかった。宿屋に戻ったらさくっと干そう。


 大量の薬草は明日の朝にギルドに行き売りさばくとしよう。

 FランクからEランクの冒険者になれたらよいなあ。



お読みいただきありがとうございます。

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