メチル&プレデトースTRPG ルールブック1
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メチル&プレデトースTRPG
~ ケモプレデーションゲームス作 ~
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■獣人とモンスター
ここはやがてモンスターになる獣人と、かつて獣人であったモンスターの暮らす世界。
獣人は植物の放つマナと呼ばれる糖からエネルギーを獲得でき、何かを食べる必要すらなくなっていた。
けれども、獣人はDNAメチル化が進行するとモンスターとなる定めにあるのだ。
DNAはたんぱく質の設計図。シトシンがメチルシトシンに代われば対応するたんぱく質が生成できなくなってしまう。
植物の放つマナを分解する酵素が生成できなくなってしまい、他の獣人がマナを分解して生成したプレデトースからしかエネルギーを得られなくなってしまうのだ。
そうなってしまえば、もう他の獣人を狩る他ない。そうなってしまった存在こそがモンスターだ。
●モンスターのカースト
モンスターには、一次消費者、二次消費者、三次消費者の3つのカーストが存在する。
一次消費者は獣人を直接狩り、二次消費者は一次消費者を狩ることで社会に帰属し、三次消費者は二次消費者を狩ることで社会の外から生態系の調和を保つ役割を担っている。
全てのモンスターが二次消費者になれば、モンスターは皆共倒れになってしまう。三次消費者がいることで、三次消費者に狩られたくないから一次消費者を選ぶものも出てくるだろう。三次消費者は生態系の抑止力として機能する。そればかりか、二次消費者自ら一次消費者に転落し、二次消費者が腐敗してしまう事態を未然に防ぐ役割もになっている。
■このゲームについて
このゲームは、一次消費者や三次消費者といった社会の枠組みから外れたモンスターを討伐する狩人所属の獣人となり、モンスターを討伐するゲームだ。
ゲームの主催者であるゲームマスター(以下GM)と、狩人所属の獣人になりきり、そのキャラクターの行動を決定するプレイヤー(以下PL)の2つの役割が存在する。
プレイヤーがなりきり操作する獣人をプレイアブルキャラクター(以下PC)と呼び、GMは、PCの取り巻く状況をプレイヤーに伝え、PCの取る行動をプレイヤーから聞き、PCの取った行動の結果をプレイヤーに返す役割を担う。
プレイヤーの推奨人数はGMを除外し、1~3人程度を想定している。
■空腹度とメチル化進度
PCには空腹度とメチル化進度、2つのパラメータが存在する。
空腹度はキャラクターがどれ程エネルギーを必要としているか、それを表すパラメータであり、精神的ショックや物理的ダメージで増加していく。
それに対して、メチル化進度はDNAメチル化がどの程度進行しているのか、それを表すポイントである。メチル化進度が7になれば即モンスター化してしまう。注意して管理しよう。
●行為判定
このゲームでは、PCの行動がどの程度順調に行ったのかを決定するために、ダイスロール(賽子を振ること)による判定処理が行われ、これを行為判定と呼ぶ。
行為判定ではGMの指定した回数だけプレイヤーはd6を振ることになるだろう。d6とは1~6の6つの整数それぞれが均等な確率で出るサイコロのことを指し、行為判定では3以下の出目が出る度、PCの空腹度が1増加することになる。PCがその行動にどの程度エネルギーを費やしたのか、それを判定するのだ。1回の行為判定でd6を振る回数は、通常1回となる。ただし、山場の戦闘などでは、3~4回振らせても良い。
ただし、行為判定の直後、メチル化進度を1増加させることで、その判定による空腹度増加を無効にできる。これはメチル化進度を上げることで困難を未然に予見し、首尾よくことをこなしたことを表現するルールだ。例えば、空腹度が3の時、行為判定によって4空腹度が増加して7になってしまった場合でもメチル化進度を1上げれば、空腹度3に戻すことができる。
●メチル化判定
空腹度は増加するばかりではない、PCは獣人であることから植物の放つマナを分解しプレデトースを生成する酵素を持っている。故に空腹度を回復できることだろう。
しかしながら、メチル化進度は回復できる空腹度の量に影響する。メチル化が進めば、それだけマナを分解し、プレデトースを生成する酵素が作れなくなってしまうことをあらわす。
GMは時をみて[7-メチル化進度]だけプレイヤーにd6を振るよう告げて良い。3以下が出たd6の個数分空腹度の回復が発生する。これをメチル化判定と呼ぶ。
さて、ここで1つ疑問が浮かび上がる。何故空腹度を回復するのにメチル化判定と呼ばれるのか、疑問に思った方もいることだろう。メチル化判定で生じるのは空腹度の回復だけではない。場合によってはPCのモンスター化も発生する。それは空腹度を回復してなお、空腹度が6以下に収まらなかった、即ち7以上だった場合に生じる不幸なできごとである。PCのメチル化進度は即座に7まで上昇し、完全なモンスターとなり、PCとしてはロストしてしまう。
●PCのモンスター化
PCとしてはロストしたキャラクターもそこで終わりではない。ロストしたキャラクターを操作していたプレイヤーは、そのキャラクターがこれから一次消費者として生きるのか、二次消費者として生きるのか、三次消費者として生きるのか、それを決定すること。
モンスターとなりPCとしてはロストしてしまったキャラクターにも理性や自我は残り続ける。
モンスターとなってなお倫理的ジレンマに苦しみ続けるのだ。
●大休憩
もし、見事メチル化判定にて、空腹度が6以下に収まったPCがいるなら、それを操作するプレイヤーは、そのPCの空腹度を0に戻しても良い。
これを大休憩と呼び、1回のゲームプレイに1回だけ行える。
■PCの作成
このゲームはゲームブックやなりきりチャット風プレイを想定した簡易的なTRPGだ。キャラクターごとの能力値の差についてはTRPGでありながらそこに焦点を当てず、空腹度とメチル化進度の管理に重きを置いている。そのため、そのキャラクターが何獣人なのか、その種族とキャラクターの愛称である名前を決めるだけですぐにゲームを始められる。
■プレイエイド
ここでは、プレイにあたってガイダンスを示している。
●メチル化判定のタイミング
初めてこのシステムに触れるGMが迷うのは、いつメチル化判定を行うのかという点である。この点については、GMがモンスター化するか否か今すぐ判定するべきだと思うタイミングやここで一旦空腹度による回復を行うべきだとみなしたタイミングで行うのが良いだろう。場合によってはシナリオ終了時のみ行うことで、ゲーム終了時点までロストさせないようにすることも可能である。
●メチル化進度の回復
同じキャラクターを引き継ぐ場合、メチル化進度は基本的には回復しない。ただし、別の世界線でプレイする場合は、例外的に0に戻しても良い。また、モンスター化してしまった元PCについては、自身がGMの時にエネミーや味方キャラクターとして登場させると良いだろう。無論、別の世界線で遊ぶ際はPCに戻してしまっても構わない。




