30日目
「最終決戦は月面だよな」
「どのジャンルでもそこに持っていく、ならギャグですね」
巨大ロボット対決ものであるなら、外せない要素ではありますね。結構遠くにありますので気軽に行き来できるものではありませんし、そもそもそこで戦う意義とか意味とか設定を考えなければなりませんが、結構ノリと勢いで決まってしまうという流れも、ありといえばありです。
「こう、巨大な剣でパースをとって、構えて、ホバー移動で突っ込みつつ、光の帯やらエフェクトやらが巻き起こって、全身が黄金に輝くんじゃよ」
「よく見る演出です、素晴らしいのでは?」
遠距離光学兵器ではなく、物理よりの大剣で勝負を決めるところに、ロマンがあるのでしょうね。大艦巨砲主義的な最終兵器もそれはそれで見栄えがするわけでありますけれども、巨大ロボット物ならば、接近戦一択ではないでしょうか。
サブミッションとかもちょっと見たくはありますが、玄人向けのロボットバトルという需要もあるかも知れません。
「ロボットレスリングものだ、なんちゃらファイトれでぃゴー!だな」
「小さなロボットが、リングで戦う設定のものは結構多いですよね」
現実性ではなくバーチャルな空間で自分が設計した機体でファイトするとか、いろいろ設定を用意して、遊びとしてのロボバトルを無理なく演出する手法は、お見事なものがあったような覚えがありますね。
こう、使っている機体にシンパシーを感じたり、AIが人と触れ合ったり、魂が宿った演出とか、未知との遭遇、異種族間交流っぽい展開に行ったりして、胸が躍ったものです。
当然リアルタイムでは視聴していませんが。
「最後のオチに宇宙からの侵略ものを持ってくるのは定番だよな」
「狙ってやってるのか、どうしようもなく古いセンスでそうなってしまっているのか、見分けがつきにくいものとかあって、評価が分かれますよね」
外敵を用意してそれに対して抵抗するというフォーマットは分かりやすいという利点ん反面、対立しか描けないとか、マンネリ感がありすぎるとか、もう少しこう頭の良い悪役を用意しておくべきではなかろうかとか、そもそもそれだけの科学力があるなら、侵略しなくてもいいのではないかとか、その辺りの疑問を綺麗に自然に解決できるシナリオが必要になるわけでございまして。
「まあ、その辺り無視して、はっちゃけバトルものとか、痛快爽快奇々怪界ものとかとして楽しむ手はありだがな」
「奇々怪界というか、支離滅裂だけれども勢いがあるパターンはありますね、それで推して参る、ような」
細かいことはいいんだよ、俺のロボバトルを見ろ、とまでなるとある意味潔いような気も致しますね。逆に設定に凝っていくと社会派と言いますか人間ドラマに主軸を置くことになるわけでありまして、それはそれで楽しい作品が多いような記憶があるわけです。
「侵略企業という設定は斬新だったよな!」
「たぶん、一番妥当な宇宙人侵略ものの設定だと思うのです」
今は亡きレーベルの遺産ではなかろうかなとか、商業的にも一定の成功を収めていた雰囲気はあるわけであります。同じような設定でまたロボットものが出てこないものでしょうかね?
「わしが書く!」
「ぜひとも」




