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深緑、エバー・グリーン

挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


深緑、エバー・グリーン



暗い青緑。

平安時代の深き緑は、黄色から離れて青に近いことをいいます。

一年中緑をたたえる常緑樹の緑。

Webカラーは、#00552e。


色言葉は、信条、模範、慈愛。


信条や模範は、真面目なキャラクターが思い浮かびますね。慈愛はシスターをイメージさせます。


実際の小説では、『思出の記』で植物の葉を表現するのに使われています。

「早咲きの胡蝶蘭が深緑の葉の間からほの白く()むで居た」


植物を表現するほかに、服にも使われています。

暗い青緑なので男性的なイメージがありますが、女性でもコート・外套などなら取り入れやすい色かもしれません。


深緑色からツヤ・光沢のあるイメージもされ、植物のツヤ感を出すのにも使われます。


海の描写にも使われています。

『青春』

「一望目を遮るものも無い外海(そとうみ)の色は、〈略〉何時か拭ふが如くはっきりした深緑の水面へ」


英名は、エバー・グリーン。

深緑より黄みがかった緑です。

日本語だと深緑の他に、常磐緑(ときわみどり)千歳緑(ちとせみどり)があります。


常磐緑は、強い黄緑。松や杉など、常緑樹の葉のように変わることのない緑の美称が常磐色です。永遠不滅、不老長寿のシンボルとしての神聖な色。


千歳緑は、深く渋い緑。

読み方は、ちとせみどりの他に、せんざいみどり、せんざいりょくがあります。

千歳とは、長い年月を経た常磐を強調する言葉です。常葉の松のように、生命の長さを強調した仙斉茶や千歳茶につながる色名。


常緑樹崇拝から、モミノキなどがクリスマスツリーによく使われます。

ちなみにクリスマスは、16世紀ごろのドイツで常緑樹を飾って新年を迎える習慣から始まったと言われています。


松の花言葉は、不老長寿、哀れみ、同情。


不老長寿は常緑樹だからとイメージできます。

哀れみ、同情は、松の言い伝えからつけられたようです。

ある女神が嫉妬して、彼を松の木に変えたそうです。その根元で彼女が泣くので、それに同情した神々の王が松を常緑樹に変えてくれたそう。

英語の花言葉では、希望も松の花言葉。この物語からの、イメージかもしれません。


杉の花言葉は、堅固、堅実。


お店をやっている人には、良い花言葉ですね。杉も常緑樹なので、代々お店が繁盛しそうです。


モミノキの花言葉は、時間、昇進、高尚、永遠、真実。


時間、永遠は、樹齢1000年をこえることからつけられました。


昇進は、(もみ)のラテン語アビエスabiesからつけられたそう。もともとabeo(高く伸びて地から離れる)という言葉からきたらしく、上へ上へと伸びるイメージからつけられました。


高尚、真実は特に由来がないようですが、潔白なイメージは、深緑の色言葉に通じるかもしれません。

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