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神様と侵入者


-20-


私の足には、ガラスの破片が突き刺さる。

私はとっさに、ガラスが刺さった場所を手で隠した。


「二人とも無事か?」


「ワタシは大丈夫です。しかし、ゼロくんが気絶しています」


テントの外から砂利を踏む音が聞こえてる。だんだん近づく音。今のテントの揺れは、外部からの衝撃のようだ。このままでは二人が危ない。ついに出入り口の垂れ幕に、侵入者の手が差し込まれた。


「ジャック、ゼロを安全な場所まで頼んだ」


「いいえ。ワタシが安全な場所に連れて行っても、その場所が危険になるだけです」


「そのとうり。大人しくきてくれれば、痛い目には合わないさ」


垂れ幕から現れたのは、金髪赤目の男だった。広く開けられた首元には、銀の十字架が揺れている。


「オレはセブン。しがない何でも屋。目的は悪魔の生け捕り」


「ジャックは何か悪いことでもしたのか?」


「いんや、彼は何も悪いことをしていないよ。たちの悪いコレクターに目をつけられただけさ」


くるくると銀の十字架をいじるセブン。憂いげに目を伏せている。


「オレもできれば、逃げる手助けぐらいしたいけどさ。コレクターに頼まれた最後の仕事なんだ。許してよ」


ピタリと止めた十字架には、赤い石が埋め込まれていた。

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