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最強スケルトンに恋をした ~嫁達が強すぎて魔王認定されました~  作者: HK技研
最強スケルトン出会い

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獣のじゃれあい


「結局、嫁の二人勝ちじゃないか!」

文句を言いながら、セラが人工スキンを持ってやってくる。


アッシュ達の依頼報酬で、新たにスキンを追加した。


あの件はモナも絡んでいたから、報酬を辞退したのだが。


「次も頼むので、ちゃんと受け取ってください」


とのことだ、次って何やらされるんだ。


そして、レンの肌をつけるところを見たいと今日も姉妹でいる。


「なぁ、そのワンドで傷も塞がるのか?」

ヴェルが質問してくる。


「人工スキンに関しては塞がるな。人体にはためたことがない」


「なら、レンちょっと手合わせしないか。少し激しめに」


すでにショートソードを手にしたヴェル。

レンもショートソードを2本出してきた。


「どこでやるにしても、今日中には作業したいな」

「では稽古場を使いますか」

「いや、外でいいよ」


そう言って、ヴェルはもう準備万端だ。レンも静かに二刀を構えた。


すでに両者の間に緊張が走る。

ヴェルの一閃は、もはや模擬戦とは呼べぬ鋭さ。


レンも同等以上の速度で迎え撃つ。

お互い笑っている。


本気の剣技を交わせる者同士の、純粋な高揚がそこにあった。


手数はレンが多い。二本の剣を自在に操り、ヴェルを押していく。


ヴェルのブラウスが一部裂け、赤い線が浮かぶ。


「レン、踏み込みすぎだ」

思わず声をかける。


「構わない、腕が取れるくらいなら問題ない」

ヴェルが過激なことを言う。


「だからこっちも、少しくらい当てさせてもらうよ」


ヴェルの剣が、レンの一本を弾いた。

そして連撃。もう一本も防がれ、レンの胸元をかすめる。


人工スキンにわずかな切れ目が走るが、致命には至らない。


「アッシュ、腕くらいって言ってたけど、本当に大丈夫なのか?」


「ええ。あれくらい、獣が戯れてる程度です」


「おっかない獣だな。……一人は俺の嫁だが」


攻防が続く中、徐々にレンが押し始める。


ヴェルのブラウスには血のしみが広がり始める。


「ふーっ……」ヴェルが深呼吸し、顔を上げた。

――その目が、赤く光る。


「ヴェル、終わりよ」


静かに見守っていたアッシュが、ぴしゃりと声を飛ばす。


ヴェルは少し服装を整えつつ、剣を下ろした。


「あくまで手合わせ。命のやり取りは、まだ早い」


ヴェルの本気はまだ先にあるのだろう。

さっきのでも十分に命をかけた斬り合いに見えたけどな。


わずか数分の出来事だったが肝が冷えた。


モナとルナが呼吸を忘れてたみたいで、深く息を吐いている。


俺とは見てるものが違うのだろうな。


セラは呑気に紅茶飲んでるな。あっちは心配もしていない。


とりあえず、ヴェルの傷を確認しようと視線を向ける。

――だが、傷はもうなかった。


服の切れ目と、染みた血の跡は残っている。

けれど、その下の白い肌に、傷の痕など一切見えない。


「心配か? こっちは勝手に治るからさ。早くレンを治してやれよ」


ヴェルは、何事もなかったように微笑む。


「……それとも、隙間から何か見えた?」


「綺麗な肌が見えたが、怪我がないなら問題ない」


そう答えると、ヴェルは少しだけバツが悪そうに、手で裂けた服を押さえた。


さて――レンの肌の追加作業を始めるか。

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