終わりはあっけなく
勝負はついた。
青白く照らされたレンは、勝ち誇ることもなく、ただ静かに歩いてくる。
俺たちがレンを迎える中、
アッシュとヴェルはガイナスへと近づいていった。
ガイナスの四肢は、
もはや
一つしか残っていない。
……これ、近づけたらくっつくんだろうな。
「セト。ここは大丈夫ですので、街のみなさんを」
アッシュに促され、
俺は街の大人たちをまとめに動く。
「さあ。火が消えたら、後片付けだ」
俺の声に、あちこちから、さまざまな声が飛んできた。
当然だ。
「わかった。だが、場所を移す」
俺は続ける。
「闘技場で、話を聞く」
……なんとも情けない魔王だ。
ドンケンたちの動きもあり、混乱は思ったほど大きくならなかった。
振り返ると、アッシュ、ヴェル、フィーナが、
ガイナスとその手下を縛り上げている。
教会のことだ。
ここは、教会の人間に任せよう。
俺は、モウラとリザを連れて闘技場へ向かう。
モナはレンを連れ、魔王城へ。
……本当は、俺も一緒に魔王城でレンを労いたい。
だが、飾りとはいえ、
俺がいなければ話はまとまらないだろう。
途中で、アヤネと出会う。
「終わったか」
大柄なアヤネが、短く尋ねる。
「あれ? 知ってたのか?」
さっきは、様子がおかしかった。
「似たものに、国を滅ぼされた」
怒りと哀しみが混じった声。
「手助けできればよかったのだが」
「いいよ。ティナのこともあるんだろ。ただ、後で詳しく聞けるか?俺も、今は混乱してる」
「ああ、わかった」
アヤネは、遠くで倒れているガイナスを、じっと見つめていた。
闘技場の前では、ルナが待っていた。
中の様子も気にしていたのだろう。
リザの姿を見ると、安堵と、泣きそうな顔が入り混じる。
「ごめんね、リザ。私が……」
その言葉に、リザは首を振った。
カッツェやディグも戻ってきたようだ。
闘技場の中で、手伝いをしてくれている。
そして
セラがいた。
「お疲れ」
「俺は、何もしてないよ」
「君は自己評価が低いからな。まあ……後で聞くよ。先にやることがあるのだろう?」
……そう。
やることは、山積みだ。
その後、長い時間。俺とセラは街の人間と話し合ったが
結論は、出なかった。
もう少し、
ゆっくり話す時間が必要だ。
長い一日が、終わる。




