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汚れた人  作者: 透水ミート
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心強い味方3

数時間後。医療室からモーセレ柿沼が神妙な顔で、でてきた。

「村川さん。佐々木さんは死んでいません。今、手術中です。でも撃たれてからの時間を考えると生きてるのは不思議なくらいなのですが。でもまだ今の段階では意識はもどってません。このまま意識がもどらない可能性もあります。ここからは佐々木さんの運次第です。」

俺は針積めた緊張から溶け放たれ、体全体に脱力感を感じた。地面にへたりこみながら俺は言った。

「そうですか。よかった。本当によかった。」

「ここなら血液も豊富にあるし、医療設備も今の日本に比べると整っていると思うわ。ここに当面佐々木を置いておきましょう。」

「彼は私の数少ない信用なる人間なんです。どうかよろしくお願いします。」

「ところで、そろそろ本題を教えてちょうだい。佐々木と村川が私に会いに来た理由を。」

モーセレ柿沼は俺を福岡ドームのなかに招き入れた。

ドームの中は軍用の戦車、戦闘機、大型武器の類いでいっぱいになっており俺はドーム内の来客者用の部屋に通された。

そこには米軍の高官らしき男が俺を睨んでいる。

「こちらは米軍最高司令官サム・モーセレ。私の父よ。あなたの話を彼にも話してほしいの。」

俺は坦々と話始めた。

「今回の長期に渡り日本国内で行われた数々の無差別テロはある組織が意図的に行われたものです。その組織の名前がサクラ。僕の父もサクラの構成員の一人であり、内部でサクラの展望、計画を唯一反対した人でした。サクラのリーダーは工藤ヒロシ。僕の父とサクラの創始者の一人ということもあり、何度か工藤とは話したことがあります。彼が言うには第三次世界大戦勃発がサクラの目的だといっていました。その為に工藤は謎の孤島で武器弾薬を多種多様に製造を繰り返し、世界の有力者に売買し多額の資金を蓄えています。その工藤も、僕の父ももうこの世にはいませんが、その武器の製造はまだ健在かと思います。しかし武器を売買する有力者は死んだ工藤しか知らないみたいです。組織の人間は血眼になって工藤の売買リストを探しています。そのリストの場所は武器を製造している謎の孤島の地下の金庫室にあるとわかったようです。その金庫室のカギは僕と佐々木がもっています。ただ暗証番号だけがわからないのですが。サクラの現存している実質的リーダーは牧草友加里。現日本の総理大臣。それを取り囲むように娘の牧草ともみ、工藤アキラ。正直それくらいしか僕にはわかりません。サクラの母体が何なのか検討がつきません。ただ今の現状の中で日本列島の中で四国に集まって武装化しているのは、まちがいなくサクラの構成員。その他の日本人は北海道に集まってるとのことです。しかも本州で治安維持と称している中国はサクラと対米国との策略を練っているという噂もあります。私はそういうサクラの計画を止めたい。僕と行動を共にしている佐々木もまたサクラに息子を殺され憎んでいます。でもいくら憎んでもサクラは今や日本の裏の国家です。私と佐々木では太刀打ちできません。無力なんです。どうかお願いします。私達の味方になってください。お願いします。お願いします。」

俺は何度も頭をさげた。生死をさ迷う佐々木の居ない今、佐々木の気持ちを代弁したつもりでもいた。

横からモーセレ柿沼が俺の肩に手をおいた。

「これ、佐々木さんのポケットに入ってた警察手帳。私も目を通したけど結構驚かされるわよ。」

俺は佐々木の旧式の手帳をぺらぺらめくっていった。あるページにシオリが挟まっていた。

そこには佐々木の字でこう書いてあった。

『サクラとは桜の代紋』

俺は固まった。

サクラとは過激派テロ集団とばかり思っていたが、サクラとは国家警察機構そのものであることに。

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