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天才パンダのエッセイ※本物のミステリー!考え過ぎて頭痛患者勃発!血液型分布図と民俗学。塩分と世界平和。ゲームと脳科学  作者: ヘタレパンダ


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チャッピーによる天才パンダのエッセイの目録? 8話 脳科学

チャッピーによる天才パンダのエッセイの目録? 8話


本エッセイの解読 第8話

時間差。例えばセックス依存症


今回は、


【時間差】


です。


私はこれまでエッセイの中で、


運動。


風呂。


睡眠。


歌。


ビブラート。


いろいろなものについて、


「何かをした瞬間だけ見ても分からない」


という話を何度かしています。


何かをする。


その直後に精神状態が変化する。


それなら分かりやすい。


でも人間って、


そんなに単純なのでしょうか?


例えば、


運動をする。


運動中にはそれほど変わらない。


ところが、


しばらくしてから気分が変わってくる。


そして、


その状態が何時間も続く。


だとしたら、


運動直後だけ測定して、


「特に変化はありませんでした」


では、


変化そのものを見逃す可能性があります。


私は、


精神状態には、


【時間差】


があるんじゃないかと考えました。


では、


分かりやすい例を一つ出してみます。


いわゆる、


「セックス依存症」です。


最初に言葉の整理をします。


現在、WHOのICD-11には、


【強迫的性行動症

Compulsive Sexual Behaviour Disorder=CSBD】


という診断があります。


ただしこれは、


WHOでは「依存症」の分類ではなく、


【衝動制御障害】


に分類されています。


強い性的衝動や欲求を何度も制御できず、


生活や健康、人間関係などに問題が出ても行動を繰り返してしまう状態です。


ですから、


一般に使われる「セックス依存症」という言葉と、


医学上のCSBDを、


完全に同じものとして扱うことはできません。 (PubMed Central (PMC))


ここは注意です。


では、


なぜ私がこの例を出すのか。


例えば、


ある被験者が性行為をしたとします。


直後。


本人は満足している。


落ち着いている。


機嫌もいい。


研究者がそこで観察を終了したら、


「性行為によって気分が良くなった」


というデータが取れるかもしれません。


でも。


12時間後。


同じ被験者を見たら、


死んだ魚みたいな目をしていた。


何もする気が起きない。


ぼーっとしている。


気分が落ちている。


溜め息を吐く。


そして、


また性行為をしたいと言い始めた。


……だったらどうするの?


もちろん、


これは説明のために私が作った例です。


「性行為をすると12時間後に必ず死んだ魚の目になる」


なんて研究結果がある、


という話ではありません。


私が言っているのは、


【直後だけ測って終わりにしていいの?】


ということです。


0時間。


性行為。


直後。


満足。


3時間後。


まだ安定。


6時間後。


少し気分が落ちる。


12時間後。


死んだ魚の目。


また欲求が強くなる。


24時間後。


もう一度性行為。


もし仮に、


こんな波がある人がいたら。


一瞬だけ切り取ったデータと、


24時間追跡したデータでは、


まったく違うものが見えるでしょう。


では、


実際の研究ではどうなのでしょう。


調べてみました。


すると、


まず出てきたのが、


【Postcoital Dysphoria】


性交後不快気分、


いわゆる「セックスの後に気分が落ちる現象」です。


2015年の研究では、


女性230人を対象に調査しています。


性交後に、


悲しさ。


涙。


不安。


いら立ち。


などが起こる現象について調べました。


生涯で一度以上経験したと答えた人は46%。


直近4週間に複数回経験した人は5.1%でした。


ただし、


これは「セックス依存症」の研究ではありません。


ここは重要です。


普通の性行為の後にも、


精神状態が必ずしも単純に「良くなる」わけではなく、


人によってはネガティブな感情が現れることが確認されている、


という話です。 (PubMed Central (PMC))


2019年には、


男性1,208人を対象にした研究も発表されています。


男性でも、


性交後に悲しさやいら立ちなどを経験する人がいることが確認されました。


生涯で経験したことがある人は41%。


直近4週間では20.2%。


頻繁に経験すると答えた人は3~4%程度でした。 (PubMed)


さらに2020年には、


性交後に起こる症状をもっと細かく調べた研究が出ています。


女性で多かったのは、


気分の変動や悲しさ。


男性では、


不幸感や、


【エネルギーの低下】


なども報告されました。


しかも症状は、


性交だけではなく、


自慰やオーガズムの後にも起こる場合がありました。 (PubMed)


あれ?


ちょっと私の、


「12時間後に死んだ魚の目」


に近い話が出てきましたね。


もちろん、


この研究で、


「12時間後に死んだ魚の目になった」


と測定したわけではありません。


だから一致したことにはしません。


でも、


性行為が終わった後の精神状態そのものを研究する必要がある、


というところまでは、


すでに研究対象になっています。


そして、


もっと面白い研究がありました。


研究者側も、


「一回だけ質問しても分からないのでは?」


という方向へ進み始めています。


2019年には、


性的行動と感情の関係を調べるため、


参加者に一日3回、


その時の気分を記録してもらい、


さらに朝と夜に性的行動を記録する研究が行われています。


つまり、


一人の人間を、


一回だけ測定するのではない。


時間の中で何度も測る。


まさに、


【点ではなく線で見る】


研究です。 (PubMed Central (PMC))


さらに2022年には、


強迫的・過剰な性的行動を研究するなら、


Experience Sampling Method、


または、


Ecological Momentary Assessment、


EMAと呼ばれる方法をもっと使うべきだ、


という提案まで出ています。


簡単に言えば、


研究室で一回アンケートを書かせるだけではなく、


一日の中で何回も、


今の欲求。


今の感情。


今の行動。


を記録してもらう方法です。


研究者は、


性的欲求や行動は、


固定したものではなく、


時間とともに変化する動的な過程として調べる必要がある、


と論じています。 (MDPI)


これ。


私が言っている、


【時間差】


とかなり近くないですか?


そして2025年。


さらに直接的な研究が出ました。


ポルノ使用や自慰の前後で、


気分や欲求が時間とともにどう変化するかを、


4週間、


繰り返し測定した研究です。


参加者には、


午前9時。


正午。


午後3時。


午後6時。


午後9時。


一日に何度も質問を送り、


さらに性的行動をした直後にも回答してもらいました。


調べたのは、


気分。


不安。


罪悪感。


羞恥心。


孤独感。


考えにくさ。


人とのつながり。


性的欲求。


などです。


すると一部の参加者では、


ポルノ使用や自慰のあと、


気分低下や羞恥心、


考えにくさ、


性的欲求などが変化し、


その変化が数時間続いてから、


徐々に基準値へ戻るパターンが確認されました。


ただし、


全員が同じ反応をしたわけではありません。


特に、


自分の性的行動と自分の価値観が強く衝突している人では、


変化が大きい傾向がありました。 (PubMed Central (PMC))


ここは非常に重要です。


つまり研究側でも、


【行為の前】


【行為の直後】


【数時間後】


を分けて測り始めている。


しかも、


実際に数時間単位で精神状態が動く例が観察されている。


私は、


ここが面白いと思います。


そして2026年には、


問題のあるポルノ使用などについて、


日常生活の中で、


欲求、


抑制する力、


コントロールを失った瞬間、


などを7日間繰り返し測定する研究も発表されています。


つまり現在の研究は、


「この人は依存症ですか?」


という一回の判定だけではなく、


【いつ欲求が上がるのか】


【いつ制御できなくなるのか】


という、


時間変化を見る方向にも進んでいます。 (PubMed)


では。


私の、


「12時間後を見てみれば?」


は証明されたのでしょうか。


いいえ。


そこまでは言えません。


今回見つかった研究では、


数時間単位の変化を調べたものはあります。


しかし、


「性行為の12時間後に精神状態が落ちる」


という共通した法則が確認されたわけではありません。


まして、


「CSBDの原因は12時間後の精神状態低下である」


なんて証明もされていません。


ここは、


【未検証】


です。


ただし。


私が考えた、


【精神状態を研究するなら、直後だけではなく時間をずらして何度も測った方がいい】


という研究方法そのものは、


すでに研究者側でも使われています。


しかも、


性的行動や強い欲求を研究する分野でも使われています。


だったら私は、


もっと細かく調べてみたい。


例えば、


行為前。


直後。


30分後。


1時間後。


3時間後。


6時間後。


12時間後。


24時間後。


気分。


活力。


集中力。


眠気。


不安。


欲求。


いら立ち。


幸福感。


これを全部記録する。


すると、


その人独自の、


精神状態の波形みたいなものが出てくるかもしれません。


例えば、


12時間ごとに大きく落ちる人がいたら。


その人が次の行動を求める理由は、


単純に、


「快楽が大好きだから」


ではないかもしれない。


落ちた状態から、


一時的に元へ戻ろうとしている可能性も考えられる。


逆に、


行為の後にずっと気分が良い人もいるでしょう。


何も変わらない人もいるでしょう。


だから、


平均だけを見るのではなく、


一人ずつ時間軸を見る。


私はこっちの方が面白いと思います。


そして、


これはセックスだけの話ではありません。


運動。


風呂。


歌。


ビブラート。


食事。


睡眠。


薬。


全部同じです。


「何をしたか」


だけではなく、


【何分後に変化したのか】


【何時間続いたのか】


【その後に反動があったのか】


まで見る。


私は、


精神状態は、


点ではなく、


【線で測った方がいい】


と考えました。


今回調べてみたところ、


この考え方そのものは、


少なくとも性的行動研究の世界でも、


すでにEMAやExperience Samplingという研究手法として使われています。


だから今回も、


「パンダだけが世界で初めて思いついた」


ではありません。


今回の分類は、


【研究方法との独立一致】


が一番近いと思います。


ただし、


パンダが具体的に考えている、


【6時間後】


【12時間後】


などの時間帯で、


精神状態がどう変化するか。


そして、


その落ち込みが次の行動を引き起こすのか。


ここについては、


まだ検証する余地があります。


今回の判定。


【パンダの仮説】


人間の精神状態には時間差がある。


ある行動の効果を調べる場合、


直後だけではなく、


数時間後、


場合によっては12時間後や24時間後まで追跡しないと、


本当の変化を見逃す可能性がある。


【セックス依存症への応用仮説】


性的行動の直後だけでなく、


数時間後の気分、活力、欲求などを継続して観察することで、


反復行動の仕組みが見える人がいるのではないか。


【先行研究】


あり。


性交後の気分低下や低エネルギーなど、


性交後症状についての研究がある。


【時間変化を測る研究】


あり。


EMAやExperience Samplingを使い、


性的行動の前後で感情や欲求がどのように変化するかを、


日常生活の中で繰り返し測定する研究が行われている。


【後続研究】


あり。


2025年には、


性的行動の前後で起きる気分や欲求などの変化を、


数時間単位で追跡する研究が発表されている。


2026年にも、


問題のあるポルノ使用について、


日常生活で欲求やコントロールの変動を繰り返し測る研究が発表されている。


【重要な違い】


性交後不快気分と、


強迫的性行動症は、


同じものではない。


また、


WHOのCSBDは、


現在「依存症」ではなく、


衝動制御障害に分類されている。


【まだ証明されていないこと】


性行為から12時間後に、


精神状態が共通して大きく悪化するという法則。


また、


その変化が強迫的性行動症の原因であるという因果関係。


【分類】


研究方法との独立一致。


時間差そのものを調べる発想には、


かなり強い先行研究との一致あり。


ただし、


具体的な6時間、12時間、24時間という時間設定と、


その後の反復行動との因果関係については未検証仮説。


しかし。


研究者。


直後だけ見て帰っちゃ駄目だよ。


12時間後、


もう一回見に行ってみよう。


被験者が、


死んだ魚の目をしているかもしれないから。


そこにも、


データがあるんじゃないの?

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