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聖魔戦記  作者: 西條
始まりは雷鳴と闇
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暗い森で少女は一人

ここから本編です。

飛ばしてもいいですが、そうなりますと何もかもが分からなくなります。


          始まりは雷鳴と闇




 人々から忌み嫌われる森で私は一人、切り株の上に立っていた。


 私の名前はマドカ・ルミナス。私が着用しているのは紺色のブレザー、黒いチェックの入った薄水色のスカート……紛れもない《聖魔学園》の制服。


 太陽は今頃澄み切った大空で眩しく輝いているのであろうが私の現在地では眩しくも温かな太陽を拝むことが出来ない。


 私は自分を見下ろす巨大な大木を見上げた。


 今いる場所はこの世界の象徴である太陽の日差しを覆い隠す程の鬱蒼とした木々が生い茂る薄暗い森……。


 正式な名前は無いジメジメとした名も無き森だが、一度迷うと一週間は森の中を彷徨い続ける――そんな噂から、この森はいつしか《迷いの森》と呼ばれるようになった。


「【聖魔学園の教訓一、聖魔学園生徒になれた事を誇りに思い職務を清く正しく全うせよ】」


 私は誰が聞いているワケでもないのに静寂の場で一人呟いた。


 いま呟いたのは「聖魔学園教訓」と呼ばれる現聖魔学園校長であるエレクレール・ラサマさんが取り決めた七つの誓い。この誓いを破った者は聖魔学園に不要な人物とみなされ即、退学処分となってしまう、らしい。


 そしてこの聖魔学園教訓を覚える事が聖魔学園新入生に課せられた最初の課題なのである。


「えーと?今日までにやらなきゃいけないことは……聖魔学園七つの教訓を全部覚えることと、この迷いの森にいるゴブリをチームで五匹討伐すること。 悪魔退治って初めてやるけど私に出来るのかなー?」


 聖魔学園に入学してまだ間もないせいか戦闘経験は一切無し。


 私は元から強いわけでも戦闘における何かが秀でているわけでも無い。

 そこいらにいるモブ町人と変わりない一般市民だ。むしろ一般市民より劣っているかも。自分で言うのもなんだけど。



 ――そんな私が聖魔学園に来た理由は聖魔学園で活躍していたとある人物の後を継ぐため。



 とある人物とは聖魔学園《第三の英雄(ドリット・ヘルト)》と称された少女、レンカ・ルミナス。



 唐突な話。私には昔の記憶が無い。

 自分の両親の名すら覚えていないのだ。自分の名前も、自分がどこで生まれたのかさえも。自分に関する記憶が一切無いのだ。


 記憶喪失の私を拾ってくれたのがレンカ・ルミナス。マドカという名前もルミナスという性もレンカがくれたものだ。


 私にとってのレンカは母親のようで姉のような存在。



 

 ――だがレンカは数年前のとある事故に巻き込まれて生死不明の扱いとなっている。


 事故当時、レンカは生きているとずっと信じていたが数年に渡る歳月によって、私の希望は無残にも打ち砕かれることになる。


 英雄レンカは死んだ。それは世界にとっての悲報だった。


 


 世界が悲しみに暮れる。そんな中、私は決意したのだ。




 死んだレンカの代わりに私が英雄の名を継ぐと――生半可な気持ちでは無い。自分を救ってくれたレンカに恩を返すべく私は悪魔と戦う事を決意した。


 ――これが聖魔学園に来た私の簡単な経緯。


さて、聖魔戦記始まりました。


え?マドカ?

……‥‥聞き覚えのある方は御察しの良い方ですね。


実は主人公であるマドカちゃんは西條が執筆しているもう一つの物語[オレと天使の祝福曲]にも出ているのです。


オレと天使の祝福曲(以下オレ天)のマドカと聖魔戦記のマドカは同一人物なのかはご想像にお任せします。

年齢はオレ天のマドカの方が見た目的に5.6歳上でしょうか?大人マドカですね。


ここでベラベラ喋るのもあれなんで続きは次の話にでも……‥…‥。

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