第150話 神様のいうとおり?
タコ踊りの歴史を調べるために、村長さんのお宅に戻ってきました。
我々が経過を話すと、村長さんは体験談を語ってくれました。
「生まれてからずっとこの村にいますが、あんな明確なタコ踊りはなかったはずですよ。ただし神様の声は聞こえたことがあります」
神のお告げとなれば、まさしく僧侶のレーニャさんの出番ですね。
専門家であるレーニャさんが、村長にたずねました。
「グミグミ様とパーテット様、どっちの声だったかわかる?」
「あくまでワシの体感ですが、声は二つ聞こえた気がして」
「二人とも!? おかしいわね、石碑と歴史によれば、途中で祀っている神様を入れ替えたはずなのに」
また一つ謎が浮かんできましたね。
本来の手順であれば、祀っている神様を入れ替えたら、その前に祀ってあった神様は去るはずです。
ところがなぜか村長さんは二人の神様の声が聞こえている。
この謎を解き明かすために、さらにレーニャさんが質問しました。
「村長さん、もしかして神様の発言内容って、サボってたらタコ踊りさせるぞって感じの説教だった?」
「もっと真面目に生きないとダメだぞって感じのお説教でしたね。タコ踊りさせるぞみたいな脅しはありませんでした」
「タコ踊りに関連したお説教はなかったの?」
「はい。それで若いころのワシは心を入れ替えまして、いまこうして村長になれたわけですから」
若いころの村長にサボり癖があったことは以前本人が認めています。
そこに神様は声をかけたんですから、サボリ癖に対して反応していることは確かです。
ただし、いきなりタコ踊りをさせたわけじゃないみたいです。
だったら現在この村でタコ踊りしている人たちとの違いはなんでしょう?
石碑=祀られている神様が、サボリ癖のある村人に呪いをかけてタコ踊りさせている、という発動条件だけは確かなんですよ
しかも祀られている神様が実は二人いるっぽいっていう。
わけがわからないですねぇ。
うーむ、クエストは迷宮入りですか?
ヒントが欲しいです。
たまにはコメント欄を参考にしてみますか、配信者ですし。
『村人全員の狂言なんだよきっと』『タコ踊りを名物にして村に観光資源を作りたかったとか?』『衛兵が嘘つきなんじゃないの』『衛兵嘘ついてそう。仕事サボってるのバレたら、衛兵隊の本部から罰を受けるかもしれないし』
どいつもこいつもテキトーなことばっかりいってますねぇ。やっぱり匿名の文字連中は参考にならないですよ。
とはいえ、衛兵が嘘をついているルートも検証したほうがいいんでしょうか?
「このクエストでは専門家のレーニャさんは、どう思います?」
「衛兵の反応は呪いを受けた人特有の生々しさがあったから、嘘をついているとは思えないわ。そのかわり、あたしたちが衛兵のヒントを読み間違えた可能性はあるけど」
「いったいなにをどうやって読み間違えるんです?」
「ユーリューが呪いの原因はなにかって衛兵に質問したとき、衛兵はたこっとしか言えない状況で石碑を指さしたじゃない。あの動作の意味をもっとちゃんと突き詰めたほうがいいかもしれないわ」
というわけで、もう一度電流がびりびり流れる石碑を調べることになりました。
*CMです*
神官業界御用達、エイエイ商業組合が提供する【受信しちゃうよくん】シリーズがアップデートされまして、三号になりました。
これは神のお告げを効率的に受信するためのお香ですが、今回のアップデートによりノイズ除去効果がパワーアップして、神様の声がクリアに聞こえるようになりました。
(要注意:お香を使ったからといって、必ずしも神のお告げが聞こえるわけではありません。また誰でもお告げをもらえるわけではありません。きちんと降霊の儀式をして神様と契約しましょう)




