表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/25

第8話 災いの拡がり

「いっくよーんっ!」


七色ゴランの手のひらから、勢いよく飛び立った朱色シュウナ

すぐさま10体の分身をつくり、そのまま太古の巨神兵に飛び蹴りを喰らわせた。


飛び蹴りといっても、朱色シュウナが繰り出せば尋常ではない。

それは流星の如く、赤い閃光となって太古の巨神兵に炸裂したのである。


「「●▲■×●▲■×~!!」」


太古の巨神兵の山のような巨体が揺らぐ。

2つある頭は表情を歪め、聞いたことのない言葉を叫びながら苦しんでいる。


あれ?

もしかして・・・

これ、思ってたよりも楽勝か??


太古の巨神兵が、その異常な長さの両腕をぶん回した。

それを素早く避ける朱色シュウナの分身体。

そして、朱色シュウナは太古の巨神兵の2つある頭の1つを蹴り飛ばした。


ドゴォッ!ガンッ!


朱色シュウナに蹴り飛ばされた巨神兵の頭は、もう1つの頭と激しくぶつかった。

そして、立ち眩みしているようだ。


一方、極限まで魔力を集中させている合体完成形マージフォーム七色ゴラン

その胴体部分は、まるで小さな太陽がそこにあるかのように燦々と輝いている。


俺は、七色ゴランの親指に必死にしがみつきながら叫んだ。

朱色シュウナっ!退避しろ!七色ゴランがあれを出す!」


それを聞いた朱色シュウナは、チラッとこちらを見ると驚愕して慌てふためく。

「ちょっ!七色ゴランっ!ちょっと待って!」


朱色シュウナは、太古の巨神兵の巨体を壁に使って跳躍すると退避した。


その瞬間。


豪爛砲はんぱないねっせん!」

ドォヴォッチューーーーーーーーーーーーーッン!!!


七色ゴランの胴体部分からは、魔力の熱線が大砲のように放たれた。

その放たれた魔力の熱線は、遥か遠くに飛んでいく。


キラン。


見えなくなった。

どこまで飛んで行ったのだろう。

右手を目の上にかざして、その遥か彼方に飛んでいった魔力の熱線を見守る俺と朱色シュウナ


太古の巨神兵はというと。


可哀そうに。

その胴体には大きな穴が開いている。


そして、絶命していた。


・・・・・。


仕方ない。

止めは俺が刺してやろう。

(もう絶命しているけどね。)


俺は、右手に光魔法、左手に闇魔法を作り出す。

所謂いわゆる、高等テクニックである多重魔法展開というやつだ。


因みに言い忘れていたけど、俺は強い。(たぶん)

ここいらで、主人公らしい姿を読者の皆様に見てもらわないとね。


「さて、止めだ。」


俺は、その両手で異なる属性の魔法を放とうとする。


が。


大きな穴が開いた太古の巨神兵の巨体は、その姿をたちどころに縮めていった。


小さく。

小さく。


人の大きさまで縮むと倒れた。


俺の活躍はお預けになったようだ。


「ゴラン、あそこまで行ってくれ。」

「では、行きますぞ。」


人の大きさとなって倒れた太古の巨神兵。

そのそばに俺たちは降り立つ。


太古の巨神兵が縮んだ姿を確認する。

そこにあったのは、腹に大きな穴が開いた男の死体であった。


「あれ? こいつ、見たことあるぞ。」


俺の迷宮に挑んでいた・・・確か、ブラッドスパイクとかいうA級探究者パーティーの戦士だ。

俺が間違えて15階層に配置したアイアンゴーレムから、逃げ出していた奴にきっと間違いない。


「どういうことだ??」

俺は、意味不明で首を傾げた。


よく分からないが、こいつが元凶のようだ。

俺たちは、その男の亡骸を持って俺の迷宮に引き返すことにした。



俺の迷宮前は、まだ闇の炎で覆われていた。


黄色キングストン念力アンプサイで闇の炎の動きは止まっている。

蒼色アルトとコマゾーが光魔法で浄化を続けているものの、どうやらキリがない状況のようだ。


「時間が掛かりそうか?」

俺は、蒼色アルトに近づいて状況を確認した。


「ええ。どうやら普通の闇の炎ではなさそうです。浄化しても端から新たな炎が湧き出てきます。」

光魔法で浄化しながら、蒼色アルトは顔だけを後ろに向けて返事をした。


顔だけが180度回転するのは、だいぶ不気味だ。

ゴーレムだから不思議ではないけどね。

それでも、蒼色アルトの男前が台無しになると思うよ。


「何か良い方法があるのか?」

「あると言えば、ありますが・・・。」


答えにくそうにする蒼色アルト


「何も気にするな。遠慮なく言って構わん。」

「闇の炎を根源から浄化させるには、砂が一番です。」


・・・・・・。


砂ね。


あるよね。


俺の迷宮の10階層に。


たんまりとね。


「その砂を敷き詰めたら・・・この闇の炎は、根源から全て浄化できるんだな?」

「はい。しかし・・・。」


「しかし?」

「主の迷宮の周辺は、砂漠化します。」


俺は、絶望に頭を抱えた。

だが、背に腹は変えられん。


「仕方ない。皆で手分けして砂で覆ってくれ。」

「かしこまりました。」


俺は、全てのゴーレムに指示を出した。

階層主を除く数多あまたのゴーレムが、俺の迷宮からゾロゾロと出てくる。


まず、朱色シュウナが俺の迷宮の10階層付近の外壁に蹴りを繰り出した。

俺の迷宮を破壊することに躊躇がないのが朱色シュウナだ。


しかし、外壁は大きくえぐれたものの、まだ破られてはいない。

朱色シュウナを下がらせて、紫色フィリアが腕を大きく後ろに振りかぶった。


紫色フィリアは、攻撃力重視で作ったアダマンタイトゴーレムである。


ドッゴォーーーン!!


見事に外壁は、その一部分だけに大きく穴が開いて崩れた。

そこから、迷宮の中に詰まっている砂が、ザザーッと滝のように溢れ出てくる。


紫色フィリアの火力を見て、“はぶてる”朱色シュウナ


後ろで一つ結びにした紫色の長い髪を解くと、これみよがしに得意そうな顔をする紫色フィリア


そして、その横で黒色ドルトンが第2形態に変形しようとしていた。

黒色ドルトンの正式名は、ドルトンディアス・オマラティゴ・クロスタンドルス。

3つの変身形態があるのが特徴だ。


いまの第1形態:ドルトンから、第2形態:オマラになろうとしているのである。


ドルトンの変形はヤバい。

特に第2形態は色んな意味でヤバい。

それこそ、七色ゴラン豪爛砲はんぱないねっせんよりも、いまはヤバいのだ。


「ストーーーープッ!!」


危なかった。

すんでのところで、俺はドルトンの変身を止めることに成功した。


俺の迷宮の周りでは、いつのまにかおぞましさを感じる音楽は鳴り止んでいた。


しかし、世界中のあらゆる場所で、それはまだ鳴り響く。

世界中に災いが降りかかっていたのだ。


その災いは拡がり、とある迷宮を侵してしまう。

それが、世界を混乱に陥れる引き金になるのであった。

誰も気づかぬ山奥の秘境にある小説を読んで下さいまして、誠にありがとうございます。

更新頻度はまちまちですが、続けて投稿していきます。

宜しければ、ブックマークと広告下↓の【☆☆☆☆☆】にポイントを入れて頂けたら感謝です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ