GVD(グヴド) ザ ダーク ライド
まあ、内装は豪奢に統一されているのは宿泊場所を確保した時に知っているがな。
モダンな味を地にしている。俺にはあまり似合わないところだと思った。もっと巡洋艦の金属っぽい風景をみたかった。
武装こそしていないがホテルマンというよりかは警備の人間が箇所事に配備していた。俺にとっては弱そうな印象だが…。
「機嫌悪そうですね」
「そう見えるか?」
ミリア=ロンテことミリーは俺を気遣ってのことだろうがなだめられたところで虫の居場所がよくなるわけでもない。イライラとまではいかないが正直ダルさを感じる。体を動かすわけでもないのにな。
「そんな、ヴィヴァルディさんが喜びそうな場所にまずは案内しますよ」
「ふん、そんな所あるのかね」
ミリーは自信有りげに満面な笑みで言う。
「ありますよ」
手を捕まれはしないが、引っ張られるように案内される。さほど歳は変わらないだろうが小娘の後ろについていくところもなんだか面白くない。しかし、勝手がわからないからな……。
そういえば、スカリもいくら年上でも俺と同じ年代の層なのにどこかしら面倒くさそうな言動で俺をみる。俺の想う感覚はそれと似たようなものなのかな?
数分歩いただろうが船内の下層へとついた。船内は単純のようで迷路のようでもあった。探索しているかのようだ。到着した時にはちょっとした達成感を感じた。狭い入口を入るとそこには広々と空間を使って展示したものがあった。
ガヴァダヴァダンだ!
見たことがある。といっても公式されているもの全て俺は知っている。ファンだからな。破壊しまくったけど……。
で、これは……。
ガヴァダヴァダンのもしや……。
「ファーストガヴァダヴァダン、GVD、TDR(ザ ダーク ライド)ですね」
女の子から説明されると盛り上がりにかけると思いもしたがそうでもない。
「あの、漆黒の黒い馬と呼ばれる伝説の……」
頭部はチェスのナイトの駒に似ていて体は人型でシールドとランスを装備している。
このシールドとランスだが自由に変形ができ状況によって形態が変わる。その速さは、他の重火器の速射スピードより早い。多分、人間の反射では対応できないくらいに。
長い宇宙の大戦のなか、ライドシリーズは最大の戦果をあげた英雄機である。正直驚いた。骨董品と化した存在だが……今でも性能は並みのGVDを凌駕しているという。
子供の頃、これも玩具で遊んだが『俺のほうが強い!』とか言って壊さなかったな……。いや、子供ながらにバチでも当たるような気がしてな。
「ほう、驚いたな……本物かどうか証明しろとは言わないが、これ、辺境の一盗賊組織が手に入れるもんじゃないよな?」
ミリーが冗談まじりに真剣な表情をつくってみせる。
「しー、ここでは盗賊とかそういう言葉は禁句ですよ」
ミリーが人差し指をあてる。わざとらしい動作だが言っていることは間違ってない。表向きはアミューズメント組織で通っているらしいからな。少なくとも、この艦内では。
だけど、どこの世界でも武力は存在するからな。盗賊という言葉が侮蔑に聞こえるなら控えるけどな。
「すまん」
俺は大して悪気もなく謝罪を吐く。
「でも、ビックリしたでしょ? これ、まだ動くらしいですよ」
「見てはみたいな」
ちょっと、はしゃいでしまう。
運動性能もアニメーションでみたが本物を取材してやったらしく、子供アニメとはいえない感嘆するアクションを再現していた。あれが、本物で直に見られるのか?
「明日のベイベイザデイの催しで動かすようですよ。あっちにデッキから抜けるゲートがあるんですが、そこから射出するみたいです」
「ほう」
それは、楽しみだな。でも、明日はスカリの雑用があったんだな。頼んでショーだけ見させてもらうかな。
「それでは、上の層にも面白いのがあるので行きましょうか?」
「何? まだあんの?」
「GVDではないですけどね」
また、ミリーの案内で進むことになった。
正直、期待してなかったのが当たりだったので、今度は期待するかなとは思う。というより、もう少しTDRを眺めたいのだが……割とミリーはせっかちだなと思うよ。
言わないが。




