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立体脱出ゲーム  作者: 望月笑子
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104号室:緑色のひょっとこの部屋

ああ、ビュリダンのロバになりそうだ。ビュリダンのロバとは、ある選択肢において、いつまでも意思が決定できずに、しまいには餓死してしまうたとえだ。選択をする痛みにより、身動きが取れず、何一つ意思決定ができずに死んでしまう事。それが、今のボクだった。選択した後々の痛み。向こうを選ばず、こちらを選んでしまったという不安や後悔。それらが、もしも付きまとうのなら、最初から何も選択しない方がマシだ、と考えてしまうのだ。

身動きが取れずに死んでしまうボク。そんなバカな…話にも思えるが、実際そういうことは有り得る。事実、今のボクがそうだ。

このメールを送信すると、執筆中小説にこの内容が追加されます。

部屋の隅に置かれた段ボールの上に、『七つ道具』と印刷された手提げずだ袋と、A3サイズのカードが一枚置かれている。カードの表と裏には、ゲームの概要と規則やルールが印字されてある。

さっそく、『七つ道具』と書かれたずだ袋の紐をほどいてみた。一つ一つ中身を取り出す。まずは、折り畳み式ナイフ。次に、プラスチックの分度器。そして、婦人用裁縫セット。あとは、10個入りの紙コップ。あまり意味がなさそうな豆腐大の発泡スチロール。小さめのマグネット。最後は、ロープだ。ここから出られなかったら、「首吊りでもしろ」とでも言いたげだ。

だけど、忘れてはいけない。本来の目的を。これは、脱出ゲーム。ここから脱出するのが、本来の目的。ここから脱出出来なければ、全てが無意味なんだ…。

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