↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今年の秋  作者: 紫丁香
PR
1/10

言い訳



「全ては『意』のままに」



あの人達界隈の、


標語だか?挨拶だか?


人の「意」には力があるそうだ。

「意士気を高く持て」と言われた。


違う。


「意識高い系」じゃない。


「意」と「士気」だ。


今の俺は無自覚で、

それは 危険なんだと言われた。


「意度(イド)を高めるべきだ」と。


いや 別に弟子入りしたわけじゃない。

黒い「ジェダイの騎士」にはなりたくない。


『意度(イド)』って、なんぞや?


信じちゃいないけど、


俺が「契約」すると、

効力が並大抵じゃないって話だ。

だから 手助けというか……


やっぱり あそこに、

「家」を建てる事にした。



「何言ってるの? あんた」


やっぱりダメか……。


「いや 放置できない というのは、」

「なんか実感したんだよ」


「前の時もそうだけど、」

「なんで 安請け合いするの?」


「重大決心のつもりだけど……」


「なお 悪い」


当たり前に不機嫌である。


「まさか そこに住むって言わないよね?」


「ああ、それはない」

「あんなとこ引っ込んでも海しかない」


「私はね 周が身体壊して、」

「あそこと疎遠になったことだけは、」

「喜ばしい、」

「と思っていたのよ」


そうだったのか。


そういえば千歳もその頃から、

スポットの仕事を受けなくなったよな。


「でも 悪い人達じゃないよ?」


「悪い組織なのよ!」


言い切られた……。


「えーっと……」

「何があったの?」


「死亡 ロンダリングに使われたのよ」


初めて聞く言葉だ。


「仕事として依頼が来たの」

「これから、一人入居させるから、」

「通常とおりに手続きしてくれって」


要介護者の斡旋までしてるの?


「私もそんな風に思ったよ」

「でもね、」

「一晩で亡くなったわ」


え?


「死ぬような状態じゃなかったけどね」

「死因に事件性はない、だそうよ」


「老衰なんてものじゃないくらい、」

「老衰してたけどね」


「腐り始めてたわ……」


それって……


いや、そうだとしたら、

とても危ない事な気がする。


「その死体 触ったりは……」


「しないけどね」


よかった。


「どこ気にしてんの?」


「何回かあったわ」

「そんな事が」

「毎回 大金が振り込まれたけどね」


「報酬は高いよね」


「そこじゃない!」


黙っておこう……。


「異常だと思わないの?」

「私は職場が利用されて怖い」


「『死亡』のお墨付きを、」

「貰いたいだけみたい」


そんな風に感じるよな……。


俺には 何故そんな事するのか、

わからない。


その人達は……なんだろうけど。


どこまで話していいかも、

わからない。


俺にも「守秘義務」は多分ある。


何せ「エージェント」だから。


「何か知ってる?」


なんで こう勘がいいんだ……。


「何か目的があるんだろうな、しか」


「目的もなくやられたら、」

「たまったもんじゃないわよ」


そりゃそうだ。


「あの会社、」

「何してるか、わからないわよ?」

「まだ 何か指令もらってるの?」


「いや その辺は思ったより、」

「ゆるかった というか、何と言うか」


「まだ続けるの?」


……返事に困る。


俺的には「家」の件だけ、

のつもりだったけど……。


話が変わってきてるんだよな……。


「周が役に立つのよね?」


え?


「あなたが普通じゃないくらい、」

「私だって知ってるよ……」


黙秘します。


「だから 目をつけられたんだよね」

「あなたの『世界』を作る能力」


何故、バレた?


「驚いた顔しないでよ」

「何年一緒にいると思ってるの?」


「……『界』って言うんだってさ」

「俺のこれ」


「なんか『結界』みたいなものよね?」

「お母さんと同じ」


「なんで そこまで?」


「あの時、話してたじゃないの?」

「道仁さん?だったっけ」


そういや、

説明したと呆れられたな。


「元から『籠る』タチだな、」

「とは思ってたの」

「私も近づけない時がある」


「見失わないけどね」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。