表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/10

あとがき

 最後までお読みいただいてありがとうございました。千場(センジョウ) (ヨウ)と申します。


 『バタフライエフェクト・ヒーロー』いかがでしたでしょうか?


 本作は前作『異世界転生できませんでした。』に続く、千場にとって二つ目の短期連載となります。

 そして、一切ファンタジックな要素を用いなかった、初の作品でもあります。

 「小説家になろう」に来て一年半、ある意味では、初めていわゆる「ライトノベル的」ではないものを書いた、そういった形でしょうか。書いている側にとってはそういう意識は無いものですね。いつも通り夢中になって書き上げた、それだけです。



 このお話の発案は、数ヶ月前の閃きでした。

 まさに本作第一話と同じく、道ばたの歩行中に思いついたものです。


 普段は気にも留めない車の列。歩行者にとっては、または、運転している一車のドライバーにとっては、避けるべき障害物でしかない色とりどりの鉄の箱。

 しかしそこにはそれぞれの目的地があり、経済や個人の生活に大なり小なりと影響を与える、そんな活動があるわけです。


 もし、何かの影響で、その走行が十分遅れたら。

 もし、何かの影響で、その走行が十分早まったら。


 もし、何かの影響で、辿り着くことがなくなってしまったら――


 それはまさに蝶の羽ばたきが起こした微風のように、波及的に様々な場所に影響を与えるのではないでしょうか。

 例に限らず、あらゆることが、あらゆる力をもった羽ばたきなのではないでしょうか。



 そして、「情けは人のためならず」という、古い言葉があります。

 「人にかけた情けは、巡り巡って自身への恩恵となる」。


 もちろん実際にはわかりません。

 かけた情けで逆に打ち据えられる、人の面倒に首をつっこんで骨折り損、なんの得にもならないヤブの蛇を(つつ)いたという経験は、きっと誰しもにあると思います。


 もしくは陰徳と言われるもので、やったからといって誰に何を褒められるでも、利益を得るでもない、自己満足で終わっているものもきっとあるでしょう。



 でも、実際にはどうなのでしょう?



 返ってくるまでの期間が長すぎたり、全く関連性の無い形で現れたり……

 もしくは、それによって一過性の不幸に見舞われることが、先へと繋がる恩恵だったり――


 ひょっとすると返ってくる恩恵は、人の頭を超えていて認識できないのかもしれません。




 もしかすれば、その「情け」は、


 巡り巡りながら力を増しつつ、「弱きを助け、悪しきを挫いて」いるのかもしれません。




 ――電車内に転がった、誰かの捨てた空き缶を拾う。


 ――お店の人が間違えた、多めに手渡されたお釣りを返す。



 さぁ、次はどんな正義の羽ばたきが起こるでしょうか?




 明日の「(バタフライ)(エフェクト)・ヒーロー」は、あなたかもしれません。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ